P-MODEL『P-MIDEL』
ポリドール
CD(POCH-1128):1992年2月25日発売

01 SPEED TUBE
   「ヒラサワ節」に特徴的な、国籍不明な東南アジア系の匂いがする
   メロディに、またもヒラサワ的な謎の言葉たちがからむ一曲。
   かっちょええのです。

02 2D OR NOT 2D
   サビの部分のくりかえし「2D 2D OR NOT 2D」が、
   はなはだしく頭にこびりつく一曲。
   一時期、あるカラオケに入っていたことがあったが
   今ではなくなってしまったのだろうか?
   (でも、テクノに免疫のない非ヒラサワ人に聞かせると
    確実にツンドラになるのでタブー)

03 STONE AGE!!
   「 STONE AGE またがってる白馬の名前アキハバラ
     STONE AGE また買ってる魔法のジュエリー マイクロチップ」
   ……うーん、アキハバラ電脳マニアックワールド。
   「マニアの気迫でエコロジー」ってなんじゃろう(笑)
   ヒラサワの叫びが聴きどころ。

04 WIRE SELF
   これもヒラサワ節の色濃い一曲。マジックヴォイス・ヒラサワの
   不思議な歌唱。エフェクトをかけてざらざらにした音が、糸電話のよう。

05 CLEAR
   ささやくように語る歌詞と、単調に刻まれるリズム。
   深夜の高速道路?
   はてしなく産み出されては消え行く情報に意志があるなら
   これはその叫びか断末魔か、あるいはそれを繋ぎ止めようと
   むなしく足掻くヒトに向けての嘲笑か。

06 VISTA
   こちらでは「3D 3D OR NOT 3D」と唱え、
   あたかも現実世界を否定しているかのよう。
   ヒラサワ世界では、空間の概念の他にも「時間」が重要であるようだ。

07 GRID
   静かなメロディが仮想電脳世界を描く。
   ここでもヒラサワのマジックヴォイスが。

08 LAB=01
   不可思議な言葉のかけあい。
   多重構造のメロディラインと、とぎれとぎれに浮上する歌詞が
   奇妙な浮遊感をもって迫ってくる。

09 ERROR OF UNIVERSE
   「夕方の空き地」のよう。ノスタルジックでもあり、
   少々薄気味悪くもあり。
   歌詞は聞きとりにくい。いや、聞きとりにくくさせているのかもな。

10 GO AMIGO
   わりと軽めのつくり。エフェクトのかかった声はやはりテクノなのか?
   単調なメロディのくりかえしも特徴。
   テーマは再構築とみた。

11 PSYCHOID
   「ピコピコ」健在。あいかわらず歌詞のわけわからなさには脱帽。
   そこがいいのよ、そこが。

 +オマケトラック
   ヒミツ。

てなわけで、P-MODELが一度活動を休止して、再結成した1992年に出したアルバム。
オビには「テクノ・ポップの覇者」と書いてあるが……
たしかに、テクノ色はかなり濃い。
「WOWWOWタイアップ曲収録」ともある。どれがそうなのかはわかりません。ごめん。

ひろひこお気に入り度 ☆☆☆☆ (五つ星が最高)

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