"OO" は "Object Oriented" の頭文字を採ったもの……ではありません。そうではなくて、これは "伏せ字" です。 今のところ、ここには「オブジェクト (指向) 」とか「パターン」とかが入るようです。
佐原伸, "デザインパターン オブジェクト指向分析/設計技法", SRC, 1999, ISBN4-88373-119-7 C3055 \2800E
本来は 2 月に出るはずだったらしいのですが、初版第一刷発行は 5 月 25 日でした。
分析・設計段階でデザインパターンの適用を目指す読者を対象として、特定のオブジェクト指向言語は想定せず、実践的に分析・設計が行えるように、分析・設計法と仕様記述法の説明を重視することにした。
また、実際に分析・設計を行う上での思考過程をなるべく明らかにしようと努めた。特に、分析工程の細かい思考過程を書いた本はあまりないので、そのあたりの記述に重点を置いた。
(p. 14.)
巻末の著者略歴を見ると、佐原さん、所属部署を変わられたんですね。
F. ブッシュマン, R. ムニエ, H. ローネルト, P. ゾンメルラード, M. スタル, "ソフトウェアアーキテクチャ: ソフトウェア開発のためのパターン体系", 金澤典子, 水野貴之, 桜井麻里, 関 富登志, 千葉寛之 訳, トッパン, 1999, ISBN4-8101-9007-2 C3055 \4600E
Frank Buschmann, Regine Meunier, Hans Rohnert, Peter Sommerlad, Michael Stal, "Pattern-Oriented Software Artchitecture: A System of Patterns", Wiley & Sons, 1996, 通称 POSA 本の翻訳書。
本書のパターンは ソフトウェアアーキテクチャのためのパターン である。「ソフトウェアアーキテクチャ」 (Software Artchitecture) とは、ソフトウェア開発におけるその成果物のことであるが、パターンにより優れたソフトウェアアーキテクチャが生み出せるというのが本書の主題であり、それで彼らは自分たちの試みを「パターン指向ソフトウェアアーキテクチャ」 (Pattern-Oriented Software Artchitecture) と命名している。
(p. xii).
縁あって、訳者割引で購入させていただきました。感謝。
Patrick Henry Winston, "ウィンストンの Smalltalk", 飯塚富雄 訳, アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパン, 星雲社, 1999, ISBN4-7952-9735-5 C3055 \4200E
Patrick Henry Winston, "On to Smalltalk", Addison Wesley, 1998, の翻訳書。 やっと出たよぅ。昨年末に注文して「そんな本出てない、出る予定もない」とか怒られたんだよぅ。でも、なんで、 Smalltalk Express がメイン・ターゲットなのよ。
「まぁ、時期的に仕方ないよ。原書刊行 1998 年で、VWNC リリースは 1998 年 5 月だったし」
「でも、おれんとこ Mac しかねぇぜ。 STE 動かん。エミュレーションじゃぁ、ちょっとなぁ、やる気せんよ」
「バカだね、この子は。テキストそのまま動かしたって面白い訳なかろうが。おまえんとこの環境で動くようにいじくりまわしてこそ楽しいんだよ」
「でもさぁ、ファイルの開き方すら知らないんだけど」
「ガキか、おのれは。どっかその辺書いてあるだろうがよ。ジョイスじゃないんだから、それぐらいちゃんと読めよ。最低の礼儀だろうがよ。口の中に入れてもらわんとメシも喰えんのか。そんなんだからピ〜ッに付込まれるんだぜ」
「でも英語だぜ? おれ 4 ヵ国語話せるけど、英語だけはだめなんだ」
「……それ、古いよ、大昔の筒井康隆ネタだろ? バレバレだよ」
「そうか。まぁいいや。でもさ、 Squeak で書いてればどこへでも持って行けるぢゃん。なんでもっとポータブルな環境にしてくんなかったんかね」
「うーん、GUI 周りで嫌われたんですかね〜」
「Windows 版でないと出してもらえなったとか? んぢゃ Dolphin は?」
「知るかぁっ! 著者に聞けよ!! (激) そんなことより、翻訳ものとはいえ 2 年振りの、久々の、ほんとに待ち遠しかった Smalltalk 本なんだよ、もっと素直に喜べないのかね、まったく」
「おぅ、そうそう、そうなんだ。飯塚さん、ぼくらに幸せをありがとう」
「……おまえ、その「沢田なつき」ネタ、何人が判ると思ってんだ?」
そういう訳なんでコケそうになったけど、まぁいいや。久々の Smalltalk 本だもの。
ちなみに、訳者は皆山御存寺南無三坊ですね。オブジェクト指向への入り口 で有名な飯塚富雄さんです。訳者まえがきでは、「ススメ」「サクサク」「イディオム」を読めと書いてあります。SML や安松さんの日本語ロケールにもリンクが (文字で) 張ってあったりする。まえがき最後の方、アジソンの藤村行俊さんに謝辞あり。Mac ユーザなら御存知でしょ? おれが知ってるぐらいだから。その後に登場するのが今野睦さん。もうほんとどこでもドアみたいな八面六臂の大活躍です。お世話になっております。m(_ _)m
全 42 章、付録 4 編のうち、5 章、2 編が VisualWorks 用となっています。 Smalltalk Express 用の付録では、配布環境の作成まで書かれています。 英語のマニュアルなんぞ読みたくないわいユーザなら丁寧な教科書として読むことができるでしょう。Smalltalk Express が走らない Mac ユーザのワタシでも Smalltalk/V を思いだしながら楽しく読むことができました。
さすが大学の先生と言うか、非常に短いセグメント (パラグラフがいくつか集まったもの) を積み重ねて章を作っています。セグメントは通し番号が付されています。各章は長くても 10ページ以内に収められ、それぞれ末尾には要点がまとめられています。ちなみに著者は、あの Lisp の共著者、 Artificial Intelligence の著者で、 On to シリーズ (訳本では『ウィンストンの...』) として C, C++, Java の著書があるそうです。
プログラム出力を紙幅に合わせるために、命名規則というか命名の慣習に添っていない部分があります。理由は判るけれど…… むしろ全体のフォントを 1 ポイント小さくした方が佳かったのではないかとも思います。
Number
クラスに gm
というメソッドを定義して、ユーザ定義の Weight
クラスのインタンスを答えさせます。
で、 3gm
とか 2gm
とか出てきます。
これは実際には整数のインスタンス 3
に メッセージ gm
というメッセージを送っているのですが (3 gm
と同じ)、なんか凄い違和感があります (p. 188)。
揚げ足取りで申し訳ないですが、セグメント #721, ページ最下部の
MenuWindow now <- 新たなメニューバーを作成します
Menu now <- 新たなメニューを作成します
は
MenuWindow new <- 新たなメニューバーを作成します
Menu new <- 新たなメニューを作成します
が正しいのではないかと思います (p. 261)。
これはミス・プリントでしょうか? p. 166 の四葉のクローバーにヒゲが付いたようなマーク。 および、奥付ページ最下部の new page なる文字。TeX のコマンドかな?
