かなり 実録 バレー部物語

・型に嵌った光景

2023年シーズンの幕開けとして、まずはKANAGAWAカップ(3月)に参加。4月はNittoとの練習試合、埼玉遠征を経て東北・関東交流大会の実施、久しぶりにこの時期での強化練習会レベルの大会が開催された。
5月に実業団県予選が行われ、Nittoに対してストレート勝ち。第2セットは19点まで粘られ、どうも練習試合の延長という感じがする。その差を埋めていかないと思わぬ苦杯をなめたり、トップリーグ勢に勝つことは難しいかもしれない。

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7月第4週、全日本実業団が愛知県一宮市で開催された。この時期、一宮では七夕まつり(木曜〜日曜の4日間)が開催されている。日本三大七夕祭りのひとつと言われているようで、宮城県民としては仙台七夕と比較してみたくなる。仙台は七夕飾りがメインだが一宮はイベントがメインという感じ。
一宮の吹き流しは少し高く飾られているが、パレードの邪魔にならないような配慮だと思われる。特に駅前通りでの盆踊りは、猛暑なのに凄い人出。みんな当たり前のように踊ってるけど、かなりの練習量が必要じゃないか…「山形県人が花笠を踊れるのと同じですかね」と江口。

今大会はコロナ制限が解除され、試合前後の挨拶では握手が解禁となった。実に4年ぶり…ようやく日常が戻ってきた。予選Gは三島市役所との対戦。
第1セットは連続得点しても連続失点を許し、引き離せない展開となった。サーブでも崩せず、個々のプレーは特に悪いってわけではないが、チーム全体の完成度が今ひとつ。終盤は三島中央から軽打をブロック、三島A、高城強打で21−18。
第2セット中盤の5連続得点で13−6とし、ようやく調子が出てきた。佐藤C、三島時間差をブロック、熊谷サービスエースで16−8とリードを広げ、そのままストレート勝ちとなった。

なお、今大会は静岡からリコー沼津、宮城からはNittoも出場しており、この2チームが敗者復活戦で対戦した。両チームとも朝の時点では「今日は2試合あるので」とか「敗者復活頑張ります」など、意識と謙遜ありの発言だったが、フルセットで沼津の勝利となった。
決勝トーナメント組み合わせは3回戦で第3シード・中部徳洲会と対戦するゾーンに入った。もしNittoが勝ち上がっていたら同県同士の対戦を避けるため少し早めの抽選順になっただろう。抽選順を決める予備抽選があることからも、やはり残りを待つより先に引く方が納得感はあるか…

決勝Tは2回戦からとなり、日本精工との対戦。昨日の第1セットのようにもたつくと、挽回できないかもしれない。まずはしっかり集中して戦うことが大事。
第1セットは2−2、5−2、5−4、7−4、7−7、11−7、11−9と、またも連続得点、連続失点という荒れた流れ、3点連取されて18−17とされたが、酒井の2段トスから高城の強打で切り抜けると、精工中央からプッシュをブロック、精工ライト強打もブロックして3点取り返し21−17と逃げ切る。
第2セットもその傾向は収まらず8−3としながら16−14→17タイとされてしまった。しかしここで高橋のAが決まると、最後は精工レフト強打を3連続ブロックして21−17のストレート勝ち。

落ち着きのない展開ではあったが、慌てた様子はなく、追い越されなかったっていうのは要所をしっかり締めたからこそ。特にラリーをものにしている点が良く、ここはバック陣奮闘。なのでリズムがそれほど悪くなることがなかった。
最後の3連続ブロックはお見事。日本精工レフトの打ち抜く!という強い意志との真っ向勝負は見応えあり。 普通なら相手も少し弱気になるというか、いなすプレーになるものだが、強行なのがこちらに幸いとなった。RI東北の力強さが感じられたシーンであった。

3回戦は中部徳洲会病院との対戦。第1セットは7タイまでサイドアウトの応酬、先に抜けたのは徳洲会、徳洲会強打、東北ブロックフォローホールディング、徳洲会中央から強打7−10とされる。
東北は酒井強打、高橋のAで13−15と詰め寄るも、即座に徳洲会時間差、酒井強打アウト、徳洲会の連続サービスエースを決められ4失点、そのまま押し切られた。
第2セットは2−3から4−10とされ劣勢。東北は高城にボールを集めて打開を図り、シーソーから高橋A、徳洲会レフト強打をブロック9−13としたが、ここからなかなか寄せ切れない。
高城強打、徳洲会レフトタッチネット15−18、徳洲会時間差、佐々木時間差、徳洲会ライト強打、後方から2段トスを高城強打もネット、16−21。
良くも悪くも実力通り、勢いに乗って畳み掛けるときは素晴らしいプレーを発揮するが、少しミスが重なると立て直しが難しいというか集中力が切れるというか…中部徳洲会に対し、もう少し抗えるはずなのだが…

