ブラジル の世界遺産

 
 イグアス国立公園 1986年 自然遺産 (撮影:2015年 9月21日)  お勧め度 10
 
             
   

場所:ブラジル イグアス州


北米のナイアガラの滝、アフリカのビクトリアの滝と並ぶ世界三大瀑布のひとつですが、ダイナミズムという点において
ほかの2つをはるかに凌駕。「巨大な水」という名が決して伊達でないことは、滝幅約4.5km・最大落差約80m・水量毎秒6万5千t
というデータからも明らか。 滝へのアプローチは幾通りかあり、自然の驚異を全身で体感するなら断然アルゼンチン側。
遊歩道を伝って展望台へ近づけば、目の前には哮り狂った「悪魔の喉笛」が口を開け、凄まじい水しぶきを上げて
私たちに襲いかかります。頭上には美しい虹がかかり、艶やかな蝶が乱舞して、まるで天国と地獄を同時に見るよう。
対岸のブラジル側からは「水のカーテン」と形容される壮大な滝のパノラマが楽しめ、
雨期ともなると大小の滝は200とも300ともなって降り注ぎます。

             
 
 サンルイス歴史地区 1997年 文化遺産 (撮影:2015年 9月23日)  お勧め度 6
 
             
   

場所:ブラジル マラニョン州

赤道直下のマラニョン州の都サン・ルイスは、二つの川の合流地点にあります。17世紀の初め、ブラジルで唯一、
フランスが建設した植民地です。国王ルイ13世にちなんで、サン・ルイスと名付けられました。
現在、州政府の庁舎となっているレオエス宮殿では、1612年、フランスが建設を始めた、新古典様式の建物です。
宮殿は石造りの城壁で囲まれています。フランスはこの地に堅牢な要塞を築いていました。
しかしわずか3年後、ブラジルに植民地を広げていたポルトガルが征服、新しい街を作ります。
縦に細長く丸みのある入り口や、飾りの付いた出窓は、ポルトガルの様式です。中でも目をひくのは、
建物の壁を美しく彩る、装飾タイルです。アズレージョと呼ばれています。太陽の光を反射し、暑さを和らげ、
風雨にも強いと言われています。タイルは、ポルトガルの商人が本国から船で運んできました。
当時、サンルイスは、砂糖や綿花の輸出港として、栄えていました。人々は祖国の建物を、再現したいと願ったのです。

 
 山と海に囲まれたカリオカの景観 2012年 文化遺産 (撮影:2015年 9月25日)  お勧め度 8
 
             
   

場所:ブラジル リオデジャネイロ州

世界遺産の「文化的景観」を体感するには、街のシンボルであるコルコバードの丘に登ってみるのがいちばん。
真っ赤な登山電車でゴトゴトと登ること約20分。丘の上には、ブラジル独立100周年を記念して建造され、
1931年に完成した高さ30mのキリスト像が、リオの街を見守るように両腕を広げて立っています。展望台から
眼下に広がるのは、 穏やかな海に連なるいくつもの小高い岩山、そして海と山の間を埋めるように並び立つ高層ビル群。
単なる自然美でも人工の美でもない、人知を超えた自然の造形美と人々が営々と築いてきた
造形物がとけ合った絶景は、神秘的でさえあります。

             
     
 
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