実際のところ、国内の Smalltalk Express のユーザってどの程度なのでしょう。 おまけに非商用版の VisualWorks が出た今となっては。 ないものねだりですが、 VWNC に合わせるか、 Dolphin 版にした方が佳かったのではないかという気がします。もったいないよ〜。
William J. Brown, Raphael C. Malveau, Hays W. "Skip" McCormick III, Thomas J. Mowbray, "アンチパターン: ソフトウェア危篤患者の救出", 岩谷宏 訳, ソフトバンク, 1999, ISBN4-7973-0758-7 C0055 \2400E
William J. Brown, Raphael C. Malveau, Hays W. "Skip" McCormick III, Thomas J. Mowbray, "AntiPatterns: Refactoring Softwares, Architectures, and Projects in Crisis", Wiley & Sons, 1998, の翻訳書。 どうでもエエけど、『ソフトウェア危篤患者の救出』ってのはどうでしょうかね。 「ソフトウェア、アーキテクチャ、プロジェクトを再構想」する、しようとすることによって、「ソフトウェア危篤患者」が「救出」されるからエエんすかね。 ともかく、これは「落とし穴集成」です。 これもどうでもエエけど、"Anti Patterns" (2 語) ではなくて "AntiPatterns" (1 語) です。
ところで、著者たち、サーバ AntiPatterns を立ち上げているようです。
Michael Swaine, "Let the Fin Begin", DDJ, vol. 24, #1, 1999., pp. 101-103.
この号の常設コラム "Programming Paradigms" のネタは Squeak でした。
Shel Siegel, "オブジェクト指向ソフトウェアテスト技法", 古宮誠一, 廣田豊彦 監訳, 共立出版, 1998,
Shel Siegel, "Object-Oriented Software Testing: A Hierarchical Approach", Wiley & Sons, 1996, の翻訳書。
長谷川裕行, "ソフトウェアの時代とオブジェクト指向言語〜Alto の誕生と Smalltalk", DDJJ, vol. 7, No. 11, 翔泳社, Nov 1, 1998, pp. 198-203.
"Dr. Dobb's Journal Japan" の連載『 Chronicle of Programming Language: プログラミング年代記』第 9 回「1970-1980 年 (その 3)」。
その Smalltalk を載せたコンピュータ Alto の思想は、やがて Apple 社の Macintosh に 受け継がれ、本当にパーソナルなコンピュータが生まれた。国家、民衆、階級といった 「群と集団の 1970 年代」が終わろうとしていた。 1980 年代は「個」の時代である。
(p. 203)
落水浩一郎, 東田雅宏, "オブジェクトモデリング [新版]", アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパン, 1998, ISBN4-7952-9728-2 C3055 \2100E
落水浩一郎, 東田雅宏, "オブジェクトモデリング", ジャストシステム, 1995, の増補改訂版。 電車の中では、なかなか読みづらい (笑)。
Sherman R. Alpert, Syle Brown, Bobby Woolf, "Design Patterns Smalltalk Companion", Addision Wesley, Jan, 1998.
Erich Gamma, Richard Helm, Ralph Johnson, John Vlissides, "Design Patterns" - Elements of Results Object-Oriented Software -, 1995 の Smalltalk version です。 大阪梅田は旭屋書店まで出向いて発見しました。 Foreword は Kent Beck, ISBN 0-201-18462-1, $39.95 US ($55.95 Canada) です。
VisualWorks, VisualAge がメイン・ターゲットですが、とくに依存しまくっている訳でもなし、他の環境でも通用します。
John Hunt, "Smalltalk and Object Orientation - An Introduction", Springer, 1997., ISBN 3-540-76115-2
計算機科学, ソフトウェア工学専攻の学生向けの教科書。
津久井正昭, "Squeak - 生まれ変わった Apple Smalltalk", bit, vol. 30, No. 1, 共立出版, Jan 1, 1998, pp. 9-15.
おなじみ、津久井さんの記事は、 "Squeak" の紹介から、"Melody Morph" の試作まで。 "Squeak" コミュニティはこんなに元気なのに QKS はどうしたんじゃい!
"Squeak" は Apple の手を離れたので、 web を覗くときは、 Squeak Smalltalk Mailing List & Resources の方がええか知れん。
アデル・ゴールドバーグ, ケネス・ラビン, "オブジェクト指向開発のプロジェクト管理" - ケーススタディとフレームワーク, 刀祢邦芳, 今野睦, 稲富芳彦, 遠藤聡 訳, アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパン, 星雲社, 1997., ISBN4-7952-9707-X C3055 \6900E
Adele Goldberg, Kenneth S. Rubin, "Succeeding with Objects Decision Frameworks for Project Management", Addison-Wesley, 1995, の翻訳書。 不覚にも翻訳書があるのを知らなかった。 最近広島に進出してきた淳久堂書店をブラついていて、思わず アデル・ゴールドバーグ の文字に引き寄せられる。 B5 変型版で、しかも 500p を越すハードカヴァー、その上値段も高い。のだけれど、気付いたら買っていた。
ピーター・コード, マーク・メイフィールド, "Peter Coad による Java オブジェクト設計", 今野睦 監訳, 依田智夫, 依田光江 訳, プレンティスホール, 1997.
