桜のつぼみもふくらむ4月、やってまいりました「うっかり八兵衛カップ 春休み編」。
はたしてへっぽこはどんな走りをしたのでありましょうか。はじまりはじまり〜〜。

うっかり八兵衛カップ 春休み編

2000年4月2日開催 常陸太田市 ふるさとの森MTBトレール

主催:常陸太田市体育協会マウンテンバイク部
後援:常陸太田市
企画・運営 いばらきMTBネットワーク

コース概要はこちら


 その日は、電話の呼び出し音とともにはじまった。
 ふとんをはねのけ、時計を見るとすでに午前4時半である。前日の打ち合わせで、4時58分の電車に乗って待ち合わせポイントに向かうはずであったが、これでは、下手したらまにあわないかもしれない。一瞬にして眠気が覚めた。
 悲鳴をあげ受話器にとびつくと、今回のレースに車を出してくれている、霧雨氏からのモーニングコールだった。(これがなければ、昼まで寝ていたかも!)
「どっどどどうしよう、まにあわないかもしれない」
 心臓をばくばくさせながら訴えたが、結局その後の電車でも、ぎりぎり間に合うから、ということで、とにかく支度をすることになった。
 あたふたと荷物をまとめ、寝ぼけ顔のねこに挨拶をして家をでて、どうにか電車に乗ることができた。やれやれ一安心だわ、と思い、ふと足元を見ると、当然のことながら自分の靴が目に入る。
「靴・・・靴・・・・・・あ〜〜〜〜〜〜!!!」
 自転車用の靴を忘れていたのだ。リュックに入りきらなかったので、手提げ袋に入れて玄関先に置いておいたのだが、すっかり持ってくるのを忘れてしまっていた。
 池袋に着いたところで慌てて電話をかけ、一度家まで戻って靴をとってくることにした。
 私の自転車にはSPDペダルというものがついていて、普通の靴でなんとか走れないこともないが、ペダルそのものが小さいために足をのせづらいし、とても走りにくいのだ。最初はあきらめてふつうの靴のまま走ろうとしたのだが、「戻ってとってきなさい」と忠告されたのだった。
 そんなトラブルがありつつも、どうにか出発時間ぎりぎりに、やっと待ち合わせ場所に到着。一路常陸太田市へと向かうことになった。
 そしてうっかり八兵衛コ−ス到着。なんとか試走時間にはまにあった。受け付けをすませ、参加賞の「さしみこんにゃく」を頂き、手早くピットを設営する。
 試走時間ぎりぎりになってコースへ入るが、やはりこのコースのきつさに、息もたえだえになってしまった。しかも、昨年秋に参加した時より、格段に体力が落ちているのがわかる。
 今回は三時間耐久レースを、三人組で走ることになっているのだが、はたして足をひっぱることなく走りきれるだろうか。ちと不安の残る試走ではあったが、ピットにて他のbbsチームメンバーたちと交流したり、参加していた「ねこばば」メンバーと話したりして、いっとき緊張がほぐれる。
 いちばん大切なのは、楽しく走ること。強制されてやっているわけではないのだもの。みんなと楽しくレースができるのが一番! そう思いながら開会式を迎えた。
 大会プログラムは、まずは楽しい親子レース。その名も「お父さん、クギまがってるよ!」
 どんなレースなのかというと、まずはコースに隠された巣箱づくりキットをお父さんが探してピットに持ち帰り、バトンタッチした子供がクギの入った袋を探して持ち帰ってきたら、二人で巣箱をつくって、出来上がったら二人で巣箱を持ってゴールする、というもの。
 ゲーム的な要素もあって、親子そろって楽しめるレースだというのがとても良い。こうやって子供の頃から自転車に親しめる環境があると良いなと思う。


