MCA ビクター MVVD9, 1995.10.21. (VHS)
side A
- Voices 吉田美奈子 (4'23"), *1
- Still Moon 吉田美奈子 (9'19"), *1
- 時よ 吉田美奈子 (12'14"), *5
- 頬に夜の灯 吉田美奈子 (6'34"), *4
- Mistic Paradise 吉田美奈子 (7'31"), *1
- Gifted 吉田美奈子 (5'20"), *3
- 午後の恋人 吉田美奈子 (7'09"), *2
- Beauty 吉田美奈子 (6'20"), *1
side B
- 精霊の降りる街 吉田美奈子 (7'07"), *1
- 星の海 吉田美奈子 (5'19"), *1
- Christmas Tree 吉田美奈子 (2'40"), *6
- 初出
- *1: Extreme Beauty, 1995
- *2: Gazer, 1990
- *3: Dark Crystal, 1989
- *4: Light'n Up, 1982
- *5: Let's Do It - 愛は思うまま, 1978
- *6: 不明 ( Bells, 1986 ) ?
- 岡沢章 : bs
- 難波弘之 : kbds
- 土方隆行 : gtr
- 中西康晴 : pf
- 沼澤尚 : drms
- 古村敏比古 : reeds
Oct, 21st. 1995, リリース。
LD, 58'27" + 16'22" .
May 14th, 1995, 中野サンプラザ・ホールと
May 19th, 1995, ガーデン・ホールでのライヴから編集。衛星放送でのそれとほぼ同じ内容だが、多少画質が甘い気がする。
この人の声は、人を殺せるのではないかとも思われる圧倒的なパフォーマンス。バックは、
不沈戦艦岡沢章を中心にした編成。構成はおおむね3部で、1と3が新譜の
Extreme Beauty, 1995, からの選曲で2が古い曲集。全部バラードやミドル・テンポの曲
で、その分、吉田美奈子がヴォーカリストとしての力量を充分に発揮。とにかく脱帽。
Bells , 1986, は、おそらく Extreme Beauty, 1995, と似た触感を持ってるのではないかと思うのだが、まぁ、とにかく、このアンサンブル全体を圧倒してしまうこのパワーはいったいなんだ? とくに " 時よ " は、こんな解釈でプレイされるとは! オリジナルよりも数段テンポが重くなり、長いモノローグ (ダイアログのような形態だが、これを聴くものは在るのか) が挿入される。これは、すでに、「時を戻せない」ことを知ってしまったものが歌っている。
全体的な雰囲気は Monochrome, 1980, に似た、ヴォーカリストのライヴであって、一時期
観られた破天荒なまでのバンド指向ってのは出ていない(当たり前か)。本人曰く『年相応』だそうである。しかし、まぁ、キャリアの差は声に表れるっちゅーか、なんちゅーか。(観)聴き終わった後は、なにもしたくない。ただただ余韻に浸っていたい。
" Mistic Paradise " , " Christmas Tree " は 1995 年 6 月 6 日の衛星放送では流れなかった曲で、とくに " Christmas Tree " は完全なヴォーカル1本だけで勝負する。なにをか言わんやである。こんなヴォーカルに誰が勝てるものか。この曲が聴けるだけでも、本作を買うメリットあり。 B 面 3 曲は金縛りの極地。
インナーのステージ写真は、おそらくガーデン・ホールでのものではないか。ちなみに、メンバーの配置は中野サンプラザと同じ。
Vision I ということは、 II 以降を期待していいのか、それとも……
Inner Members Photo:
難波弘之 沼澤尚 吉田美奈子 中西康晴 土方隆行
古村敏比古 岡沢章