タイガー&ドラゴン

これは2005年にTBS系で放送された連ドラです。
笑いを忘れたヤクザが落語を見る事で笑いを思い出し、その落語を自分の物にする為に落語界へ弟子入りするお話です。
このドラマは毎回古典落語の演目をテーマにしているという斬新な設定でした。よって現代劇でありながらシーンがところどころ江戸時代になります(笑)。
主人公のヤクザ虎児を演じるのがTOKIOの長瀬智也です。彼はバラエティ番組なんかに出ると天然デンネンを発揮しますが演技は上手ですね。彼の師匠に当たる林屋亭どん兵衛役は西田敏行が演じているのですが、この人が居る事でとてもドラマ全体が締まります。他、笑いを捨てたどん兵衛の息子役にV6の岡田准一、何人もの男を手玉に取る女メグミ役に伊東美咲という事でなかなか脇も豪華です。
俺は落語については全くの素人なので、最初この話には付いて行けないのではないかと思っていました。しかし脚本を手掛けた宮藤官九郎マジックにより非常に面白く観る事が出来ました。シーンが現代になったり江戸時代になったりと、展開がしょっちゅう変わるというのも今まで観た事の無い物でした。でありながら話の筋はしっかりしており、古典落語と現代物語を見事にマッチさせています。
このドラマ最初は2時間特番で放送されたのですが、好評に付き連ドラになった作品です。
俺はこの作品で初めて宮藤官九郎の脚本に触れたのですが、彼の発想とエンターテナーぶりは物凄いと思います。つい先日までTBS系で放送されていた「我輩は主婦である」という昼ドラも彼が脚本を書いていたのですが、これも主婦層をターゲットとした見事な作品でした。
今後、宮藤官九郎には注目していきたいと思います。

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