 さて、前置きが異常に長くなってしまったけれど、ここからが本編。
 今回三時間耐久レースを一緒に戦うメンバーは、
・第一走者:FerretMania(いたち&犬好き)
・第二走者:Jackal(ジャッカル)
・第三走者:Hirohiko(ねこすき)
 てなわけで、チーム名は「bbs.mtb.jp 肉球系」。
 まずは「ル・マン方式スタート」のため、第一走者はコース入り口に自分のマシンを横たえ、先導のフラッグに引き連れられて、はるか手前まで歩かされるのであった。第一走者のふぇれまにさんを始め、チームのみんなにエールを送りつつ、遠ざかる人々を見つめる。
 午前11時30分、スタートの合図とともに、ライダーたちが走り出す。砂利道をSPDシューズで走るのは辛かろう。(去年やったが、つらかった)がしがしと砂埃をたてながら自分のマシンにとりつき、走りだす人々。一斉スタートだと、スタート直後が大混乱になってしまい、転倒などの危険性もあることから考えられたのだろう。これなら、多少は混雑も緩和される。
 最初の砂利道を、すごいスピードで走り抜けていくライダーたちに声援を送りながら、みんなが持ちよったおやつやらを頂きつつ、まったりと観戦。前々日からむくんだ脚はあまり回復しておらず、ストレッチやらマッサージやらをしてみるのだった。
 そして第一走者、第二走者とも無事帰還。いよいよひろひこのスタートだ。
 SPDがはまらないよ〜ん、とおたおたしながらピットレーンを抜け、シケインをくねくねと走って本コースへ。最初は踏み固められた砂利道だ。速攻ギヤを落として、のたのたと登る。やっぱり脚は痛い。
ヘアピンを折り返し、ダートの登りへ。うねうね、くねくねと曲がりながら細かくアップダウンを繰り返す。
 このコースはなんと言っても変化のあるコースセッティングが楽しい。登りはハッキリ言って苦手だが、それを越えた後のテクニカルな下りやらが面白いのだ。ぎりぎり一台が通り抜けられるような林道や、木の根が露出しているぼこぼこ道を登り下りしていると、「山を走るからマウンテンバイクだよな〜」なんて、改めて思ったりして。
 そうやってへろへろ進んでいると、当然速いライダーが後ろから迫ってくる。一台しか通れないような道ではどうにもならないが、明らかに実力の格差がある人には、やはり道を譲らなければ。てなわけで、ちょっと道が広くなったところでは一旦停車してコースを譲ったり、逆に「右(左)行きま〜す」などと声をかけながら走っていくのだった。
 そしてコースのほぼ半分を走ったところで、やってきました名物「八代つづら」。マウンテンバイクの第一人者、八代 正氏が設計したという、つづら折れの急坂下りポイントだ。2、3つめくらいのカーブまではどうにかなるが、その後の土のうが露出してずるずる滑るところが、どうにも怖くて降りられない。エリートライダーは、ここをわざと滑らせて走っていくそうだが・・・
 こういった危険な箇所には、必ず複数の係員が配置されていて、たとえ転倒事故などがあっても迅速に対応できるようになっているのが、このレースのすばらしいところだと思う。初心者がためらうような場所には、かならず誰か人がいて、安心感を与えてくれるのだ。つづら下りも、前方で転倒があれば後続をすぐに停止させ、玉突き事故を防ぐなどの万全な対策がとられていた。
 当然ひろひこはへっぽこぶりを発揮して、ここは安全に押して下ることに。
「あ〜、靴すべる、あ〜〜〜!」ヘンな悲鳴をあげながら、斜度がゆるくなるところまで退避。後続がいないのを確かめて、あらためてマシンにまたがりなおし出発。急カーブをまがり、また細かいアップダウンのコースへ。腕があがりそうなでこぼこ下りを越え、池を越えていくと、次は長い長いジープロードだ。
 小砂利のしきつめられたこの登りは、じわじわと体力を削いでいくイヤなポイントだ。登りに強い人は、ここでぐーんと差をつけていくのだろうが、ひろひこは何度も言っているが登りが苦手なのだ。すばやくインナー×ローに落とし、へろへろと登っていく。
 坂の途中にはやはり複数の係員が待機していて、「がんばれー!」「もうちょっとー!」などの声をかけてくれている。裏返った声で「は〜い」と返事をして、コースのはじっこによけて、何人もの人に抜かれながらよたよたと登っていくのだった。
 ようやく登り切ると、若干の下りと平坦な道があらわれる。そしてその次は、「恐怖のニ段坂」だ。
 これはどんなものかというと、急な砂利の坂が、登り切ったと思わせておいて、実はもうひと登りしなければならないという、やらしいつくりをしているのだ。前回、「秋うっかり」でも、ここで叩きのめされている。
 しかし今回は、のっけからダメダメだった。まず坂の入り口で後輪が滑ってしまい、登れなくなってしまうのだ。(後から、ギア比をあまり軽くすると、かえって登れないと教えてもらった。次回リベンジ)すぐにへこたれ、押しにかかるひろひこ。若干斜度がゆるくなったところで再度マシンにまたがりなおし、じわじわと前進にかかる。ハンドルのはじっこを持ち、身体にマシンをひきつけるようにして登っていくと、ようやく第一の坂が終了。しかし見上げればそこには第二の坂が待ち受けている。ついでにチームメンバーでもあり、今回この大会のスタッフとして活躍しているbamboo! サンの姿も。
「がんばれ〜」と声をかけてもらうが、やっぱり脚が痛い。「もうだめです、降ります」と根を上げ、降りて押しにかかるひろひこ。なさけない。
 ともあれ、ここまで来たらあとはほぼ下りベース。えぐれた段差などを越えながら、登りで遅れた分を少しでもとりもどすべく走ってみたが・・・やっぱりダート慣れしていないのはつらい。カーブなどの減速タイミングがわからず、ついついオーバーランしてしまったり、段差に激突してしまったり。のーみそと筋肉が連動していないのが痛いほどわかってくやしいが、それだけの練習をしていないということだからしかたがない。
 どうにかアップダウン部分をクリアし、ラストの平坦田んぼ道&ショート激坂へ、砂利道のカーブをよろよろと曲がりながら突入。激坂は当然押し上げして、ようやくピットへ戻り、ふぇれまにサンへバトンタッチ。


