珍品。

先生!閉店直前のおもちゃ屋で、絶滅危惧種を保護しました。
おもてうら


拡大図

前向いたまま後ろにパンチしたりしますが、一応『獣王記』にはなってます。
デザイナーの苦悩を感じさせるのが画面下の変身表示。竜も虎も熊もコンパチな液晶が涙を誘う。


【あまりにもムズいので一言攻略】

[1]]各面で出てくる敵の種類・数は決まっており、一定量の敵を倒すとボスが登場する。
つまり前に進む必要はまるで無い(笑) 敵をやっつけるのに専念しましょう。

[2]敵の出現順序にはランダム要素有り。早く変身できたらラッキー。

[3]卑怯にも敵の攻撃は挟み撃ちが基本。ジャンプしてタイミングをズラすのが大変重要です。
これをやらないと、高次面ではタコ殴りにされて秒殺されます。


そしてマニュアルの素敵な日本語。


マニュアルがバイリンガルなのはいいが、本体には『ALTERED BEAST』としか描いてないぞ。(箱はスペル間違ってるし)




この「ゲームビジョン ゲームセンター体感シリーズ」とやら、1990年頃の発売であり、

『ハングオン』
『忍』
『スペースハリアー』
『ガントレット』
『サンダーブレード』
『SDI』
『アウトランF−1』(なんだそりゃ)

などなど、そうそうたるラインナップだったようです。
他にも『シモンズクエスト』(ドラキュラIIのことね)等も出てたらしい。


『獣王記』自体知らない方へ

【STORY】
 まだ、天も地も混沌としていた頃、獣人族と呼ばれる種族がいた。
その超越した能力で地上を制した彼等は、その力ゆえに神々の怒りに触れ、石碑の中に封印されたのであった。
そして千年が流れた。

長い平和の影で闇がうごめき始めていた。何処ともなく現れた魔神の手によって、
大神ゼウスの娘、アテナが黄泉の底へと連れ去られてしまったのだ。
ゼウスは困惑した。かつて強大な力をもって全世界を統べていた神々も、悠久の平和の中で、戦う力を失っていたのだ。
こうしている間にも魔神はその勢力を広げてゆく。万策尽きたゼウスの脳裏に獣人族の事が浮かんだ。
かつて、自らの手で封じ込めた、この世で最も勇猛な種族、獣人族の事が…。


【アーケード版】 '88.6
全てはここから始まった。プリティな熊驚愕のエンディングが一部で大人気。





(エンディング)


      制作は『忍』チームらしいですね。妙に納得。


【メガドライブ版】 '88.11.27 \5,800
本体の同時発売ソフト3本の中の1つ。(いきなり濃すぎる…)
残念ながら当然のことながら、エンディングは真っ当なものに変更された。


【PCエンジン CD−ROM版】 '89.9.22 \5,800
Huカード版より¥1,000安い上に、ビジュアルデモ(ナレーション:池田秀一)が追加されている。
しかし、CDを読みにいく瞬間にダメージを受けるとゲームが進まなくなるという恐るべき罠も追加されたため、クリア不能になってしまった。

【PCエンジン Huカード版】 '89.9.29 \6,800
CD−ROM版に遅れること1週間。こっちを選んだあなたは正しかった。
とはいえ、当時CD−ROMを持っていたのは一部の酔狂なブルジョアのみであったので、泣いたのはむしろ小売店のほうであろう。


【ファミコン版】 '90.7.20 \5,900
最後発でアスミックよりまさかの発売。オリジナルステージ3面が加わり全8面に。(ライオンフェニックスが追加)
肝心の変身シーンが無いのが痛い。タカラの『スペースハリアー』といい勝負だが、元がショボい分こっちが有利。



以後、獣の血は絶えたままである。
「ゲームボーイアドバンスに移植決定!」とかいう話は全く聞かない。『ブラッディロア』でもやってましょう。


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