自閉症における後頭蓋窩のMRI所見
  AY.Hardan(ピッツバーグ大学)他
  J Am Acad Adolesc Psychiatry2001;40(6):666-672

 以前より自閉症では、小脳のサイズに異常がある、病理学的に小脳の神経細胞に異常があるとの報告がなされており、さらに小脳は(自閉症で障害される)認知機能にも重要な働きをもっているとの報告が蓄積されており、その病態に辺縁系と同様に注目されています。今回著者らは、知的発達遅滞のない自閉症群16例と対照群19例に対し、脳MRIを施行し、その差について検討しました。結果として、小脳半球と大脳半球の大きさは、画像上、対照群と比較し自閉症群で有意に大きいとの結論が得られました。やはり、自閉症にとって小脳の異常は重要ではないかとの意見でした。