Monochrome
Updated: Mar 16, 1997
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Monochrome, 1980
- アルファ ALR-28006, 1980.10.5. (1980.10.21?)
- アルファ ALC-28006, 1980.10.5. (1980.10.21?) (cassette)
- アルファ 32XA152, 1987.4.25.
- アルファ ALCA518, 1993.8.21.
- アルファ ALCA9120, 1994.12.21.
- Tornado 吉田美奈子 (5'55")
- Rainy Day 吉田美奈子, 山下達郎 (5'24")
- Black Moon 吉田美奈子 (4'41")
- Sunset 吉田美奈子 (7'52")
- Airport 吉田美奈子 (6'38")
- Mirage 吉田美奈子 (4'18")
- Midnight Driver 吉田美奈子 (7'41")
- Afternoon 吉田美奈子 (4'48")
- 松木恒秀 : gtr
- 岡沢章 : bs
- 渡嘉敷祐一 : drms
- Michael Mainielli : maletts
- 清水靖晃 : sax
吉田美奈子プロデュース作。キーボードも吉田美奈子。ジャケ写は沢渡朔だ。
未聴の幻のミニ・アルバム Instant Rasta, 1980?, は置いておくとしても、本作の前が、
Let's Do It - 愛は思うまま, 1978, で、本作の後が、
Monsters in Town, 1981, である。とても同一人物の作とは思えないのだが、それはともかく、この内省的雰囲気は過渡期の産物かと思いきや、豈図らんや、すでに変態していたのであった。むしろ、
Twilight Zone, 1977, ->
Monochrome, 1980, であって、
Let's Do It - 愛は思うまま, 1978, こそが過渡期の作品、ないしは寄り道的な行為であるのかも知れない。しかもなお、本作のクールネスの要因である、マイク・マイニエリのバイヴをホーンに替え、リズム・セクションをドーンと前に押し出したものが、続く Monsters in Town, 1981, なのである。
という推測をひとつ。
そうであるとしても、 Let's Do It - 愛は思うまま, 1978, に、あれだけ佳曲を詰め込んであるとは、なんとも贅沢だが。
Twilight Zone, 1977, 直系で、かつ、重いサウンド & うねるビートというスタイルを確立する。遠くから観ると黒一色だが、近づいてよく観ると千変万化。ストリングス系のサウンドを廃し、自身の多重録音による一人コーラスをメインに据えている。このアルバムもバランスが異様だ。メイン・ヴォーカル、コーラス、バックのオケが同じ音量なのである。それでも、メイン・ヴォーカルが浮き上がって聴こえる。怖るべし。かてて加えて、冒頭に数秒入っている重低音は、いったいなんだ。
アルファ盤 (32XA152) の手書きの歌詞は直筆コピーなのだろうか。
" Airport " は、極く初期の尾崎亜美に同じシチュエイションの曲があったように思う。尾崎亜美の方は熔解するが、こちらは沈潜する。
" Afternoon " は、弾き語りにオケを付けたような印象がある。この曲と、山下達郎との共作による " Rainy Day " が、いちばん深く沈み込むようだ。
" Sunset " は、本作でもっとも黒っぽい。テンプテーションズとか、あの辺りを思い出す。
渡嘉敷祐一のドラムスは、本作がいちばん重いようだ。佳く合っている。マイク・マイニエリのヴァイヴがクールな触感を伝える。
1993 年の re-issue は、通常ケース仕様で \2,000 (未確認)。1994 年、アルファ からミドル・プライスで再発。
NISHIHARA Satoshi, <
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Created: May 25, 1996