粘る場面はあったが、こっちが勝手にコケる的な印象さえ感じた。第1セット前半のシーソーも、東北の細かいミスがあったから。チャンスをしっかりモノにしていれば2〜3点リードして中盤突入できた。どこか極端に悪かったわけではないが、いつものような…先が見えてしまう負けパターンになってしまった。
オーバーネット含めて、今回はネット上での対処が弱いっていう印象が強かった。ただ大会全体通して凡ミスの一つである2段トスのドリブルがほとんどなかったのは一歩前進。

「点数関係なく、はっちゃけてプレーする選手がいなくて」とは江口。ベンチに入らずギャラリーからの観戦だったが、試合中でも選手より大声で発破をかけていた。リードして盛り上がるのはどのチームでもできるが…いや、RI東北は勝ってる時でも盛り上がりに欠けるかな…
ここ最近負けっぱなしの相手に劣勢になると『やっぱり敵わないな』っていう雰囲気を醸し出してしまう。トップリーグ勢がウチより声出しているのは何故なのか。選手全員がちょっと意識を変えるだけでも効果出そうだが、そこがなかなか難しい。

仙台では19日連続真夏日となり、観測史上最長記録というニュースがあった。例年にない異常な暑さだが、セカンドリーグはすぐ来るし、夏バテには気を付けてガッチリ強化していかなければならない。


・想定外か案の定か

9月最初の日曜に総合県予選が行われた。Nittoとの決勝第1セットは10−17までが全て2連続以上の失点という厳しい状況。ようやく4得点で16−18と迫るが、追いつけず17−21で落とす。
第2セットは序盤のシーソーから先に3失点するも3得点で12−10と盛り返し、17タイと追いつかれたが、今度は東北が4得点してフルセットへ。
第3セット、白熱の攻防で16−15と一歩リードするが、東北つなぎミス、Nittoレフト強打、佐々木時間差アウト8、Nittoダイレクト、Nittoエンドライン際へサービスエース、Nittoレフト強打で一気の6失点、16−21で敗れた。

試合として悪いところが全部出た。サーブで崩せない、アタック決まらない、レシーブ乱れる、トスばらつく、ブロック止められない、ピンサで打開できず、盛り上がりに欠ける…よくここまで接戦にできたし、ストレート負けしてもおかしくない内容だった。
高城がかなりシャットアウトを食らってしまった。2年前のトップリーグで徳洲会相手に連発されたが今回はそれ以上。レフトがここぞで決まらなくては…ちょっとチームに動揺が走ってしまったか…
前衛では高橋が奮闘。しかしパスがしっかりセッターに入ってこその威力なので、乱れた展開が多いような今回では中央がなかなか使えない状態となってしまった。Nittoには春の交流大会でストレート負けしていたが、「そこに近い感じですかね…」と佐藤。まさかの結果…とも言えない現状、諸々の事情や体調不良者もいたが、負けは負け、しっかりと受け止めて次に進む必要がある。

いつかは県大会連勝記録も途切れる時が来る。恐らく1996年の都市対抗県予選でささにしきクラブに負けて以来27年ぶり。全日本総合に限れば1995年以来(中止の2020〜2021年除く)となる。まだ生まれてない部員もいる。
しかしトップリーグ昇格を目指しているのだから、へこたれている場合ではない。栄光を取り戻すべく、ここを着実に乗り越えていかなければならない。


・発奮、セカンドリーグ

総合県予選から数日後、全国大会への出場権を得ることになった。全国大会には出場枠というのがあり、全日本総合の場合、北海道・東北には2枠が設けられている。つまり他の道県から1チームも出場見込みがない場合、宮城県の2位チームが出場できるというわけ。まさかこんな形で出場できるとは。
実業団でNittoが出場していたのも枠の関係上であり、今回は逆の立場になった。総合はクラブチームも参加対象になるので、どこかは出場するだろうと思っていたが、拾う神ありといったところか…

