自閉症の病理学的検討
  A. Bailey(英国国立小児センター)他
  Brain1998;121:889-905

 6例の知的発達遅滞を伴う自閉症例の脳の剖検報告。6例中4例で巨大脳症であり、大脳皮質の異常が4例でみられた。脳幹特に下オリーブ核の異常もみられた。プルキンエ細胞の減少は、成人例全例でみられ、グリオーシスを伴っていた。この報告では、自閉症では大脳皮質の異常が目立っており、海馬をはじめとする辺縁系の異常は、それほどみられないという点を強調したものと考えられます。