Peter Coad, Mark Mayfield, "JAVA DESIGN Building Better Apps & Applets ", Object International, 1997, の翻訳書。 監訳はご存知、今野さん。 Java を想定しているが、実はオブジェクト指向分析/設計の書物。
今野さん曰く『この本は、 Java の時流に乗るべく、実装言語として想定していますが、 むろん Smallktalk などの他のオブジェクト指向言語でもこの本で述べられている設計法は利用できます。』
じゅん, "今後の Web ページ作成ツール", C Magazine, vol. 9, No. 7, ソフトバンク, Jul 1, 1997, pp. 48-59.
"C Magazine" の特集『 CGI プログラミング』第 4 章。
C や Perl で CGI を利用することによって作成できる Web ぺーじは、現在のハードウェア & ソフトウェアの水準では充分満足できるものです。しかし、かつてパーソナルコンピュータを取り巻く環境の大きな変化のなかで DOS 用のシンプルなアプリケーションが高度で複雑な Windows アプリケーションに進化したように、ネットワーク環境の進歩とともにいずれ Web ページにも高度で複雑な処理が要求されることが予想されます。本章ではまず、オブジェクト指向な CGI プログラミングを可能とするものとして、 GNU Smaltlalk を取り上げます。続けて現在準備されつつあるツールのなかで、今後の Web 環境構築においてプログラマの助けになるそうなツールとそのアプローチを紹介します。
(p. 49)
著者は "魔王な" 工藤潤哉氏。
今野睦, 中嶋睦月, 坂本憲広, 神崎善司, 池田昭規, "Smalltalk のススメ", アジソン・ウェスレイ, 1997.
現在国内で入手可能な処理系 12 種を解説。
フリー、もしくはそれに準ずる処理系をも取り上げているのが特徴でしょう。 SmalltalkAgents の担当は、むろん中嶋睦月さんで、中嶋さんは他に、 GNU Smalltalk, Little Smalltalk, Squeak の項も担当されています。
ま、能書きはともかく、日本語で初めての SmalltalkAgents を (も) 取り上げた一般書 (これは一般の書店で手に入るという意味) です。これを機会に SmalltalkAgents の国内での認知度がさらに上昇してくれることを願います。
なお、ここで取り上げられている SmalltalkAgents のバージョンは 2.0.3 です。
Lee Ann Rucker, "Mac の Toolbox で Smalltalk を作ろう",MacTech Japan, vol. 1, アスキー, Apr, 1997, pp. 55-63.
Lee Ann Rucker, "Making Smalltalk with the Macintosh Toolbox", MacTech Magazine, Vol.13, No.3, March 1997. (ISSN:1067-8360), の翻訳。
at MacTech Magazine: VanGogh Smalltalk
ここでは "VanGogh" や新バージョンの "VisualWorks" を使って、 Macintosh の Toolbox を使ってオブジェクト指向の Smalltalk Interface を備えた マルチプラットフォームアプリケーションを作成していく。
うみゅ、このサマリ読んでもじぇんじぇん判らん。 と、 "VanGogh" とは、
VisualWorks そのもので、エミュレーションではなく、ネイティブ ウィジェットでの GUI を実現するバージョンのコードネーム
だそうです。なんでこんなコードネームなのかは知りません。
完成していれば、マルチプラットフォームで、かつネイティブ というすばらしいものになっていたかと思います。(というかいまの Java の AWT と極めて似ていますが)
なるほど、だから『Mac の Toolbox で Smalltalk を作ろう』なのか。納得。
ダニエル・タカク, リチャード・パティック, "アプリケーション開発のオブジェクト指向テクノロジー", 上野南海雄, 守谷政美 監訳, アジソン・ウェスレイ, 1997.
Daniel Tkach, Richard Puttick, "Object Technology in Applications Development", Addison-Wesley, 1994, の翻訳書。 IBM 内部の教育用テキスト。 奥付は、 Jun 30, 1997 に初版第一刷発行となっているのに、監訳者あとがきの日付は Sep, 1996。 原書に至っては 1994 年の発行という。なにがあったのだろうか。
ティモシー・ライアン, "分散オブジェクトテクノロジー" 概念とアプリケーション, 植野直樹, 多田征司 訳, プレンティスホール, 1997.
Timothy W. Ryan, "Distributed Object Technology" Concepts & Applications, Prentice Hall, 1997, の翻訳書。 最近 (Nov, 1998) Squeak の FileList がリモートサーバを参照できるのを知って、慌てて買ってきた。あなた、それってとくに関係ないのでは。
青木淳, "Smalltalk イディオム", ソフト・リサーチ・センター, 1997.
青木さんの最新盤です。 368 ページで, 4,500 円と、ちょっと高価ですが。 CD-ROM が付属し、 青木さんのフリーソフトウェアやテキストブックおよびワークブックなどのみならず、 1 点を除いて (これ重要)、日本有数の Smalltalker による Goodies が収録されています。
著者曰く『主観的に私の個人語 (idiolect) の中に幾度も現れるパタン (individual linguistic pattern) を, イディオム (Idiom) として開き表して見せることにより, Smalltalk の強い社会性や私たちの抽象化能力に迫ってみたいと思います。』 VisualWorks2.5J 対象ですが、著者が画面に向かって説明している現場を、後ろからのぞき込んでいるような印象があります。ライヴ感覚ですね。内容とは関係ありませんが、わたしが持っているヤツは著者のサイン入りです (:-))。
雨に濡れたり、背中が折れてきたりと、ヤバくなってきたので、最近 2 冊目を入手しました。
Lockheed Martin Advanced Concepts Center Rational Software Corporation, "オブジェクト指向開発自由自在" - Rose で実践する OMT 法と Booch 法, 藤井拓, 羽生田栄一 監訳, トッパン, 1997.
Lockheed Martin Advanced Concepts Center Rational Software Corporation, "Succeeding with the Booch and OMT Methods: A Practical Approach", 1996 の翻訳書。 Grady Booch が Seried Editor を勤める The Object-Oriented Software Engineering Series の一冊。 『OMT 法や Booch 法の最新ヴァージョンに OOSE 法のユースケース手法を取り入れた方法論をベースに、開発手順を 1 ステップずつ解説』したものです。ホワイトさんの本は Booch 法のみでしたが、こちらは OMT 法もサポートしてます。アンケート葉書を返送すれば Rational Rose の評価版が入手可能。どうせ、 Mac では走りませんが。 で、Lockheed Martin って、人の名前かと思ってましたが、研究所の名前みたいですね。
Jonathan Pletzke, "Advanced Smalltalk", John Wiley & Sons, 1997.
