・・・ある日あなたが街を歩いていると、前方からおもちゃの刀を持った小学校低学年くらいの男の子がやって来た。
すれ違いざまに「たぁーー!!!」と切りつけてくる。
さぁ、ここで問題です。
あなたならどうしますか?・・・
これはよく「関西人」と「関東人」の比較に使われる例題だ。
あなたも一度は目にした事があるのではないだろうか?
こういうシチュエィションで「関西人」の大半は、反応せずにはいられない体質であるということが判明される。
私も「関西」に住む人間としてやはり「切られてあげる」という行動に出るだろう。
相手はいたいけな子供である。
せっかく切りつけてきたのだから、胸のあたりをおさえ、もう片方の手を空へ伸ばし「殺、殺られたぁ〜!」OR「うっ!」などの言葉を発し、死んであげるのが常識だろう。
だが何故?
どうしてそれを常識と考えて、反応してしまうのだろう。
忙しい時、そういう気分じゃない時など、別にそそくさとその子を無視して行く事だって出来るのに・・・。
どうしても反応してしまうのだ。
でも何故?
もしも無視してしまったら、たぶん後々まで「心残り」するから?
この答え、一言で何と表現したらいいのだろう、とずっと思っていた。
「関西人はそういうもんや」というのもわかりにくいし、
「吉本新喜劇を見て育ったからや」というのも、東京に吉本が上陸した今となっては立証しにくい・・・。
ところがこの間、私はひょんな事からその答えとおぼしきものを発見したのだ。
それは日曜日の昼下がり、私の愛する島田紳介(京都出身)がテレビ番組で言っていた言葉の中にあった。
「俺らは小さい時から、たこ焼やらお好み焼やらを食べて育ってきた。つまり体の一部がメリケン粉で出来とんのや。そやから団結力が違うんや。みんな体の成分が一緒やさかいなぁ!」
・・・言いえて妙である。
そう、私達は物心ついた時からメリケン粉(小麦粉)関係の食事を食べて育ってきた。
ご多分に漏れず、うちの実家にも「たこ焼器」があったし、今でも1〜2ヶ月に1回は「お好み焼」をする。
もちろん本当に体の組織にメリケン粉が入っていたら病院へ急がねばならない。
だがそうではなくて、関西は育った食生活(食環境)が似ているもの同士が暮らしている土地であり、大きい意味でみんな「家族」みたいな感情を持っているんじゃないかという事である。
つまりいろんな地方でご当地食(石狩鍋からゴーヤチャンプルーまで)を食べて育った人が集まる東京という街よりは、同じような食生活、食の環境で育った人間が、関西には多いという事なのだ。
誤解のないように言っておくが、別に東京に住んでいる事が悪いと言っているのではない。(私にも東京の友達がいるし・・・一応フォロー(^^ゞ)
東京(関東)に住んでいても、先の例題で関西人よりもおもしろい反応を示す人はたくさんいると思うし、団結力だって実際に調べたらどういう結果になるか判らない。
ただ私は、隣に誰が住んでいるのか判らない「コンクリートジャングル」よりは、図々しいくらいに人情味あふれる「関西」に暮らしたいと思っているだけである。
お洒落なバーよりは、煙がモクモクの一杯飲み屋の方が多いけれど、愛すべき土地「関西」には、愛すべき「メリケン粉育ち」の人間があふれているから・・・。
同じ人生なら、少しでも多く笑って生きたいと私は思うから、これからも「ボケ」と「ツッコミ」の鍛錬をし、メリケン粉を食べていこうと思う。
そして同じ「メリケン粉育ち」の人々と、楽しく暮らして行きたいと思っているのだ。
では最後に問題です。
・・・商店街で買い物をして「全部でいくらですか?」と質問したら「安いよ!たったの800万円!!」と言われました。
もちろん実際は800円。
さぁ、あなたならどう返しますか??・・・