売春



 この街は何処かの南国の荒んだ無法地帯みたいだ。
肌も顔も汚い女の子が汚い格好をして歩いているし、
服も顔もみすぼらしいおじさんが卑屈な目で女の子を追いかけているし。
何を勘違いしてか、私にまで「イクラでどう?」
と、声を掛けてくる人までいるのだから・・
余程、日常的に体の売買の交渉が成立しているのだろう。
まあ、そんな人に声を掛けられるということは、
私が、まだまだ外見的にも内面的にもダメだということ。
気を引き締めよう。

 売春(援交)は、必要悪なのだろう。
売りたい人と買いたい人がいるのだから。
ただ、テレビで女の子は「バカなオヤジを引っ掛けて金を巻き上げんの!」
と、言っていたけれど、おじさんの方だって、
「バカな子供を引っ掛けて体を巻き上げんの!」と、思っているのだ。
ほんの少しの頭とプライドがあれば、
そのバカで気持ちが悪いと自分が思っている男にでさえ、
蔑まれ利用されバカにされていることに気付くはずだと思うのだが、
それさえの知恵もないらしい。
もし、知らないおじさんとエッチするのが好きで楽しいのなら仕方がない。
だったら、「バカなおじさんとエッチするのが気持ちよくて楽しいの!」
と、言っていればいい。誰も文句は言わないだろう。

 金で買える男も女も安すぎる。
そんなことを繰り返している人たちに興味はない。
この世には最高に気持ちのいいSEXがある。
体でおしゃべりし合うような安らぎ、瞳で合図しあうような秘めやかさ、
肌が指が体が溶けて行くような開放感、意識が遠のいて行くほどの快楽と刺激。
情熱が強いほど吐息は熱くなり、愛おしさが増すほど唇は滑らかに思いを伝える。

 SEXは、神様が与えてくれた淫らなオアシス、
その場所を汚し続けていれば、そのうちただの臭いドブになってしまう。

 淫らで秘めやかな人間の性。
人それぞれに追求し探求するべきだろうね。
売り買いすることじゃなく、奪い合い与え合うSEXを、私は推薦します。