VisualWorks, VisualSmalltalk Enterprise, VisualAge Team, ObjectStudio (Synchrony), SmalltalkAgents を章立てで比較してあるという野心的な試み (?)。 CD-ROM 付きで、 HTTP サーバ、クライアント、GNU Smalltalk, Little Smalltalk, Smalltalk/X, Smalltalk MT デモなどが付属しています。まぁ、それはともかく、 SmalltalkAgents に関しての記述がある初めての書物 ではないでしょうか。
500 pp を越す大部で、"Advanced Smalltalk" というタイトルどおり、 Smalltalk の歴史と概念、スタイルを記述した後、 "Dependencies" を論じています。 序文は Dave Simmons! (President and Chief Technical Officer, QKS, Inc.)
一応、章のタイトルを揚げておきます。
なお、ここで取り上げられている SmalltalkAgents のバージョンは 2.0.3 です。
余談ですが、この本は QKS の WWW ページから、 10% のディスカウントで購入しました。 んでも、送料が書籍代金と同じくらい掛かってしまい、結局国内で買うのとそんなに変わらなかったようです (多少安価)。
Michael Linderman, "Developing Visual Programming Applications Using Smalltalk", SIGS, 1996.
FAST Code - QUICK Results - Using Smalltalk だそうです。煽り文句に曰く
いやぁ、フカシてくれますね。
S. プリー, "デザインパターンプログラミング", 佐藤啓太, 金澤典子 訳, トッパン, 1996.
Wolfgang Pree, "Design Patterns for Object-Oriented Software Development", 1995 の翻訳書。 ちらほらと入っているサンプル・ソースは C++ が対象。訳者の佐藤啓太氏は OOBOF の代表だそうである。
S. Lewis, "サクサク Smalltalk", 笠原宏 監訳, 水口朗, 増田英孝, 梅澤真史, 今野睦 訳, 東京電機大学出版局, 1996.
Simon Lewis, "The Art and Science of Smalltalk", 1995 の翻訳書。
この本、とっくに刊行されているはずなのに、広島の丸善にも、ComCity の書籍コーナーにも未入荷。取次が扱ってないとか……。しょうがないから、niftyserve の「本の宅急便」で注文中。
とか言ってたら、本日 (1996/8/22)、到着 ! これから読むぞ !
まぁ、VisualWorks 初心者ユーザには必読書ではないでしょうか。かの 今野睦さん も、翻訳者として参加。
なお、原書はすでに第 2 版が出たもよう (1997/3/3)。
E. Gamma, R. Helm, R. Johnson, J. Vlissides, "デザインパターン" - オブジェクト指向における再利用のための - , 本位田真一, 吉田和樹 監訳, ソフトバンク, 1995.
Erich Gamma, Richard Helm, Ralph Johnson, John Vlissides, "Design Patterns" - Elements of Results Object-Oriented Software -, 1995 の翻訳書。 見栄でもいいから買って一通り読んでおきましょう。
M. ロレンツ, J. キッド, "オブジェクト指向ソフトウェアメトリクス" - 現実的な運用のためのガイド -, 宇治邦明 監訳, トッパン, 1995.
Mark Lorenz, Jeff Kid, "Object-Oriented Software Metrics - A Practical Guide -, 1994 の翻訳書。ソフトウェア・メトリクスだけで 1 冊書いてしまうという、「ほぉ、そりゃすげぇ」的な内容かと思ったら、著者連は、そのメトリクス・ツールの開発者でした。
トム・ラヴ, "オブジェクト・レッスン" - 失敗と成功に学ぶソフトウェア開発 -, 寺島哲史 訳, トッパン, 1995.
Tom Love, "Object Lesson - Lessons Learned in Object-Oriented Development Projects -, 1993 の翻訳書。 前々から気になっていたのだが、今ごろ (Friday, March 6, 1998) 購入。
B. F. ウェブスター, "オブジェクト指向開発の落とし穴", 細井拓史 訳, プレンティス・ホール, 1995.
Bruce F. Webster, "Pitfalls of Object-Oriented Development", 1995 の翻訳書。 刊行は佐原さんの "オブジェクト指向システム分析/設計 Q&A", の約 2 カ月前ですが、原書は 1995 年の頭の方に出されています。両方読んで、プロジェクトを見直してください (:-P)。このタイトルは Koenig 本のタイトル (Andrew Koenig, "C Traps and Pitfalls", 1989 の翻訳書 "C プログラミングの落とし穴") のもじりでしょうか。
佐原伸, "オブジェクト指向システム分析/設計 Q&A", ソフト・リサーチ・センター, 1995.
見栄でもいいから買って一通り読んでおきましょう。簡潔かつ切れ味の佳い解説がなされています。 現場の担当者だけでなく、現場監督や中間管理職、その上の方も読むべきです。読んで判らなければ、判る人間と交代するか、よそから引っ張ってきて管理職に据えてください。
春木良且, "オブジェクト指向実用講座", インプレス, 1995.
"オブジェクト指向への招待", の著者の続編 (?)。顔見せは一通り終わったから、そろそろ仕事してもらおうか、という感じです。本文には関係ないですが、読みづらい。版面が大きすぎる上に、和欧混植文で 1/4 スペースを取ってないせいでしょう。
本位田真一, 青山幹雄, 深澤良彰, 中谷多哉子, "オブジェクト指向分析・設計" - 開発現場に見る実践の秘訣, 共立出版, 1995.
方法論ではなく、『実践する上での具体的課題とそのアプローチについてまとめられた』書籍。 だもんで、ちょっと毛色が異なります。 5 章から成り、 第 1 章は、導入部、第 2 章 - 実践、第 3 章 - ポイント (ドメイン分析、 OODB, メトリクスなどなど)、第 4, 5 章 - まとめ。
中清桂子, "VisualWorks 入門", Software Design, No. 55, May, pp. 169-176, No. 56, June, pp. 169-176, 技術評論社, 1995.
