蟹座よりマシだろう?



彼のご冥福をお祈り申し上げます。



【エビルクラッシャー魔矢】

全1巻/98年(初出:96年)


マイナー度あたたたた
えせファンタジー度あたたたた
分解装着度あたたたた

車田正美漫画家生活25周年記念作品
前後編読み切り、しかも掲載誌が『少年ガンガン』だったため、知らない人続出。
風魔忍者か?(笑)と思わせる主人公が、三巨頭+大ボスとバトルする。
「〜エミリアの教会〜」との副題があることから、続編の可能性も?


【あかね色の風】

1巻/95年


史実度あたたたた
女体盛り度あたたたた
聖剣戦争度あたたたた

新撰組です。やたらと剣の性能にこだわるあたりが車田テイスト。
青年誌であることを意識したカットも多いが、しょせんは絵が絵なので…。
これからというところで中断している。車田版『サムライスピリッツ』も見たかったのだが。


【ビート・エックス】

全16巻/95〜00年


メディアミックス度あたたた
とんちバトル度あたたた
分解装着度あたたたた

一応、車田漫画初のロボットものなのだが、どう見ても聖衣に乗って空飛んでるようにしか見えない。(笑)
そのうち分離して合体装着するのかとも思ったが、結局最後までそれもなかった。
ストーリーの方は「いきなり十二宮突入、仲間は現地調達」といった感じで、
本当に5年間闘い続けて終わってしまった作品。兄上さらわれる、以上。(車田ロマンはどこいった?)

序盤はひたすらかったるいが、「七魔将」が登場する後半からはなかなか熱い。
「ダークマター化して敵の攻撃をかわす」等のトンデモ理論(黄金聖闘士もビックリ)で、
必死にSFしようとしているのが見て取れる。
特に、敵と数学の問題で闘う「智力の勝負」は必見。ドイツJr.戦以上の爆笑を約束しよう。

かの『少年エース』創刊号の表紙を飾り、速攻でアニメ化→打ち切り。
しかしOVAシリーズで独自の結末が描かれた。

同時に角川に移籍した、ゆでたまご先生の『グルマンくん』があえなく撃沈したのに対し、
こちらは最終回巻頭カラーだったので、少年誌の作品としては人気があったのだろう。
少年エースの読者層ほどよくわからないものはないですな。


【サイレントナイト翔】

全2巻/93年


分解装着度あたたたた
打ち切り度あたたたた
コミックス修正度あたたたた

本人が直後に二番煎じをやるという、暴挙に出た作品。本作の鎧の名称は「シェルター」
その衝撃のラストは、終わったことに気付かず次週探した人がいるほど。
もうちょい読者が我慢できれば、すごく面白くなりそうだったのだが。
「エボリューション」「神人類」「フィール」「ポテンシャル」と、キーワードてんこ盛り。
サイレントナイト < ミッドナイト < ホーリーナイト といった格付けも健在で、
かなりの長期連載を想定していたものと思われる。ああ伏線が…の「NEVER END」。
ピィたーん!!(ペットのハヤブサの名前)


【青い鳥の神話】

1巻/98年(初出:91〜92年)

トンデモ魔球度あたたた
ビバ・ジャイアンツ度あたたたた
俺がルールブック度あたたたた

キャッチャーをぶっ飛ばすストレート、Z字に落ちるフォーク、そしてお約束の殺人打法…。
星矢と瞬がバッテリーの熱血野球漫画。角川移籍時に宙ぶらりんになってしまったが、続き描く気あるのかなあ。
まだキャッチボールしかしてないぞ?


