あぁ麗しのメロンパン!

最近京都に増えたもの・・。

それは、メロンパンだけを売る『メロンパン屋さん』。

何故に今頃? 一体、何軒出来るんだろう? と疑問がいっぱい浮かぶほど、ここ最近、近所にメロンパン屋さんが続々オープンしている。

日本人はもともと『流行もの』に弱い人種らしく、みんなが『美味しい』と言ったら並んででも買って自分も試してみたくなるのだろうけれど、それにしてもすごい人気で、どこの店もいつも大繁盛している。

かく言う私もオープン当初に10分近く並んで大きなメロンパンを2つ手に入れ、家族3人で『美味しい!』と叫んだ口だけれど(^^;)

でも、実は我が家・・・このメロンパン人気に少し抵抗を感じている。

別に味に文句があるとか、そういうことではなく、その名前・・『メロンパン』というのに抵抗があるのだ。

たぶん他府県の人が聞いたら可笑しいことなんだけど、京都ではあの『メロンパン』には別名がある。

丸くて表面に格子模様があってお砂糖がかかっているあのパン・・。

あれは昔の京都の人なら絶対に『サンライス』と呼んでいたはずなのだ。

なんじゃそれ?? と、思われるかも知れないが、京都には、『メロンパン』と呼ばれる別のパンが存在する。

そのパンは、形がラグビーボールみたいで、中に白あんが入っているカステラ生地のパン。

今はどこの店も人気にあやかって『メロンパン』と改名しているみたいだけど、昔(・・っていってもつい最近まで)は、あのパンには『サンライス』っていう名前がついていたのだ!(熱弁!!・笑)

だから、京都大好き人間のパパと私にとっては、あれを素直に『メロンパン』とは呼びにくい所があるのだ。

京都のメロンパン

・・別に美味しければ、名前なんてどうでもいいじゃん!・・

・・・。

確かにそうなんだけど・・。だから並んでまで買いに行ったりするんだけど・・。

なんか自分の大事なものを勝手に壊されたみたいな気持ちになるんだよねぇ・・メロンパン。(←大げさすぎ・爆)

京都には『ゆでたまご』のことを『にぬき』『鶏肉』のことを『かしわ』と呼ぶのを代表として、他府県とはひと味違うネーミングのものが多い。

『どらやき』『みかさ』『がんもどき』『ひろうす(飛龍頭=ひりゅうず)』ともいう。

何にでも『さん』とか『お』とか付けたがるし、自分の子供とか動物に対してでも敬語を使う可笑しなところだってある。

 たとえば、『いなり寿司』 → 『おいなりさん』

        『ダイコン』 → 『おダイコン』 『おダイ』

 自分の子供のことなのに、『○○君が○○を食べはった』とか、『お隣さんの犬が吠えてはるなぁ』とか・・。

でも、なぜだかホッとするんだよね。

だから素直に“サンライス”って言葉を“メロンパン”に切り替えられないんだよねぇ〜・・。

ところで・・・。メロンの味もしないのに、何であれ、“メロンパン”っていうのかな?

形がメロンに似てるから?

うぅ〜ん、似てるかなぁ?

まぁ、とりあえずあの焼きたての香ばしい香り♪

外はカリッ!中はふわふわ♪

あぁ、思い出したらまた食べたくなってきたぜぃ!

麗しのメロンパン・・数年後にはたぶん1軒も残らず廃れていくだろうから、今のうちに思う存分食べちゃおう〜っと♪

2003/12/01