"Dr. Dobb's Journal Japan" が特集記事を組んだ同じ頃、 "Software Design" も VW 入門講座を 2 回組んだ。 VisualWorks 2.0J を、たぶん OpenWindows 上で動かしてる。筆者はオージス総研の人。
GUI ツールの使い方、2.5.2 でも 3.0a でも、基本的に変わってません。
Programming Language Special 特集 "Smalltalk 新時代", DDJJ, vol. 4, No. 5, 翔泳社, May 1, 1995, pp. 155-170.
"Dr. Dobb's Journal Japan" の特集記事。 雑誌整理していたら出てきた。 たぶん、当時のワタシは筆者のの方々を誰一人として知らなかったと思う。今野さんが某商用ネットワークで ** と名乗っているのを知るのは、まだ先だったと記憶している。 が、今 (Tuesday, April 20, 1999) では、ML 上でのみとは言え、お名前だけは知っている。ネットワークさまさま。
この号の Smalltalk 周りの広告は、VisualWorks 2.0 (BSI, おねぇさまが手に持った大きなレンズを覗き込んでるヤツ, p.9), VisualWorks, DST (オージス総研, トランペットのヤツ, p.11), PARTS Workbench, Smalltalk/V (SRA, パッケージの写真, p.198)
I. ホワイト, "体験 オブジェクト指向分析/設計" - ケーススタディで学ぶ Booch 法 -, 藤原淳一 監訳, アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパン, 1994.
Iseult White "Using the Booch Method: A Rational Approach", 1994 の翻訳書。 Rational Rose で Booch 法をマスターしましょう! という本。だからというわけではありませんが、翻訳はオージス総研の方々です。なお、どこを探しても原著者のスペルは載っていません。 原書は Rational が版元だったらしいですが、翌 1995 年 Addison-Wesley から、 Grady Booch が Seried Editor を勤める The Object-Oriented Software Engineering Series の一冊として同じ著者同じタイトルの本が出ています。 1994 年刊の翻訳書は 183 pp. ありますが、 1995 年版はページ数が 224 pp. ということで、増補版かな (日本語訳すると 1/3 はページ数増えるだろうから)。
青木淳, "例題による!! オブジェクト指向分析設計テクニック", ソフト・リサーチ・センター, 1994.
持ってないとバカにされるかも。 「オブジェクト指向の道の本」です。この本で取り上げられたテーマの実装例も、オリジナル「明」システムに含まれています。前著と異なり、ソースコードがバシバシ出てきます。
青木淳, "オブジェクト指向システム分析設計入門", ソフト・リサーチ・センター, 1993.
持ってないとバカにされるかも。 "Smalltalk ソフトウェア開発", が、大幅にパワーアップされた、「オブジェクト指向の心の本」です。「縁起」から「明」ぐらいのインパクトがあります。この本で取り上げられたテーマの実装例は、オリジナル「明」システムに含まれています。ただし、本書の中には、ソースコード、数式は現れません。
版元絶版らしいので、 Introduction to Object-Oriented System Analysis and Design (上のリンクは連動してます) を参照のこと。
石塚圭樹, 横手靖彦監修, "改訂新版 オブジェクト指向プログラミング", アスキー出版局, 1993.
Smalltalk-80 と C++ を平行して記述してあります。初版は 1988 年。初版本は持っていないので判らない。グラフィック関連の記述はまったくありませんが (C++ と比較の副作用でしょう), 書籍として読みやすい。アスキーの本は、全体として読みやすい印象を与えます。
p.184 では、 Tektronix 4404 の雄姿が拝めます (阿部和広さんのご教示によります)。 Tektronix 4404 は \2,000,000 ぐらいのお値段だったそうです (増田英孝さんのご教示によります)。 一番手前にスペース・バーしかなく、左上にダイアルのようなものがついて いるキーボードが目立っています。画面は 800*600 より狭いかも知れません が、フォントが綺麗です。
Manuals for Smalltalk/V for Macintosh
Note 持ってないから、やっぱクラス・リファレンスって欲しい。「 QKS 社は第一世代の全ての Smalltalk に添付されている『 Encyclopedia of Class 』はほとんど使用されていないことを知っています」だそうだが、こりゃ違うぜ。モニタのないところでは、これが頼みだもの。
J. ランボー, M. ブラハ, W. プレメラニ, F. エディ, W. ローレンセン, "オブジェクト指向方法論 OMT", トッパン, 1992, 1998, ISBN4-9101-8527-3 C3055 \6214E
James Rumbaugh, Michael Blaha, William Premerlani, Frederick Eddy, William Lorensen "Object-Oriented Modeling and Design", Prentice Hall, 1991 の翻訳書。 持ってないと (読んでないと) バカにされるでしょうが、持ってるだけ (読んだだけ) でもバカにされるでしょう。というか、この業界でメシを喰うなら…… (以下略) だそうです。
青木淳, "Smalltalk ソフトウェア開発", Super Ascii vol.2 #6 / vol.3 #5, アスキー出版局, 1992., (Archive for ftp)
連載当時の Super Ascii 誌が数冊手元に残っています。一味も二味も違う連載でした。現在では http や ftp で原稿が読めるようになっています。わたしは html 化される前に一式落として Quark で整形出力した後 html にして全編を読ませていただきました。ちなみに、連載当時に PC9801 ノーマル・モード版の ObjectWorks (ヴァージョンは間違ってるかも) がリリースされ、そのレビュー中、サンプルとして「エラトステネスのふるい」のソースが掲載されました。 Smalltalk/V Mac を買って、真っ先に打ち込んだのがそのソースで、最初は当然動きませんでした。
ちょっと各月のタイトルを引っ張り出しておきます。
今現在でも通用しますし、日本語の文献はただでさえ少ないので必読。 とくに参考文献に注目。
中川幸男, "ウィンドウシステムのプログラミングパラダイム", Super Ascii, vol. 2, #2, 1991., pp. 138-144.,
Smalltalk のユーザーインターフェイスの基本である MVC モデルの動作を、実際のプログラムでトレースし、このようなモデルの有効性を再確認する。
この連載はなかなか凄いです。なんてったって、 『Macintosh から X-Window, さらに STAR まで ウィンドウシステム上のプログラムの本質を衝く』ですから。いや実際、この次の号から Mesa のプログラミングとかやってますから。
D.サヴィッチ, "オブジェクト指向応用プログラミング - Smalltalk/V による技術 / ビジネス アプリケーション- ", 小林史典 訳, トッパン, 1991.
