アカモク
平成7年、仕事の関係で相模湾に浮かぶ周囲1キロ足らずの小島にある青少年施設に転勤した。
この島での勤務を通して海藻に興味を持ち、「海藻押し葉」の面白さを体得した。
押し葉にして最も美しかったのは、アカモクとユカリだった。
アカモク ユカリ
平成7年当時、検索エンジンでアカモクを検索、図鑑関係の数件のみだった。
平成23年2月18日、Googleで検索69,000件。
この10年ほどの間、東北地方の一部地域の特産品であったアカモクは、健康食品として爆発的に全国に広まった。
アカモク(褐藻 ホンダワラ科)
ワカメ、昆布と同じ褐藻の一種、ホンダワラの仲間なので湯がくと一瞬にして鮮やかな緑に,ほぼワカメのメカブと同様にして食べることができる。
最近、話題となっている成分
各種ミネラル(マグネシューム・カルシューム・鉄・カリウム) 貧血予防ほか
フコダイン コレステロールや血圧の上昇抑制など成人病予防、アレルギー改善(花粉症対策)、抗癌作用(癌細胞自滅作用)、抗ウイルス・抗菌作用、
口臭・体臭対策に効果
ポリフェノール 体の免疫力を高める、活性酸素や悪玉コレステロールの活動抑制効果
ビタミンK 骨粗しょう症の予防
食物繊維 便秘の予防 全体で、高血圧症、糖尿病に。
レシピ(乾燥したものは、水につけて20分ほどかけて戻す。成分が溶けだすのでその水も利用できる。)
@ そのまま、味噌汁の具、出汁取り(乾燥したもの、すばらしい持ち味)、餃子の具、つみれの具、雑炊の具
A さっと茹でて、水で冷まして、長ねぎとたたいて(たたくほどに粘りが出る)醤油、三杯酢、ポン酢でたべる。
冷奴にのせる、湯豆腐にのせる、納豆に和える、そうめん・そばつゆの薬味、大根おろしと和えて、卵と和えて・・・・
要するに、どのように使っても食べられるということです。いわゆる松前づけの昆布代わりに使う、納豆・朝鮮漬とのコラボレーションについてなど実験中
東北地方では、ギバサなどと呼ばれ古くから食用とされてきた。三浦半島では、三崎で最近売り出されている。
追記 平成21年5月25日発売の『ビックコミック 11』の「華中華』はこのアカモクを使ったチャーハンを主題としている。
文中、「三浦半島特産」とあるが前述の如く三浦半島でアカモクが食用とされたのはこの5・6年のこと。
秋田県をはじめとした東北地方では、「ギバサ」或いは「ナガモ」としてたいていの土産物屋には置いてある。
馬堀海岸のアカモク

アカモク(浜) アカモク(生態)
アカモク(押し葉)
神奈川県アカモク繁盛記
平成18年は神奈川県アカモク元年
※
神奈川県で最初にアカモクの食用化、商品化を推し進めたは神奈川県水産技術センターであった。
同センターのメルマガ「VOL.190 2007(平成19年)-4-6」に次のように記している。
「今回は、昨年(平成18年)より普及を始めた、三浦半島の新名物「アカモク」を紹介します。」として、新潟、三陸方面でワカメのメカブと並ぶ美味しい海藻と して珍重されていることを伝え、「平成18年より本場の秋田や新潟県のやり方を参考に普及を始めました。」としている。
同記事は、平成19年4月段階の<アカモク製品>の販売所として、
みうら漁協金田湾支所の金田湾朝市、三浦海岸ワイワイ市、みうら漁協松輪支所の「エナ・ヴィレッヂ」、小田原・港朝市をあげている。
※平成19年3月1日の神奈川新聞は、連載記事「相模湾 新 おもしろ話 面白味」で『アカモク』の項を立て、その形状、多く含んでいるとされるフコダインの効能 、食感などを載せている(記事は、県水産技術センター 臼井氏)。
私の知る限りこの記事は、神奈川新聞がアカモクを取り上げた最初のものである。
平成19年、朝市等での販売促進
※神奈川新聞には「Jバザール(情報バザール)」という地域情報に関する紙面があるが、その金曜版(現在は木曜版)に県内の「いちば」(朝市中心)情報を毎週載せ ている。
みうら漁協金田湾支所の金田湾朝市
※神奈川県三浦市のみうら漁協金田湾支所の金田湾朝市(毎週日曜日 午前6時から7時半)は、「海藻アカモクが旬」として、アカモクを2月18日の朝市にてレシピつ きで売り出すことを載せた。会場のレストランでは、アカモク海鮮丼も用意(平成19年2月16日付け「情報バザール」)。
※3月4日、三浦市三浦海岸沿いの食堂「漁火亭」は、この日開催される三浦国際市民マラソン応援の一環としてアカモク海鮮丼を割引価格で販売(平成19年3月3日付 け「情報バザール」)。
※3月17日、上宮田漁協青年部は、三浦海岸わいわい市(毎月第1、第3土曜、午後1時〜6時)でアカモクの試食即売会を実施した(平成19年3月15日付け「情報バザール」)。
※みうら漁協金田湾支所は朝市を通じて、アカモクワンタンスープ、アカモク入りさつま揚げ、アカモク海鮮丼、アカモクの味噌汁などアカモクの普及・商品化に努めた。(平 成19年4月6日付け「情報バザール」他)
※平成19年4月26日、神奈川新聞はみうら漁協金田湾支所と県水産技術センターが連携してアカモクの乾物化に成功、金田湾朝市での販売を開始したと報じた。
※平成20年3月13日、神奈川新聞は「珍重海藻はいかが」と題して、みうら漁協金田湾支所が県水産技術センターの呼びかけに応じてアカモクに取り組んだ経過を報じるとと もに、乾物化による商品化やゆで凍結品の開発(「神福食品)について報じた。
平成21年・22年、アカモク商品化の一層の進展
※平成21年卯月7日、神奈川新聞は「"厄介者"の汚名返上 アカモクの新製品次々と 三浦」と題して、海藻アカモクの紹介。三浦市上宮田の飲食店「漁火亭」のアカモクマグロ丼、地ダコ とトマトにアカモクを載せたメニューの開発。三崎の多目的施設「うらり」の「清月」の冷凍真空パック、アカモク入りようかん、アカモクカクテルなどの開発の取組を紹介した。
鎌倉漁協
※平成22年3月、三浦市内に次いで、鎌倉漁協も三浦市の取組を参考にアカモクの商品化を決定、シラス直売店や4月からの朝市などでの販売を決めた。マグロ・アカ モク丼、シラス・アカモク丼、アカモク入りようかんなども商品化。4月からの朝市(第1日曜日午前10時〜)などで販売(神奈川新聞平成22年3月9日)。
横須賀市長井
※平成22年3月、横須賀市長井の「SeeScape 和」がアカモクトロロシラスそば、キンメダイのアカモク焼き、湘南しらすとアカモクのかき揚げ丼の3品を完成、販売を 開始した(タウンニュース)。
城ケ島漁協
※平成22年3月、城ケ島で味わうアカモク料理として、漁協の「直売所」、「活魚民宿 港屋」、「磯料理 イケダ」、「潮風」、「三海荘」などでアカモク料理(丼 )を、「直売所」、「風致亭」、「北原園」、「フィッテル」で乾燥アカモクの販売を始めた(平成22年3月25日付け「情報バザール」)。
鎌倉市腰越漁協
※腰越漁協は、4月1日開催の腰越漁港朝市(第1・第3木曜午前10時〜)にて地元産の海藻・生アカモクの試食即売会を開始(平成22年3月25日付け「情報バザール」こ の日の情報バザールは城ケ島、腰越漁港朝市、金田湾朝市と3か所でのアカモク販売を載せている。)。
横須賀市長井漁協
※第2土曜の朝市にて生アカモクを販売。
平成23年
横須賀市東部漁協走水大津支所
※平成23年2月12日、横須賀市東部漁協大津支所が、「走水のりフェスタ」を開催。