【雷鳴のザジ】

1巻/93年(初出:83〜88年)


稲妻フラッシュ度あたたたた
学ラン度あたたたた
遅筆度あたたたた

10年かけて1巻。(読み切り3作) 角川への移籍で、忘れたころにコミックス化。
数ある車田作品の中でも、筆者が1、2を争うほど好きなタイトル。
謎の組織「白い墓(ホーム)」によって鋼鉄の肉体に改造された、一級(ファースト)のソルジャー、ザジ。
脱走者である彼の前に毎回毎回、「双龍砲(ブレイク・キャノン)のケイ」「100万V(ミリオンボルト)のジョーカー」といった、
変態ヒットマン達が襲いかかる。


【風魔の小次郎】

全10巻/82〜84年


これは幻覚か度あたたたた
キャラクター死亡度あたたたた
顔識別度たたたた

忍vsサイキックソルジャー。なぜか学ランに木刀。
学園モノかと思いきや、そのうち10本の聖剣が登場し月面で全面戦争という、とにかく凄まじい展開。
「死鏡剣」「白羽陣」といった多彩な技の数々で、秒殺者続出。(顔が出る前にやられたり。)
車田先生のネーミングセンスが爆発しているのも見逃せない。「邪火麗(ジャッカル、人名)」とかね。
「夜叉編」「聖剣戦争編」「風魔反乱編」と、通してOVA化されている。


【男坂】

全3巻/85年


打ち切り度あたたた
時代錯誤度あたたたた
太陽のような男度あたたたた

世界番長(?)モノ。未完。
車田初の打ち切り作品であり、いまひとつ現代風にアレンジしきれなかったか?
シルエットのまま終わった「神威 剣」がなんとも悲惨であった。
筆者は子供心にも結構影響を受けていたようで、イラストを描いた覚えがある。


【実録!神輪会】

全1巻/83年


アナーキー度あたたたた
内輪ネタ度あたたたた
愛読者賞度あたたた

車田正美が他の漫画家を殺しまくる話。『リングにこけろ』もある意味スゴい。


【聖闘士星矢】

全28巻/86〜91年


メディアミックス度あたたたた
失速度あたたた
矢追純一度あたたたた

もはや説明不要の超ヒット作。荒唐無稽さでは群を抜く。
最近「ハーデス編」がOVA化され、グッズも発売。ブーム再燃か?
(10年以上前にOVA化が報じられたときは結局お流れになったが、『横山光輝 三国志』と『BURAI』が原因だったのかなあ…。)
本誌で打ち切られて、『Vジャンプ』で完結したのは内緒だよ?


【リングにかけろ】

全25巻/78〜83年

エポックメイキング度あたたたた
路線変更度あたたた
アッパーカッ度あたたたた

最初はスポ根モノでそれなりにボクシングしてたのだが、主人公に「必殺パンチ」が誕生してから作品が化け始め、
口上たれてから見開きで敵をブッ飛ばす漫画へと変貌を遂げた。「ギャラクティカ・マグナム」はあまりにも有名。
主人公5人組という基本パターンがここで確立した。
これを読んでから本物のボクシングを観ると、とても地味でガッカリする。(笑)
最終回は巻頭カラーで、メチャクチャ話題騒然だったそうです。


【リングにかけろ2】

『スーパージャンプ』連載中/00年〜


本物の不良度たたたた
七光り度あたたたた
ポテンシャル度あたたたた

冒頭こそ刺青(タトゥー)主人公かと思わせたが、まさか拭いたら消えてしまうとは…。結局、いつもの熱血主人公であった。
菊と竜児…じゃなかった剣崎の子、名前は「麟童(リンドウ)」。
イマイチ燃えない展開。ギャグとしては最高なのだが。
しかし、前作ネタを小出しにしている分、潜在力は計り知れないものがある。実際、盛り上がる回は無敵の面白さ。
20年近い歳月を経て、「ギャラクティカ・マグナム」のメカニズムが解明された。
(負電荷を帯びたプラズマスパイラル???)
前作で未解決のまま終わった「ブーメランテリオス」の謎も、解き明かされる日が来るに違いない。多分。


