County Medical Examiners



FORENSIC FUGUES AND MEDICOLEGAL MEDLEYS : 2002


category gore grind, death metal
お気に入り度 ★★★★
アメリカのCARCASS大好き医療関係者が解剖中に聴きたい音楽を作るために(うそ)結成したウワサのバンド。なんだか美味しそうなジャケです。メンバーは2人の検死官(♂)と医学生(♀)というリアル・パソロジストです。やはり本物は違います。本来なら医療に携わる者が出してはいけない音が詰まっています。ゲボゲボなCARCASS激似サウンド。ここまで似てるとCARCASSが再結成したかのような錯覚に浸れるのでコレはコレでアリです。グチャっと潰れた内臓のような粘着質ヴォイスとカラカラに干乾びたミイラのような掠れヴォイスというCARCASSスタイル(1st, 2nd時代)を見事に継承し、更に水っぽいゴアヴォイスをも交えた血沸き肉踊るサウンド。CARCASSと同じく基本はオールドスタイルなデス/グラインドで、この懐かしいサウンドに思わず口の中が酸っぱくなりそうデス。ところで、オフィシャルを確認したら女子医学生の写真はなくて代わりに白髪の紳士の写真がありました。え?と思ったんですがどうやらこのDr. Radcliffeさん(なんと還暦!)が新しいメンバーのようです。還暦でグラインドとはお盛んデスね・・・。というかこの人メタルすら聴かないジャズ・ベーシストらしいです。やはりこのサウンドには医療関係者達を惹きつける何かがあるのでしょうか・・・。あと歌詞にも注目したいところなのですがパッと見ただけでも医学専門用語やら薬品名やら化学記号などがズラッと記述されてて素敵です。本物だけにCARCASSとかより説得力があるような気がします。このように知識階級にしか出せないインテリジェンスをも感じさせる学問的価値のある一枚。CARCASSファンはもちろんのこと、これからの医療を担う若者にも是非聴いて貰いたい一枚でもあります。