あとがき(2007年)

2006年までと比べて、どのような変化があったか。また、今後どのようになっていくのかを予想してみます。なお、今回追加した作品名と、全体的に変化の詳細は総合評価に書いています

  1. 2007年の作品の特徴

全体的には、シリーズの続編が多く、作品の全体的な作成方針に変化はなかったのではと感じております。

まず、向上した点についてですが、物語では「台詞」および「登場人物」になっています。台詞については最近のスタッフロールを見ていると「シナリオチェック」という様な役割があるようで、性格による矛盾は比較的へってきていると思います。登場人物については、元々判定が甘いのもありますがほぼすべて合格になっています。個性的であり、物語に関わっている場合が多い傾向にあると思います。

物語以外の向上点は、「謎解き」「総合システム」「音楽」「問題点」になっています。謎解きに関しては、DSが人気になった背景を考えるとうなずける感じがします。総合システムは、次世代ハードが発売されてからそれなりに時間がたったこともあり、十分な性能の上で作れるという条件が合致したのかと思います。音楽に関してなのですが、実際は合格ラインに到達している作品は少なくなっています。アレンジものや部分的にはという判断から来た結果だと思います。問題点に関しては、あまり極端な宣伝や先入観を持った作品が比較的少なく感じた結果だと思います。

逆に下がってしまった部分として、物語では「特徴」「矛盾点」があります。特徴に関しては最初に述べたとおりシリーズものが多い傾向がそのままの形で出てしまっているものと思います。ただ、シリーズとみなさないで判定はしているので、これから重要視されるべき点だと考えられます。矛盾点ですが、ある1作品のみ減点になっただけですので、全体に対する影響が大きくなってしまっただけと思います。

物語以外では、ほとんど向上か横ばいなのですが「操作性」のみ下がり傾向にあります。以前はアナログスティックや3D化といった部分が主な操作性の影響だったのですが、最近は致命的なバグもちらほら見えたり、DSのタッチスクリーンの使い方になれていない、PSPの携帯性を十分に発揮できていないなどまだまだ改善の余地ありと言った感じがあります(ハード的な仕様も含むため点数が下がりにくかったともいえるでしょう)。

  1. シリーズ依存していない作品について

最近でもシリーズに依存せず作成されている作品もちらほら見かけます。当サイトで公開されている作品だとオーディンスフィアや大神といった感じの作品です。

こういった作品があまり表に出ない背景には、偏った先入観や、販売予想が立てにくく予算の関係で宣伝費にまわせなかったり、十分な周知を行えないのが原因でしょうか。

ただ、今後を考えて見るとシリーズにいたっても「一寸先は闇」と言えるのではないでしょうか。ドラゴンクエストシリーズを除くとほとんどの場合減少傾向に歯止めがきかなくなっているのが現状のようで、飽きられやすさという敵にどう立ち向かうかというとやはりオリジナル・・・とも言えるのではないでしょうか。ブランド性が勝つか、個性派が勝つかというのは昔から決着が付いていないと思いますし。

  1. メディアミックスの罠

最近目に付くのが、「アニメ化」や「漫画を元にしたゲーム」といったいわゆるメディアミックスと呼ばれるものが多く見られます。昔からあるとは思いますが、実際に見ている消費者はどう思っているのでしょうか。

個人的な主観ですが、こういった内容につき物と言える「原作との差や矛盾」「年齢層や世代間の違い」「宣伝を含んでいるための過剰表現」といった部分が、どうしても目に余ると思います。まあ、一部ではありますが原作に忠実に再現されているものもあるにはあるので絶対ではないのですが、出来れば枠を超えるようなことはして欲しくないと感じます。

  1. 来年は「こんな作品」?

今のところ「来年発売予定」というものがちらほらあるので、予想はつきやすいのかもしれませんが、シリーズものの寝ず良い人気はある程度のこりつつというのが予想できます。

その他、携帯ゲーム機の特長を生かした作品がそろそろ出てきても良い頃なのではと思います。というのもDSやPSPも新機種が出てひとつきついた感じがあるので、ポケモンのような生かせるソフトが今後必要になるのは言うまでもないと思います。ただ、DSのソフトの中にはあえてタッチペンをもちいらない従来のような作品も出てきているため、色んな作品が混在するのが今の状況を見ると感じます。

シナリオについてですが、あまり急激な変化がおきにくい部分ではあります。しかし、最近のソフトを見ると分かるとおりCEROによる年齢区分が分かるので、見た目に分かりにくい描写や文章表現をあらかじめ第三者が審査してくれているという安心感が最近感じるようになりました。個人的な主観ではありますが、TVにあるサスペンスのようなゲームがCERO C判定になっていたりと、意外なことも分かるのがこの評価のようです(副作用もあり、敬遠や余計な偏見も出てしまいますが)。この影響からか、過剰な演出が控えられた作品が増えていくようにも思えるのですが、2006年の作品の中には判定を気にせず作成してるのもあるので、影響がどの程度か分かりにくいのも現状です。

キャラクター性ですが、以前はシステムの中に「自分でキャラクターを作る」というものが多かったのですが、最近は変わりつつあるようで、ある程度の自由度を保ちつつ個性を持っているというのが特徴としてあるようです。(今後発売になるDQIXがどうなるのかにもよりますが)個性重視の作品が見直されていくかなと思います。

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遥かなる夢冒険記
作成者:YU-135
開設日:2002/ 5/25