P-MODEL『賢者のプロペラ』
2000.10.06発売

今回のアルバムのテーマは、「錬金術」だそうです。
P−MODEL、もとい平沢進氏は、先進的にオンラインMP3での
音楽配信を行っているのですが、これがまたファン泣かせなことに、
CDリリース版とMP3配信版では、アレンジが違うのですよ。
聴きくらべると、メインとなる楽器など、結構違うところがあります。
全然印象の違う曲に仕上がっているものもあるのですが、以下の文章は
CDリリース版のものを下敷きにして書きます

01 賢者のプロペラ
   ストリングスから始まる、メロディアスな曲。
   カウンターテナーを思わせるソロパートや、
   民俗音楽調コーラスがからみます。
   そこから劇的なサビ部分への展開が、もろに平沢節。
   私は、コレにのっけから「やられて」しまいました。

02 ルベド(赤化)
   こちらも、ロマンチシズムあふれるストリングスから始まります。
   そしてやはり平沢の「声」が美しい。
   CD版とMP3版では、間奏が結構違います。

03 ニグレド(黒化)
   背面にアルペジオで続く効果音が印象的。
   闇へと包み込まれる世界へ。

04 アルベド(白化)
   インストゥルメンタル。
   メロディラインが、CD版では鍵盤でしたが、
   MP3ではギターソロになっていて、がらりと印象が違っています。
   静かに、静かに流れるような曲。

05 円積法
   重厚な曲のつくり。
   平沢氏は、声の重ね方が上手いと思う。 
   やはりマジックヴォイスだなぁ。これもアルペジオが効果的。

06 課題が見い出される庭園
   インストゥルメンタル。
   これもかなりCD版とMP3版とでは違う。平沢の声が楽器のように
   サンプリングされている。詠唱のような音楽。

07 達人の山
   これを聴いていると、いったこともない東南アジアの寺院に
   大勢集まっている人々のざわめきが聞こえてくるような気がします。   

08 作業(愚者の薔薇園)
   もろに東南アジア風の音運び。ヒラサワ民謡。
   それにしても、音域広いなぁ、平沢おじさん。

09 ロタティオン(LOTUS-2)
   くりかえし部分のドラムが重い。かろやかなメインとは対照的。

10 賢者のプロペラ-2
   ヒ−リング度の高い曲。このまま眠ってしまいそう。
   04「アルベド」の歌詞つきバージョンか。
   

ひろひこお気に入り度 ☆☆☆☆☆ (五つ星が最高)

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