Dusko Savic, "Object Oriented Programming with Smalltalk/V", 1990 の翻訳書。ターゲットは PC-AT 用の Smalltalk/V 2.0 です。著者はユーゴの人で、あとがきで、内戦が勃発し連絡を取ろうにも取れないという記述があり、ぎくりとします。
D.コード, E.ヨードン, "オブジェクト指向分析 (OOA)", 第 2 版 羽生田栄一 監訳, 中山秀樹, 藤野晃延, 吉村晋一 訳, トッパン, 1993, 1996.
Peter Coad, Edward Yourdon, "Object Oriented Analysis", Second Edition 1991 の翻訳書。
L.V.ピンソン, R.S.ウイナー, "Smalltalk: オブジェクト指向プログラミング", 富士ゼロックス情報システム 訳, トッパン, 1990.
Lewis J. Pinson, Richard S. Wiener, "A Introduction to Object-Oriented Programming and Smalltalk", 1988 の翻訳書。 Smalltalk-80 R.2 の実習テキスト的な教科書です。監訳者は羽生田栄一さん、翻訳者の一人は青木淳さんという錚々たるメンバーが訳しています。定価で \7,400 円もしますが、やっぱあると安心します。
序文で『本書のための新しい Smalltalk コード開発用に Tektronix4406 を利用することができた』という記述があります。プロポーショナル・フォントですが、けっこう視認性が佳いです。余談ですが、一部 Squeak では走らないコードがあります。
B. Meyer, "オブジェクト指向入門", 二木厚吉 監訳, 酒匂寛, 酒匂順子 訳, アスキー出版局, 1990.
Bertrand Meyer, "Object-Oriented Software Construction", 1988 の翻訳書。 見栄でもいいから買って一通り読んでおきましょう。特に「まえがき」は必読。
小暮裕明, "オブジェクト指向のすべて", - IF セレクション-, CQ 出版社, 1990.
Apple の st-80 に関して記述のある唯一の単行本 (かな?)。 Smalltalk/V for Mac (v.1.*) のサンプルがあるほか、 Hypertalk にも章を割いています。えらいっ!
春木良且, "オブジェクト指向への招待", 啓学出版, 1989, 近代科学社, 1995.
1995 年 3 月から、版権が近代科学社に移行されました。
小林史典, "オブジェクト指向と Smalltalk", CQ 出版社, 1989.
ターゲットは PC9801 用の Smalltalk/V 2.0 です。コラムがけっこう面白いのと、アセンブラによる外部リソースの作成まで踏み込んでいるのが目を引きます。
T. Budd, "Little Smalltalk 入門", 吉田雄二 監修, 長谷川明生, 大田義勝 訳, アスキー出版局, 1989.
Timothy Budd, "A Little Smalltalk", の翻訳書。キャラクタ端末用のシステムですが、version 3 からブラウザも付くようになりました。 version 1 (2 も?) が対象。 2 部構成で後半は実装の解説です。 最近、第 2 部がおもしろい。
K. J. Schmucker, "オブジェクト指向プログラミング for the Macintosh" 上下巻, 大谷和利 監訳, ソフトバンク, 1989.
Kurt J. Schmucker, "Object-Oriented Programming for the Macintosh", 1986 の翻訳書。著者はちょい前まで、Apple の Cocoa Project のリーダーだったそうです。序文を書いているのは Larry Tesler. 取り上げられているのは, Object Pascal, MacApp, Smalltalk, LisaClascal, LisaToolkit など。ソースリストは読みづらい。
Adele Goldberg, David Robson, "Smalltalk-80 The Language", Addison-Wesley, 1989., ISBN0-201-13688-0
Called "Purple Book".
Contents are
"Purple Book" = "The Blue Book" - the implementation section.
The Smalltalk-80 system is an integrated, graphical, and interactive programming environment with capabilities for producing highly functional cantact with personal computer systems. This book, a revision of Smalltalk-80: The Language snd its Implementation, includes the latest developments and newest features of Smalltalk-80 Version 2.
The first part of the book introduces the Smalltalk-80 approach information representation and manipulation: it also provides an overview of the syntax of the language. The second section contains specifications of the kinds ofobjects already present in the Smalltalk-80 programming envirionment. New kinds of objects can be added by a programmer, but a wide variety of objects come with the standard system. An example of adding new kinds of objects to the system is included in the third part; this example describes the addition of an application to model descrete, event-driven suimulations such as car washes, banks, or information systems.
HIGHLIGHTS
- Includes Smalltalk-80 Version 2, the most recent release of the language.
- The language section has been completely revised and updated.
- Includes new treatment of the simulation model to display better use of object-oriented design.
- Protability has been emphasized
The book is intended for programmers or programming language designers interested in Smalltalk-80 language and its development environment on a particular kind of hardware system. It assumes that the reader is familiar with at least one programming language and with sequencing of instruction in a computer.
ABOUT THE AUTHORS
Adele Goldberg is President and CEO of ParcPlace Systems, developers of object-oriented software develop envirionment and delivery systems. She is author of Smalltalk-80: The interactive Programming Envirionment and editor of A History of Personal Workstations, both published by Addison-Weslay. She previously was a laboratory manager at the Xerox Palo Alto Research Center (PARC), where the Smalltalk-80 system was originally developed, and is a past president of ACM and past editor-in-chief of Computer Surveys.
David Robson is a laboratory manager with Systems Sciences Laboratory at the Xerox President and CEO of ParcPlace Systems, developers of object-oriented software develop envirionment and delivery systems. She is author of Smalltalk-80: The interactive Programming Envirionment and editor of A History of Personal Workstations, both published by Addison-Weslay. She previously was a laboratory manager at the Xerox Palo Alto Research Center (PARC).