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9月第4週、セカンドリーグ東地区が群馬県伊勢崎市で行われた。5チームでリーグ戦を行い、上位4チームが12月のファイナル(入替戦出場チーム決定シリーズ)に進出できる広き門ではあるが、ファイナルでは西地区とも対戦するので、組み合わせ的にも1位か2位の上位に入っておきたいところ。
初戦は日体大との対戦、昨年フルセットの激戦を演じた相手であり、出だしの悪さもある第1セットが今大会の勝負所かもしれない。が、日体大がそれ以上の出だしの悪さ?で、一気の10−2とする。多少追い上げも食らったがそのまま先取。
しかし簡単に取った反動というのがよるあることで、第2セットは白熱。追う展開から4得点で12−11と逆転するも、後半決めきれずに18−21で落としてしまう。
勝負の第3セット、今シーズンに象徴される連続得失点が続く展開となり、5得点で7−4とすれば4失点で7−8とされる。追いつ追われつの攻防から14−16と離されかけたが、佐々木時間差、日体大レフト強打をブロック、佐々木フェイント、佐々木ダイレクトフェイントで逆に2点差をつける。
最後も佐藤フェイント、佐々木時間差、熊谷のサーブで崩し佐藤フェイントの3得点で21−17と振り切った。
苦しい場面でも集中力を発揮した。細かいミスは多々あるが、チャンスの時に“いくぞ!”っていう気迫が感じられるのが総合県予選とは大きく違う。

第2戦は実業団でも対戦した三島市役所が相手。やはり対策してきたか2セットとも接戦になったが、中盤以降抜け出すことができ、ここでも粘り強さが出てきた。2セット目はメンバーを入れ替えて臨むこともできた。
安心はできないけど安定していた…という感じ。バタバタすることはあっても総合県予選のような自滅的プレーはなくなった。「コミュニケーションをしっかり取るということを重点にした」と永井、その効果がしっかり表れているか。
これで初日は日本無線と並んで2連勝、1勝1敗でリコー、2敗が三島市役所と日体大という結果。

2日目初戦の相手はリコー。その前にリコーが日体大に勝ち、日本無線が三島市役所に勝ったため、2勝したリコーの3位以上が確定。RI東北が苦戦した日体大にストレート勝ちとは…今回リコーは調子良さそう。
県予選もそうだが、リコーグループとして絶対に負けられない相手であり、昨日同様引き締めて戦わなければ。第1セットは7タイから5得点するも、その後4失点で13−12、離しても粘られ、やはり手強い。
それでも16−15から佐々木フェイント、高城サービスエース、リコー時間差アウト、高城軽打、高城サービスエースで5得点、21−15で先取すると、第2セットは中盤の8得点もあり21−10のストレート勝ち。

日本無線戦、清藤サーブカットからの攻撃。=アイオーしんきん伊勢崎アリーナ
最終戦は全勝同士で日本無線との対戦。第1セットは4失点で2−7とされるも5得点で9−8と逆転。しかしここから相手サービスエースやドリブルなどの凡ミスもあり10得点と走られ9−18、そのままセットを失う。
奮起の第2セット、5得点で6−2とリードするが、そこからじわじわ追い上げられる。中盤のシーソーから無線FR強打と高城強打がネットで、ついに17タイと追いつかれてしまう。プレッシャーのかかる中、高城強打、無線時間差、高橋A、佐藤のサーブで崩し高橋A、無線中央からフェイントがネット、21−18でフルセットへ。

第3セットは逃げる無線に追うRI東北で推移、中盤で無線レフト強打を連続で決められ、高城の強打も止められ痛恨の5失点を喫し9−16。高城の強打で反撃するも及ばず、15−21で準優勝となった。
第1セット、10連続失点してはどうしようもない。5連続得点の直後だっただけに残念。ここをどう対処するか、上位進出には絶対に克服しなければならない。永井が「10点離しても心配」と言っていたこともあったが、現実に起こるからねぇ…

第2セットは追いつかれたが突き放した力強さを感じたのだが…やはり日本無線のゲーム運びが上手であった。ただ今大会は上位サーバー以外、ここで点が欲しいところで晴山や石川など下位サーバーの活躍が光った。清藤もSPを取られた直後にSPで取り返すところはグッド。
まあでも全体的にはファーストサーブが入らなさすぎ。現状有効打を打てるピンサもいない。

総合県予選敗北から日が浅いこともあり、どう立て直すか難しい状況だったが、何とか準優勝という結果でファイナル進出を果たした。
「練習不足から来ているミスが多いので、そこをしっかりやっていかないと」と永井。昨年は立て直して全日本総合ではベスト8に食い込んだ。
まだまだ伸びしろを感じるところがあり、今年はそれ以上の成績を目指せるはず。全員一丸を忘れず、精度を上げて終盤戦に立ち向かう。

To be continued...