女人帝国



最近、女の子と付き合ってみたらどんな風かな〜
と、ふと思った。
何度かレズビアンの人に会ったことがあるが、
私が男好きそうに見えるのか、ただタイプではなかったのか、
言葉を交わしただけで誘われることはなかった。
なので、今までに一度もそういった経験はない。
運命の相手なら、いつか出会うだろう。
恋は突然やって来るものだから。

男が男を好きになったり、女が女を好きになったり、
そんなことは自由。
ただ、それを世界中が全面的に認めてしまったら、
子孫繁栄への道が閉ざされてしまう。
だから21世紀になった今でも、大抵の女は男と付き合っているのだろう。
もし、女が女を愛し、子供も女だけで育て、社会も政治も全て女たちでおさめたら、
男の出る幕なんてなくなってしまう。
だがそろそろそんな時代が来ても可笑しくはない。
医学は進歩し、生殖の方法も多様化して来た。
精子バンクを民営化して、ストックを増やしておけばしばらくはまかなえるし、
遺伝子の研究が進んでいるから、女だけで子供が産めるようになるかもしれない。

女は恋や愛が大好きな動物。美や平和を自然と備えた生き物。
拳銃よりもダイヤを選ぶし、争いよりも憩いや安らぎを好む。
派閥や権力争いをする暇があったら、料理レシピを交換し、
核兵器の実験などせず、ガーデニングに勤しみ、
株価の変動よりも、天気予報を気にするだろう。
もし世界中が女だけになったら、ずっとずっと良くなるような気がする。
無駄な努力をし、文明を育てようとはしないから、
進化は緩やかに下降するかもしれない。
その代わり、子育てや老人介護を支援する団体は急速に成長し、
子供たちを日替わりにみんなで面倒を見るため、群れとして生活をするかもしれない。
夫婦という概念はなく、女同士は団結し、自由に奔放に幸福に暮らして行く。
考えるだけでも楽しい。

もし、女がいなくて男だけの世界だったら?
見た目にもあまり美しくないので、想像するのは止めておこう。

とはいえ、男を馬鹿にする気は更々ない。
世界がここまで発展したのは男たちのおかげだろう。
初めて空を飛んだのも、初めて宇宙へ行ったのも、
初めて世界地図を描いたのも、初めて無重力を発見したのも、
みんなみんな男なのだから、凄いと思う。
だから何?と言ってしまいそうになって口を噤む。

男は外側の世界へと夢を見て熱意を注ぐもの。
女は内側の世界を充実させようと愛を注ぐもの。

どちらもあって今なのだろう。
どちらもあって人類なのだろう。

生物にオスとメスがいるのは、子孫を残すため。
もし人間だけが交尾を必要としない子孫繁栄を可能にした場合、
男と女のあり方は崩れてしまうだろうと予想する。
男だけでもなく、女だけでもなく、
2種類の生き物が幸せに共存するためには、
お互いの性質をよく理解し歩み寄ることが必要だろう。
原始時代、狩をし生きて行くために男の力が必要だった。
腕力よりも知力、闘争よりも和平が求められる今、
男の沽券を維持するのは難しい。

私が男への興味を完全に失ってしまう前に、
男が女を敬い慈しむ心を育ててくれればと思う。
地位や名誉や金銭で心は満たされないことを悟って欲しい。
新聞を読む前に自分の内面を見つめ、
世界との交流の前に家族との交流をし、
社会で認められる前に恋人に認められるように、
努力をして頂きたい。

女性上位時代をひしひしと肌に感じる今日この頃。
私を愛し満たしてくれる男性諸君にエールを贈る。
女人帝国になる前に、ぜひとも構造改革を!