※会場では、横須賀名産となった海苔とともにゆでて袋詰めしたアカモクが売られていた。
これで、三浦半島のほとんどの漁協がアカモクを商品として売り出すにいたった。
この日、会場近くの浜には多くのアカモクがうちあがっていた。
ワカメは拾う人が多いが、生のままのアカモクはまだまだ知る人は少ない。
5年ほど前、海岸散歩の途中で出会った漁師の方にアカモクを示して聞いてみた。
「こりゃ、港の厄介者だな、スクリューに巻きついて困っている。昔は肥料にしたが今ではゴミだ。」との答えが返ってきた。
これは、当時三浦半島に限らず、千葉県でも同じような答えだった。
その後、3・4年ほど前から写真にある「ながつか水産」が乾燥したアカモクを店頭で売り出し始めた。
横須賀市佐島の「丸吉商店」
※横須賀市佐島、かってこの地の天神島の施設に勤務していた関係もあって大楠漁協佐島支所入口の鮮魚商「丸吉商店」と「福水産」は長い付き合いになる。
平成23年2月16日、いつものように新鮮な魚を求めて佐島に、「丸吉商店」に入ってすぐに「海鮮ヘルシー アカモクレシピ」の文字が目につ付いた。
10数年来この地に通っているが、丸吉商店がアカモク(生)を販売しているのをみるのはこの日が初めて、福水産には置いてなかった。
冷凍アカモクは去年から隣りの魚加工場直売店で販売が始められていた(写真右)。

鎌倉市由比ヶ浜
※平成23年3月10日、NHKの昼の番組「ふるさと一番!」は、「海の厄介者が名物に!?
海藻"アカモク"の味〜鎌倉市〜」と題して、
鎌倉市由比ヶ浜の漁民のアカモク漁と利用方法、商品化の取組をライブで放送した。
紹介された、利用法としては、味噌汁、キムチ或いは納豆とのコラボ、シラス丼、お好み焼き、さつま揚げ・・・、土産としての乾燥品など。
加えて、鎌倉パークホテルの「あかもくのコンソメゼリーと鎌倉の赤蕪を使ったルージュマンジェ」が紹介された。
逗子市海岸ロードオアシス
※平成23年3月20日、テレビ神奈川の「かながわ 旬菜ナビ」は「三浦半島春だより」と題した番組の中で、「逗子市海岸ロードオアシス」を紹介。
そこでは佐島新名産と銘打った袋入りの乾燥アカモク(「平敏丸」)が販売されており、レポーターが試食、食感を紹介した。

平成23年3月29日 馬堀海岸・走水のアカモク

浅い海に自生のアカモク アカモクにつくエビ・小魚をあさるカモ 浜に打ちあがったアカモク

走水・ながつか水産の店頭 保存用に干す(自宅) 夕食の用にたたいて…
三浦半島にて
馬堀海岸海藻誌(平成21年1月) 花暦〜我が家の庭に咲いた花(平成21年8月)
『うみかぜ画廊』(平成21年10月)