【スケ番あらし】

全2巻/77年


菊ねえちゃん度あたたた

記念すべきデビュー作
結構人気があったそうで、読者投票でトップを取ったこともあるらしい。オイルショックのあおりで無念の終了。


【真友仁義】

全1巻/83年


主人公石松度あたたた

マブダチです。「初期」の名に偽りなし。表紙で買って騙されたとか言わないように。
『真友仁義』、『白帯大将』、『スケ番あらし』を収録。


【聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話】

『週刊少年チャンピオン』連載中(不定期)/06年〜


ヒマなときに描いてる度あたたたた

マルチアングル・デュアル連載その1。前世モノ。
完全オールカラーなのはいいが、ページ数少なすぎで意味がわかりません
しかも滅多に載っていないので、単行本はいつ出るのだろうか…。



関連書籍(?)

【聖闘士星矢 エピソードG】

『チャンピオンRED』連載中/03年〜


『SHADOW SKILL』の岡田芽武が描く、黄金聖闘士の少年時代。
車田作品の読み込み具合とか、凄まじく気合が入っているのは伝わってくるのだが、
それ故に作者の作風が出まくっているのが微妙なところ。
耽美系のアイオリア(主人公)、ストリート系のファッション、カタコト英語、原子炉の中で闘う、
石像が動き出す、等々。世界観の乖離を納得できるなら読んでみましょう。
必殺技は漢字四字、「雷光放電(ライトニング・プラズマ)」

最近さらに暴走しすぎで、要らねえよ青銅聖闘士
裏超必殺技を神々相手に連発してます。(しかもそれでも決着が付かず敵が逃げていく)


【聖闘士星矢 ギガントマキア】

全2巻/02年


オリジナルストーリーで初ノベライズ。
台詞回しはそれっぽいものの、地の文はどうしても饒舌に感じてしまう。(初耳の設定多数)
車田漫画の小説化自体がナンセンスという話も…。
古のギガスが復活、金剛衣(アダマース)を纏った連中が現れる。
ストーリーの位置付け、雰囲気ともに劇場版に近い感じ。
文章はともかく、書き下ろしイラストが1枚もないヤル気のなさ。
(コミックスの転用ばっかで、聖衣のデザインばらばら。漫画そのものだし。)
あと売ってねえよ〜。ちゃんと続き出してね?

…と思っていたら全2巻で終わりでした。内容自体はそこそこ評価されている模様。


【聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話】

『週刊少年チャンピオン』連載中/06年〜


最初はどうなることかと思ったが、実に素晴らしい。
新生、一角獣座(ユニコーン)の聖衣誕生!!!」ですよ?
作者はもと同人女か?
魚座が三巨頭を倒してしまうなど、不人気キャラにスポットが当たるのは良いですな。
マルチアングル・デュアル連載その2…のハズですが、全く交錯してません。(笑)


【風魔の小次郎 柳生暗殺帖】

『チャンピオンRED』連載中/03年〜


どうしよう、すげぇ面白いんですけど。絵もかなり似てるし。(本人じゃないよ)
全盛期の『小次郎』さえ上回る熱さかも!!!!

…え? 休載!?


【島村さんちのこどもたち】

3巻/89〜92年

表紙こそヌルいパロディ本のようだが、絵の再現度は完璧に近く、たいしたネタじゃなくても笑えてしまう。
『聖闘士ダ星矢』『風魔のセ小次郎』『リングにまねろ』『雷鳴のゴジ』『青い鳥の閑話』と、
オリジナル作品を収録。まだ『ファンロード』誌掲載分を網羅してはいないそうです。

↓TSUGUMIさんからの頂き物。まあこんな感じ。
未収録分91年7月号


【聖闘士星矢 ゼウス編/カオス編】

全8巻(総集編)・外伝1巻(アンソロジー)/90〜97年


勝手に続編の同人誌。原作の設定を生かしきっており、見事に完結させました。
絵の再現度は今一つであるものの、非常にツボをおさえた話の展開で、
多分、車田先生本人が描くより面白いでしょう。(笑) 是非一読されたし。
目覚めよナインセンシズ、「ペガサス・スパイラル・クウェーサー」!!



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