1月31日、韓国・太平洋戦争犠牲者遺族会の裁判が結審(2000)


 

韓国・遺族会から梁順任名誉会長、金鍾大会長らが来日

 「アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求事件」の裁判が1月31日の第33回口頭弁論で結審した。判決日は確定しなかったが早い時期との見通しがある。
 
 この裁判は、韓国・太平洋戦争犠牲者遺族会の元「慰安婦」、元軍人・軍属、遺族(原告40人)による戦後補償請求の民事訴訟 。1991年12月6日に東京地方裁判所に提訴、訴訟原告代理人は高木健一弁護士、林和男弁護士、福島瑞穂弁護士ら11人。
 金学順(キム・ハクスン、1997年12月17日死亡)さんら元「慰安婦」提訴の最初であり、元日本軍人・軍属、それらの遺族の大規模な戦後補償裁判として注目を集めてきた。提訴から30回以上の口頭弁論(法廷)が行われ、9年におよぶ裁判となった。
 日本の弁護士たち、そして戦後補償活動グループの日本の戦後責任をハッキリさせる会(ハッキリ会・臼杵敬子代表)が支援してきた。

 2万人以上の被害者団体、韓国・太平洋戦争犠牲者遺族会(社団法人)裁判の結審、判決だけに、多くの原告や会員たち17人が来日し、法廷につめかけた。また、政府・国会関係者への要請活動を行った。金鍾大会長、前の共同代表で現・名誉会長の梁順任さんらが行動をともにした。

 ハッキリ会では、その支援のためカンパ、募金を呼びかけている。
 ハッキリ会の連絡先は、電話03-5466-0692、寒灯舎。郵便振替口座は、00110-8-551701「日本の戦後責任をハッキリさせる会」。
 

金鍾大(キム・チョンデ)会長らが最終弁論

 ▽結審の法廷・第33回口頭弁論 
 ▽2000年1月31日(月)13時30分から15時
 ▽東京地方裁判所 713法廷
 ▽最終弁論
 元軍隊慰安婦・金田君子(仮名)
 1938年から1944年まで中国・石家荘-棗強(なつめきょう)で「慰安婦」生活を強いられた。総理の謝罪の手紙を受け取ったが国側から「不知」とされたままである。
 元軍人・鄭キ永(チョン・キヨン)
 1944年陸軍特別志願兵(学徒兵)。陸軍歩兵として中国・蘇州、太湖、杭州、上海。未払給与あり。慶尚南道出身、79歳。
 元軍属・朴七封(パク・チルポン)
 1941年関東軍、44年台湾第71師団。マラリアで半身不随に。未払給与あり。全羅南道出身、75歳。
 遺族・金鍾大(キム・チョンデ)
 全羅南道出身の父・金判龍が1941年海軍軍属徴用、44年8月8日戦死。
 弁護団(高木健一弁護士ほか)から高木、林弁護士
 
 


ハッキリ会