§ニッポンの9人制・サーブ編

最近のバレーボールでは、サーブの善し悪しが大きなウェイトを占めるようになってきています。

さて、9人制ではサーブの試技が2回あります。これはテニスのサーブとほぼ同様と考えてもらうとわかりやすいでしょう。もちろんネットインなんてありません。
ファーストサービスはサービスエースを狙ったジャンプサーブ、セカンドサービスは少し威力を落としたジャンプ又はフローターサーブが主流です。
これを、2回あるし・・・といって、1回目を入るか入らないか分からないような力任せで打つと、自チームのリズムが崩れてしまいます。

佐々木選手のジャンプサーブ
流れを変えるジャンプサーブ
いかに強力なファーストサーブだとしても、そう簡単にサービスエースがガンガン決まらないところが面白い。
レシーブのいいチームだと、コースがちょっと甘かったりしただけで、容易く上げられてしまいます。
また、同じような威力・コースで打ち続けることも、かなり難しいことです。
更に、レシーブが乱れたとしても、その後のフォローがうまければ、自チームのチャンスボールにすることさえ出来ます。

しかしジャンプサーブを打つことにより、よりレシーブ側にプレッシャーがかるので、トップチームでは9人全員がジャンプサーブを打つようになってきました。
たった1本で得点でき、しかも流れまで変えてしまうサーブ。強化無くして上位進出は望めません。

とは言え、全員がポイントゲッターにはなりませんので、ここ1点が欲しいときは、ピンチサーバーとメンバーチェンジをする事が多いです。
9人制は3回しかメンバーチェンジが出来ません(現在は6回できます)が、その有効な一つとして2回をここで使い、勝負に出ます。ピンチブロッカー等と交代するよりよっぽど得点の確率は高いでしょう。


サーブ権側に絶対有利の2回試技、でも簡単には入らないファーストサーブ、エースを取らせないレシーブのテクニック、そしてラリーポイント制。これらがうまい具合にバランスがとれているのです。

遠藤選手のジャンプサーブ
低い身長ながらバック陣のジャンプサーブも得点源だ
6人制のリベロ・・・低い身長でもやれる・・・と言うけれど。
9人制でも身長が低ければアタッカーでは難しいのは同じこと。しかしサーブでポイントを取る道が残されています。
バレーを始めたとき、自分で点数を取ることが一番の喜びや憧れだったのでは。そのチャンスが9人全員にあるのです。中には前衛の選手より強力なサーブを打つ選手がおり、後衛選手が自力で点数を奪うことができるチームは全国でも上位に入ってきます。
そう、レシーブだけ出来ればいいなんて言うのは、もう昔話になりつつあります。

なんで6人制はネットインサーブみたいなわけわからんルールが出来るんでしょうか。
サーブ権側を有利にしたいのなら2回試技の方がわかりやすいです。あれでゲームセットになったら負けた方は悔しいでしょうねえ。
例え元に戻るとしても、ルールに振られる選手が可哀想です。


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