MIDI検定3級は、MIDIの知識としては基本となっている知識の確認といった内容で、
実際にDTMをやっている人であれば合格しやすい検定試験です。
以下の「傾向と対策」を参考に、『MIDI検定3級公式ガイドブック』を使用し勉強しましょう。
そして、過去問題を解いて満点が採れるように練習しましょう。
また、AMEI3級認定講師によるMIDI検定3級講座を行ったりもしていますので、活用しましょう。
たぶん、それだけで充分です。





第1章
MIDIの基礎
MIDIに関わる人が知っていて欲しい基礎知識です。

1 [MIDIとは]
    「MIDIとは」
      Musical Instrument Digital Interface の頭文字
      音楽の演奏情報を伝達するための規格です。
    「演奏情報とは」
      音の高さ、大きさ、長さを数値化したもの。
    「MIDI誕生」
      MIDIは日本の電子楽器メーカーが中心となってまとめた世界共通の規格。
      1982年、アメリカで行われた会合で基本仕様の誕生。
    「プロトコル」
      MIDIは演奏情報の通信プロトコルである という考えが基本。
2 [デジタルとは]
    「ビットとバイト」
      ビットのまとまりがバイト。
      8ビット(8桁の2進数)で1バイト。
    「MSBとLSB」
      最上位ビットはMSB、最下位ビットはLSB。
    「16進数の表記」
      16進数は最後に“H”を付けて表記する。(**H)
3 [MIDIの接続]
    「OUT端子」
      MIDI信号を送り出す端子。MIDI IN端子に接続。送り出す機器はマスター。
    「IN端子」
      MIDI信号を受け取る端子。受け取る端子はスレーブ。
    「THRU端子」
      MIDI IN端子に送りこまれた信号をそのまま送り出す。
    「MIDIケーブル」
      MIDIに使われるコネクターは5ピンのDIN。
      DINとはドイツ工業規格のこと。

第2章
ノートデータ
ノートデータはMIDIの最も中心となる情報

1 [ノートオン ノートオフ]
    「ノートオン」
      鍵盤を押した情報。(音を出すメッセージ)
      ノートナンバー(音の高さ)とベロシティ(音の強弱)を含む。
      ステイタスは9nH
    「ノートオフ」
      鍵盤を離した情報。(音を止めるメッセージ)
      ノートナンバー(音の高さ)とベロシティ(音の強弱)を含む。
      ステイタスは8nH
      ノートオンのベロシティ0も同じ機能。
    「ノートナンバー」
      音の高さを低いものから番号を割り当てたもの。
      ノートナンバーは0〜127。ピアノは21〜108。
        ちなみに、1オクターブは12半音。
    「音名表記」
      中央C(ノートナンバー60)をC4、C3とアルファベットで表記。
      Cでも低いものからオクターブごとにC0,C1,C2,C3・・・と特定。
      ピアノは、中央CをC4とした時、最低音はA0、最高音はC8。
            中央CをC3とした時、最低音はA-1、最高音はC7。
        ちなみに、C3を60とすると、C4は72。
      検定試験では「中央CをC3として」などの但し書きに注意。
2 [ベロシティ]
      音の強弱を1〜127で表す。
      アクセントなどの表記にも関わる。
        mf(メゾフォルテ)の目安となる値は72〜80。
        その他、pp,p,mp,f,ffの目安も注意。
3 [ゲートタイム(デュレーション)]
      ノートオンからノートオフまでの音の長さ。
      音符の種類とスタッカート&レガートなどに関わる。
        標準的な長さは音符の80%
        スタッカート 音符の50%
        レガート 音符の100%
        タイ 連続した2個以上の同じ音程の音符を連結
4 [タイミング]
      音符と小節、拍のタイミング。イベントリストの理解。
      楽譜とイベントリスト対応の理解。(重要ポイント)
      検定試験では「分解能480」などの但し書きに注意。
5 [ドラム音源]
    「シングルアサイン」
      発音を重ねずに再度同じ音程を発音する。
    「オルタネートアサイン」
      ノートナンバーが違っても同時に鳴らない設定。