上谷晃弘 編著, "統合化プログラミング環境 - Smalltalk-80 と Interlisp-D -", 丸善, 1987., ISBN4-621-03143-0 C3355
ワークステーションシリーズの 1 冊。他には以下を入手。
編著者、執筆者はすべて富士ゼロックスの人。 Smalltalk-80 はともかく、 Interlisp-D に関して記述のある書物は他にあるのかなぁ。
1981 年の byte 誌 Smalltalk 特集号に収められ ていたという Dan Ingalls "Design Principles Behind Smalltalk", の要約 (?) があります。 pp.236-239. むろん現物を見たことはありませんので、未確認。
梅村恭司, "Smalltalk-80 入門", サイエンス社, 1986.
さすがに古いか。でも、ビギナーにはいちばん面白いかも。著者の梅村さんは、あの "初めての人のための LISP", 1986, の著者、竹内郁雄さんの教え子筋に当たる方です。「監修の辞」は竹内さんが書かれています。 もう 10 年以上も前に出版された書物ですが、見掛けたら即ゲットすること。
p.69 では、富士ゼロックス 1121AIW(Kiku-X) の端正な姿が拝めます (阿部和広さんのご教示によります)。これがめちゃんこカッチョ佳いんです。 なんか液晶モニタみたいな薄型のディスプレイ、JStar のような (?) ごつい キーボード、丸まっちいマウスが目を引くのですが、モニタには、例の Byte 誌の表紙を飾ったと思しきカラーのバルーン, FUJI XEROX, InterLisp-D とい う文字が見えます。 以下、 (株)オブジェクトディメンションの阿部和広さんのご教示。
これは富士ゼロックス1121AIW(Kiku-X)です。8080 J-Star II(Kiku)にコプロと 2.7MBのメモリを載せ、筐体を白くしたもので、1985年発売。ハードディスクは 80MB、CPU性能は0.7MIPSと言われています。 写真でディスプレイが薄く見えるのは、ブラウン管の丸みに沿って筐体がデザイ ンされているために、カメラに写っていないだけです(実際ショートネックでも ありました)。机を向かい合わせに並べる日本のオフィス事情に合わせて、背面 にコネクタやケーブルを露出させず、後ろから見ても美しいというデザイン研究 所の自身作です(確か、通産省選定グッドデザイン商品)。 また、このマウスは世界一のセミオプティカルマウスです。ボタンが2つなので、 黄ボタンメニューを出すためには、赤と青を同時に押しました(コード; chord)。Star!
なんだかんだ言いながら、いまだ Macintosh は Star を超えてないてないですね。
鈴木則久, "Smalltalk", 産業図書, 1986, 1987.
Smalltalk-80 用。薄い (200 ページ弱) だが、中身は濃いぃ濃いぃ。
Pascal で VM を組む辺りは圧巻。
アスキー書籍編集部, "Smalltalk 入門", アスキー, 1986, ISBN4-87148-185-9
You meet: Smalltalk and: [You feel: better].
Smalltalk say: 'simple, pretty, neat' to: you.
Adele Goldberg, "Smalltalk-80 対話型プログラミング環境", 相磯秀夫 監訳, 及川一成, 神代誠一郎, 久保木孝明 訳, オーム社, 1986, 1990., ISBN4-274-07276-2 C3000 P6695E
Adele Goldberg Smalltalk-80, The interactive programming environment, 1984, の翻訳書。 通称 Orange Book (Orange Book, オレンジブック)。なんと、まだ店頭在庫があった!!! 珍しいので購入。
の 5 部から成るが、付録の「Smalltalk-80 で、やっていいこといけないこと」 (Evelyn van Order Smalltalk-80 Software Development Do's and Don'ts) が泣かせる。
Adele Goldberg, "Smalltalk-80: The Interactive Programming Environment", Addison-Wesley, 1984., ISBN0-201-11372-4
Called "Orange Book" (Orange Book, オレンジブック, 橙本). sometimes also called the "Red Book" (Red Book, レッドブック, 赤本)
Smalltalk-80: The Interactive Programming Environment provides an introduction to the user interface to the Smalltalk-80 system - a personal, integrated, interactive programming environment.
The book is divided into five parts. Part One introduces the usr interface to the Smalltalk-80 syste, Part Two is an explanation of the support provided for finding information about objects that exist in the Smalltalk-80 sytem. Part Three provides an illustrated descrption of how to explore the class descriptions available in the system, and of how to use the editors for implementing new class descriptions. Part Four presents the support available for finding and correcting errors, while Part Five introduces acess to external files and such system housekeeping support as crash recovery and change management. The book is written to encourage specific practice and exploration. A brief introduction to the Smalltalk-80 language is also provided in order to explain the ways in which the user interface components provide access to the language components. For a more in-depth understanding of the language, reader may use this book in conjunction with Smalltalk-80: The Language and Its Implementation, by Adele Goldberg and David Robson (Addison-Wesley, 1983), which includes reference material for the system classes.
Adele Goldberg is Manager of the Software Concepts Group at the Xerox Palo Alto Research Center (PARC), the team responsible for the development on the Smalltalk-80 system. This is one of a series of four books decumenting the history, development, nature, and implementation of this revolutionary programming environment.
Other books in the Addision-Wesley Smalltalk-80 Series:
- Smalltalk-80: The Language and Its Implementation (11371-6)
- Smalltalk-80: Bits of History, Words of Advice (11669-3)
- Smalltalk-80: Creating a User Interface and Graphical Applications (11370-8) (never published)
Glenn Krasner, ed., "Smalltalk-80: Bits of History, Words of Advice", Addison-Wesley, 1984., ISBN0-201-11669-3
Called "Green Book" (Green Book, グリーンブック, 緑本).
Smalltalk-80: Bits of History, Words of Advice provides insights into the implementation of the Smalltalk-80 system - a personal, integrated, interactive programming environment. It will be of value to Smalltalk-80 system implementors, as well as to system programmers in general.
This book is organized into four sections. The first section contains papers discussing the history if the Smalltalk-80 system, and in particular the development of the Smalltalk-80 Virtual Machine. In the second section the authors discuss their implementation experiences, The third section provides measurements of key parts if the implementations. The papers in the fourth section describe the future paths that Smalltalk-80 implementors may take.
