マッサージを始める前に,まず、解剖図などを手元に置き、 筋肉がどう走行しているかを確認するとよいでしょう。
筋肉がどこに始まりどこに終わっているのか、どの筋肉がどこにつながっているのか、
それを把握していると、より効果的なマッサージが行えます。また、マッサージを受ける人がリラックスできる状態で行えるよう、 気温や周囲の環境に気を配りましょう。
振動や騒音がひどかったり、気温が高すぎたり低すぎたりするのも、不快感を与えることになります。マッサージを受ける人は、ベルトなどのない楽な服装にします。 必ずしも裸に近い状態で行う必要はありません。
プロロード選手は、タオル一枚の「ほぼすっぽんぽん」でマッサージを受けていますが、
それは、慣れていないとされる方も恥ずかしいし、やるほうも恥ずかしい(笑)
私がよく行くマッサージ院では、服を着たまま、大判のタオルの上から施術しています。
この方法だと後述するようなパウダーやオイルは必要ありません。マッサージにはオイルやパウダーを使用する事が多いのですが、 好みで使い分けてください。
パナレーサーなどのマッサージオイルやクリームもありますし、最近は輸入のマッサージローションもありますね。
ベビーオイルや、最近のアロマテラピーブームで身近になった「ホホバ油」などもよいといわれています。
ただ、ベビーオイルは肌に浸透するのが早いので、
その度にマッサージを中断されるのを好まない人も入るようです。
香りや感触など、それぞれに違いがあるので好みのものを見つけてください。
多すぎるよりも、若干少なめにして、足りなければ後から足す方が良いようです。
パウダーは、一般的なベビーパウダーのほかにも、無香料のものや、メントールを配合したもの、
前述したアロマテラピーグッズ関係の、花やハーブの香りをつけたものなどいろいろあります。
こちらも好みに合わせて使い分ければ良いでしょう。
ただ、皮膚の弱い人だとマッサージの刺激で炎症を起こす可能性があるので、
事前に試しておいたほうがよいでしょう。マッサージをする人は手を洗い、指輪や時計など邪魔になるようなものは 外しておきましょう。
爪も短く切るなどして、施術される人の刺激にならないようにします。
(彼女にやってもらう人は、頭を下げて切ってもらいましょう。
でも、その後ネイルサロンに連れて行かれてつけ爪作らされても、責任は持てません(笑))
また、冬などは手が冷たくなっていることがあるので、 お湯につけるなどして温めましょう。マッサージされる人は、トイレをすませておきましょう。
食後は1時間くらい時間をおいてから、マッサージを受けるようにしましょう。
マッサージの圧力は、不快な痛みや、後までずっと残るような痛みを与えないように 調整してください。
痛みの感じ方は個人差がかなりあるので、必ずコミュニケーションをとりながら施術するようにしましょう。
「痛くないと揉まれた気にならない」という人もいますが、
スポーツマッサージでは、痛みはあまり与えないようにします。
「ここちよい痛み」になるよう、マッサージを受ける側も状況を伝えましょう。
マッサージを受ける側が、身体のどこがどんな状態なのかを伝えられるよう、把握しておくのも大切です。マッサージにかける時間は、全身で30〜45分が目安です。
プロロード選手のエース級になると1時間以上施術されるようですが、
プロのマッサーでないと、施術する方も疲れちゃいますしね(笑)
いきなり強い力でマッサージしはじめると 筋肉が余計に緊張して効果があがらなくなるので、
まずは軽い力でさすることから始めます。 マッサージされる人の不安や緊張をやわらげる効果もあります。身体の末端から心臓にむけて一定の方向に一定の圧力で軽くさすりあげますが、
このとき関節を越えるまで手を止めないようにしましょう。
なぜなら筋肉は関節で終わっているわけではなく、関節の先に付着しているからです。
また、決して往復して行わないようにします。例えば大腿後部に行う場合、足首をつかんで軽く持ち上げ、ひざを曲げさせると筋肉が緩み、
よりマッサージの効果をあげることができます。
手のひら全体を使い、ふくらはぎから臀部まで、動きを止めずに一気にさすりあげま す。この軽いマッサージで、だいたいどのあたりに疲労が集中してコリがたまっているのかを
感じることができるといわれています。
また、軽い力でさすってあげることによって、 マッサージされる人の緊張をほぐすことができます。
そして、マッサージの仕上げにも、軽くさすって筋肉を落ち着かせてあげます。臀部や腕など、部位によって手の根元や指などを使い分けます。
けして力を入れすぎないよう、また力が弱すぎるとくすぐったがる人もsいるので
コミュニケーションをとりながら進めていきましょう。マッサージ後にはストレッチを行うと、効果がより高まります。
また、どのくらいほぐれたのかもよくわかるようになります。
そして、どこの部分にも共通して言えることですが、
筋肉同士の癒着をはがしてあげるような感じで揉んでいきましょう。
〜〜〜〜〜〜この項おわり〜〜〜〜〜