第3章
MIDIメッセージ
MIDIデータの役割と機能の理解

1 [MIDIバイト]
      ステータスバイト(MSB=1)とデータバイト(MSB=0)。
2 [チャンネル]
      16チャンネルとシステムの機能。
3 [MIDIメッセージ]
    「チャンネルメッセージ
      ステータスバイトは、上位4ビットで演奏情報のメッセージの種類。
      下位4ビットでMIDIチャンネルを表す。
       ・「チャンネルボイスメッセージ
          演奏情報,音色,音量など、発音に関する情報。
          代表的なメッセージは8nH,9nH,BnH,CnH,EnH。
       ・「チャンネルモードメッセージ
          ボイスメッセージに対してどのように動作するかを設定。
            発音中のすべての音を止める
            コントロールチェンジのリセットをする などのメッセージ
          代表的なメッセージは121(リセットオールコントローラ)。
          「MIDIモード」
            ローカルオン・オフとオムニオン・オフの組み合わせにより、
           モードの種類は1〜4の4種類。
            複数のMIDIチャンネルを持つMIDI機器,GM音源はモード3。
    「システムメッセージ
       ・「システムエクスクルシーブ
       ・「システムコモン
       ・「システムリアルタイム

第4章
コントロール
割り当てられたコントロールの理解

1 [コントロール]
      音楽表現の種類と効果の理解。
2 [プログラムチェンジ]
      音色切り替えの理解。
      プログラムチェンジのみで128音色。
      バンクナンバーMSB,LSBとの組み合わせで2,097,152音色が扱える。
3 [ピッチベンド]
      ピッチ(音の高さ)の連続的な上下の変化の理解。
      半音単位で設定。1=上下半音、12=上下1オクターブ。
      ベンド値は最小“-8192”、最大“8191”、センター“0”。
4 [コントロールチェンジ]
      各コントロールナンバーは0〜127の128段階で設定。
      コントロールナンバーを2個使用し、16384段階で設定するものもある。
        0〜31(MSB)、32〜64(LSB)に割り当てられている。
      コントロールチェンジのデータフォーマットの構成
        ・ステータスバイト(BnH)
        ・第1データバイト(コントロールナンバー)
        ・第2データバイト(データ値)
      代表的なコントロールナンバーは
        0,1,5,7,10,11,32,64,65,72,73,74,91,93
        ピッチベンドセンシティビティ 101=0/100=0/6=ベンド幅
        ファインチューン 101=0/100=1/6=64を中心に微調整
        RPNヌル 101=127/100=127

第5章
システムメッセージ
エクスクルーシブの理解

1 [システムエクスクルーシブ]
      ステータスバイトF0Hで始まり、次にメーカーID、デバイスID、モデルID、
      最後はエンドオブエクスクルーシブ(EOX)F7Hで終わる。
      F7Hの前にチェックサムを送信する場合もある。
       よく使用されるユニバーサル・システム・エクスクルーシブ・メッセージ
         ・General MIDIシステム
         ・マスターボリューム
2 [インプリメンテーションチャート]
      MIDI機器がどのMIDIメッセージの送受信に対応しているかの一覧表。
      MIDIインプリメンテーションチャートの読み方。
        ファンクション,送信,受信,備考

第6章
MIDIの知識
MIDI活用のための知識

1 [MIDIの歴史]
      MIDIは日本の電子楽器メーカーが中心となってまとめた世界共通の規格。
2 [アナログシンセ]
      音の3要素“音の高さ”“音色”“音の大きさ”を電気回路で作ろうとした。
      VCO(発振器),VCF(フィルター),VCA(アンプ)の理解。
      LFO(周期的な変化を作り出す)の理解。
      LPF(ローパスフィルター)の理解。
        電圧によってカットオフ周波数を変えることのできるフィルター。
        カットオフ周波数以上の高さの倍音をカットする。
      EG(エンベロープジェネレーター)の理解。
        音量や音色などの時間的変化を作り出すための電圧発生器。
        ポピュラーなタイプは“ADSR”タイプ。
3 [SMF/GM]
      スタンダードMIDIファイル(SMF)の理解。
        MIDIシーケンス演奏データの、互換性のあるファイル保存形式。
          「フォーマット0」
            1つのトラックに16チャンネルすべてをまとめて保存する。
          「フォーマット1」
            同一シーケンスで動く複数のトラックを含む。
            同じMIDIチャンネルを複数のトラックに分けて保存可能。
            MIDIチャンネル1〜16の複数系統使用可能。
      GM(General MIDI)の理解。
        プログラムナンバーやMIDIノートナンバーなどの互換性。
        音色の種類や番号などを共通。
      覚えていて欲しいGMの代表的な音色番号
        1,5,10,19,23,26,30,34,49,62,66,74,82,101
        13,17,25,35,47,57,69,73,82,115

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制作・著作 Minoru.N




AMEI 音楽電子事業協会

MIDI検定




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