The authors of these paters are affiliated with five different corporations and two universities. Glenn Krasner, the editor, is a member of the Software Concepts Group at the Xerox Palo Alto Research Center (PARC). This book of implementation considerations is the second in a series of four books on the Smalltalk-80 programming environment.
Other books in the Addision-Wesley Smalltalk-80 Series:
- Smalltalk-80: The Language and Its Implementation (11371-6)
- Smalltalk-80: The Interactive Programming Environment (11372-4)
- Smalltalk-80: Creating a User Interface and Graphical Applications (11370-8) (never published)
Adele Goldberg, David Robson, "Smalltalk-80: The Language and Its Implementation", Addison-Wesley, 1983., ISBN0-201-11371-6
Called "Blue Book" (Blue Book, ブルーブック, 青本) another Blue Book link at Wiki.
Smalltalk-80: The Language and Its Implementation represents the culmination of ten years of research and development on the Smalltalk-80 system - personal, integrated, interactive programming environment.
This book, the first definitive account of the Smalltalk-80 system, is organized into four major segments. The first section discuss the syntax of the programming language. The authors then provides an annotated, illustrated specification of the system. The third part of the book describes a moderate-size application. The four section specifies how the Smalltalk-80 virtual machine is implemented.
Adele Goldberg and David Robson are members of the Software Concepts Group at the Xerox Palo Alto Research Center (PARC), the team responsible for the development on the Smalltalk-80 system. This is the first in a series of four books on this revolutionary programming environment.
Other books in the Addision-Wesley Smalltalk-80 Series:
- Smalltalk-80: The Interactive Programming Environment (11372-4)
- Smalltalk-80: Creating a User Interface and Graphical Applications (11370-8) (never published)
- Smalltalk-80: Bits of History, Words of Advice (11669-3)
"BYTE: Smalltalk issue", vol.6, No.8, August 1981, McGraw-Hill,
Features
- Adele Goldberg Introducing the Smalltalk-80 System A reader's guide to the Smalltalk articles in this issue.
- Xerox Learning Research Group The Smalltalk-80 System How message-sending objects are used in the Smalltalk-80 syste.
- Steve Ciarcia Build a Z8-Based Control Computer with BASIC, pt.2
- David Robson Object-Oriented Software Systems Object-Oriented software systems provide the underlying design of Smalltalk.
- Larry Tesler The Smalltalk Environment Programming and debugging in Smalltalk are always interactive activities.
- Trugve M H Reenskaug User-Oriented Description of Smalltalk Systems A Smalltalk application program will limit the user's access to the language.
- Daniel H H Ingalls The Smalltalk Graphics Kernel The Graphics Kernel provides the interface through which all text and graphics are displayed.
- Stan Miastkowski The Japanese Computer Invasion
- James C Althoff Jr. Building Data Structure in the Smalltalk-80 System Many kind of data structure can be added easily to the Smalltalk-80 system.
- Daniel H H Ingalls Design Principals Behind Smalltalk The design principals if a language strongly affects its power and usability.
- Glenn Krasner The Smalltalk-80 Virtual Machine The use of a Smalltalk-80 Virtual Machine allows the system to be tranported easily among differnt 16-bit microprocessors.
- Peter Deutsch Building Control Structure in the Smalltalk-80 System Design of complicated control structure is easy in the Smalltalk-80 language.
- Adele Goldberg Is the Smalltalk-80 System for Children? Although Smalltalk-80 is not meant to be used by children, application programs can be written that will allow them to be creative and, at the same time, learn about programming.
- William Bowman & Bob Flegal ToolBox: A Smalltalk Illustration System The versatile Smalltalk-80 language can crete an environment for graphics design that can be used by non technically oriented people.
- Ted Kaeler Virtual Memory for an Object-Oriented Language Virtual memory techniques must be used when the active memory space needed by a language is much larger than the amount of available mempry.
C. アレクザンダー, S. イシカワ, M. シルバースタイン, "パタン・ランゲージ" - 環境設計の手引, 平田翰那 訳, 鹿島出版会, 1984, 1999., ISBN4-306-04171-9 C3052 \9800E
Christopher Alexander, Sara Ishikawa, Murray Silverstein, "A Pattern Language", OUP, 1977, の翻訳書。 「建築と建設と計画に対するまったく新しい取り組み方の基本を示し、今日の考え方や実践に完全にとって代わることを私たちは願っている」 5 部作の第 2 部。 1990 年代初め (?) に OO 方面で再発見された。
このランゲージの成分は、パタンと呼ばれる実体 (エンティティ) であり、一つ一つが独立した存在である。各パタンが、私たちの環境に繰り返し発生する問題を提起し、その問題に対して、二度と同じ結果が生まれないよう、解答の要点だけを明示している。
(p. x)
したがって、パタンは生き物であり、進化していくことがわかる。 (中略) 253 のパタンは、どれも依然として仮説である - だから、すべてのパタンは暫定的であり、新しい経験や観察の影響のもとに自由に進化するのである。
(p. xii)
5 部作の内訳
"If you want to design a new flower, you will design the seed and let it grow."
デザインパターンは、元々、建築家 C. Alexander とその仲間が、建築の設計についてまとめた考え方であった。彼らは、 253 のパターンを使って都市や町や建物を設計すると、かなり快適な生活空間が得られることを「発見」した。
佐原伸, "デザインパターン オブジェクト指向分析/設計技法", SRC, 1999, (p. 26)
彼は、マスタープランを切り捨て、メタプランを提唱する。メタ・プランとは、構成する要素が独立して漸進的に進化する過程を尊重し、今までの進化の方向を決定してきた一連のパタンの集合と、その建築物の中で暮らす人からの要望を調整しながら、建築が絶え間なく進められるというものである。 Alexander 氏は、今までの進化の方向を決定してきた一連のパタンの集合をパタン・ランゲージとして体系化している。これは、居住者と建築家が対話をし、調整するためのメディアであり、オブジェクト指向でいうところのクラスライブラリに相当する。
青木淳, "オブジェクト指向システム分析設計入門", SRC, 1993, (p. 75)