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- 服部隆之 : sound produce, music, arrangement
- 吉田美奈子 : vcls
- 赤坂達三 : cl
Jun 2nd, 1999, リリース。広島では入荷が遅れたのか? ともあれ、一部で大評判の、NHK 連続テレビ小説『すずらん』サントラのリリース。
以下、ブックレット中の 4 者対談から、御大のお言葉。ちなみに、司会はソニー・クラシカルの武藤敏樹氏。
それ (アーティストとしてのポリシー) は、自我よりも手前に音楽がありますから。 どんなタイプのものであっても、「敬意を表す」といった事です。 志をちゃんと持つといいますか。
よく行く広島 deodeo 本店 6F CD フロアのクラシック・コーナーの恵良さん曰く
わたしも毎日観てますよ。もう習慣になっちゃってて、気になりましてね。 吉田美奈子さんが歌われていますよ。とても綺麗な声ですよね。
まぁ、「まま」ではないですが、このような意味のことを仰られていました。
腰巻に曰く
NHK 連続テレビ小説「すずらん」の音楽は、あたたかいアコースティックなサウンドを基調にした作りで、大編成オーケストラを贅沢に使ったゴージャスなサウンドが魅力です。
主題曲は、吉田美奈子の歌と、赤坂達三のクラリネットの絶妙のかけ合いによる珠玉のデュエットという、 NHK 連続テレビ小説主題曲初の試みとなりました。
物語の舞台は雪深い北海道。田舎の駅舎に捨てられたヒロインが、駅長他まわりのあたたい人たちにささえられ、たくましく生きていくさまを描いています。
優しさ、懐かしさ、力強さ、哀しみ…… 人間のさまざまな感情を音楽はダイナミックに表現していきます。
今、感動のシーンが鮮やかによみがえります。
せっかくだから、オケにしろ合唱にしろクレジットしておけば佳いのに。 ギタリストは誰? それどころか原作者の名前もない。 「今、感動のシーンが鮮やかによみがえります」と言われても、一度も観たことのない (観ることができない) とねぇ (笑)。 とはいえ、この音楽はかなり雄弁ですね。なんか絵が視えてくるような。 女声とクラリネットという、けっこう意表を衝いた感じのデュエットではあるけれども、これは正解だったのかも知れないですね。オーボエだとくどくなり過ぎるし、フルートだとぶつかってうるさいし。ファゴット、サックス、イングリッシュ・ホルン? (笑) 弦もなぁ。あ、金管だと仰天するかも。 上手い人の吹くクラリネットって、軽快感と適度な粘り気があって、奥行きも出てくるし、佳いですね。特に高音が丸い感じで、突き刺さらなくて。クラリネットって、もともとの音色に、なんか剽軽なところがあるでしょ、それがかえって即かず離れずで佳いのかもね。
でも、これ観て (聴いて) 気に入った人が、例えば 沼澤尚: the wings of time の『友達』聴いたら、腰抜かすというか、かなり驚愕するでしょうね〜。 そういう意味では、吉田美奈子という人の懐の広さというか、芸風の雄大さを再確認する一枚、かな。しかしさぁ、このテーマの旋律に付けられた抑揚というか表現というか、まぁ、節回しでもニュアンスでもいいんだけどさ、物凄く細かいね。