ヒール入場1
「どう?ワンちゃん。」
「な、なんだユイ、そのサングラスは?!」
「タッグを組むんだから、おんなじ物でそろえたほうがカッコイイじゃない!」
「しかし・・・、少し大きすぎるんじゃないのか?」
「だってこれ、ぷりぷりお姉さんに借りたサングラスなんだもん。」
「フリーズに?この3Dレッスルネットにいるのか?」
「うん、さっき廊下で会ったのよ。今度はこのネットでレフェリーのバイトしてるんだって。」
「レフェリーだとぉ?!」
「あたし達の飛び入り試合のレフェリーもぷりぷりお姉さんがするらしいわ。」
「かんべんしてくれよ・・・。」
「なんで?いいじゃない。ぷりぷりお姉さんだったら、もしかしたら10カウントちょっと早めにとってくれるかもしれないし!」
「ユイ!レフェリーが知り合いだからってそんなことをするのはフェアじゃない!
それに、俺だったらそんなことをしなくても勝てる!」
「あぁー、ワンちゃんもその気になってきたわねー。あんなにいやがってたくせに〜。」
「・・・!し、しかたないだろう、調査のためだ!なにしろこのネットは偽バグルスの発生現場だったんだからな。
ポール三郎に偽バグルスを渡した奴を、もしかすると他の者も見ていたかもしれない。
ほんとうはそれを聞き込みにきただけだったのに・・。」
「ちょっとくらいいいじゃない。こないだの件で、あたし達このネットで人気者になっちゃったんだもん。
もう一度調査にきたついでに試合にでてくれって言われて、ワンちゃん結構うれしそうな顔してたくせにぃ!」
「そういうお前だってユイ、プロレスなんて自分から引き受けちまって大丈夫なのか?」
「だって、あのエメラルドフォースから直々に『私達もコレクターの戦いを参考にしたい』とかいわれちゃって、もう大感激だったんだもの!!なんたって、チャンピオンよ、チャンピオン!!」
「ほら、あんまり騒ぐとサングラスが落ちるぞ。借り物なんだろう、しまっておけ。」
「あ、うん。・・でもエメラルドフォース、かっこいいわよね〜!!3人揃ってのウルトラエメラルドバックブリーカー!!
クラッシュドリームなんてぜーんぜん、目じゃないわよ!!
・・・それにしても、なんであたし達がクラッシュドリーム側の控え室なの?
登場する時にかけてくれるっていう入場曲だって、なんだか悪役っぽかったし〜。」
「・・ん、まあ確かにそれは・・。だが俺達は本来レスラーじゃなくて単なる飛び入りに過ぎないんだ。入場曲がまにあわせでも贅沢は言えまい。」
「・・あれ?そういえば他のみんなは?」
「コントロルとIRは観客席で応援してると言っていたが」
「あ、そっか、IRったら『コレクターとして恥ずかしくないよう、がんばるでありまする〜』とかいっちゃって。」
「この大観衆の中で負けたりしたらコレクターとしてのメンツが丸つぶれだからな。」
「だぁいじょうぶ!あたし絶対負けないもん!エメラルドフォースにさっき教わった技で、ちゃあんと決めるわよ!
えーっと、手をこうやって・・・バックブリーカーッ!えぃっ」
「おいユイ、俺で練習するのはやめろって。だが俺達が戦う相手って、いったい誰なんだ?」
「さあ、まだ聞いてないけど?・・・あ、そろそろ出番みたい。すんごい歓声だわ〜!」
「よし、行くか!」
「ええ!プロレスでもコレクター・ユイで決めるわよ!」
“お待たせいたしました、本日の特別ステージ!
先日この3Dレッスルネットに現れたバグルスをいーとーも簡単に捻り潰した、コムネットの平和を守る戦士達の登場だぁ!
赤コーナー、カモーン!コレクター・ユイーー!!!アーンド、シンクローー!!!”
「いえーいっ!!」
「ユイ殿、シンクロ殿〜、がんばるでありまする〜!」
「おう!」
“対する青コーナー、・・・”
「なんだと?!」
「えーーっ!!なんでぇ?!」