 とにかく疲れた。ピットに戻って水をがぶ飲みし、砂っぽいシートの上にぐったりと横たわる。日陰になっているところは少し肌寒かった。観戦している人にはお楽しみの、野菜やTシャツなどを賞品にしたじゃんけん大会が行われている。でも、それに参加する気力もないまま、ぼんやりとしているひろひこ。
 JTサンお手製のバナナパンケーキなどを頂きながら次の周回を待つが、とにかく疲れた。でも、次はもうすこし速く走れないだろうかと思ったりもしつつ、ぐったりまったりしていると、Jackalクンが現われた。やばい、靴は履いているけれど、上着を着たままだった。慌てて上着を脱いでチームメイトに預け、第二周回スタート。多少は走れるようになったような気もするが、やっぱりきついものはきつい。「八代つづら」「二段坂」もクリアできず、へろへろと走る。左膝裏の腱が痛む。ピットに戻ってやっぱりぐったりするのだが、なぜかおやつは食べられるのだな、これが。食べられなくなるまで自分を追い込んでいないということなのだろうけど。
 そしてさらにまったりしていると、ヘルメットもかぶっていないまま、第二走者のJackalくんが戻ってきてしまった。「まただ〜〜! ごめんなさ〜〜〜い!」あたふたと用意をして、第三周回へ。たぶん、戻ってふぇれまにさんにバトンタッチしたら、三時間耐久が終わるころ合いだろう。少しでも時間を稼げればと思うが、もはや脚がいう事を聞かない。腿の内側から空気を入れられているように痛む。へっぽこの証明。膝の裏側もちょっと力を入れると痛むようになってきた。
 それまでの周回で乗って登れた坂も、途中で休まないと登り切れないようになってしまった。息よりもなによりも、筋肉のほうが先にまいってしまっている。がくがくする脚を押さえて、どうにか二段坂へ。しかし、今度もやはり押して登ってしまった。bamboo! サンには、終始ヘタレた姿を見せたままになってしまったなぁ。
 そして、最終走者ふぇれまにサンへバトンタッチ。


 最終周回数は10周、総合53位という成績だった。個人タイムを見ると、チーム肉球系の中で、ひろひこがダントツに遅かった。やっぱり足をひっぱってしまったなぁ・・・。
 昨年秋は、夏の間走っていたから筋肉がついていたという事もあり、おおむね20分そこそこのタイムで走れていたのだが、今回はとてもひどかった。なんと一番遅いタイムは22分36秒。約5か月近くの間、数えるほどしか自転車に乗れず、体力が落ちきって体重が増加したのがもろに響いてしまった。
 ともあれ、いろいろ反省点は多かったけれども充実して楽しいレースだった。チームのみんなと会えたことも楽しかったし、たくさんおやつも貰ったし(笑)ふぇれまに&ちびアルさん、お団子ありがとうございました。WBTサン、多奈加亭のタルトうまかったです。JTサン、パンケーキごちそうさまでした。Kaoさんのお稲荷さんは、食べそこねました(笑)

 さぁて、これからいよいよシーズン・イン。秋にはリベンジ・・・できるかな?


Team bbs.mtb.jp の仲間たち。大所帯。