Six Degreesからの3作目。タイトルにある Krishna
とはヒンドゥ教の神「ヴィシュヌ」の化身の一人クリシュナ神のこと。今作はバジャン(神への賛歌)をベースに前作までのヒンドゥスターニ(北インド)音楽に、カルナティック(南インド)音楽を加えたコンセプトアルバムとなっています。あと名前にDJ
Chebとついている通り、彼はアルジェリア出身のDJなんですが、相当インド音楽に傾倒しているらしく、アラブ的な音は一切出てきません。DJな割にはエレクトロ感も少なく、ワールドミュージック的なインストゥルメントとヴォーカリゼーションが堪能出来きる仕上がりです。”Maname
Diname"は小気味よいリズムに年季の入ったヴォーカルが妖しく歌います。"Anjali"はカルナティックのミニ古典演奏。"Raja
Vedalu"はヴィーナ(南の弦楽器)、ムリダンガム(南の打楽器)、ガタム(壺楽器)に呪術的なヴェーダ・ヴォイス(嗄れ声がカッコイイ!)をドラムンベースで処理しててインパクト大。"Lagi
Lagan"、"Rupa Tujhe Deva"ではインディアン・シンガー
Radhika Rajiv(♀)が美しく歌い上げます。"Tum
Bin Shyam"はサントゥール(打弦楽器)のキラキラした音色が素晴らしいインスト曲。ワールド色というかアコースティック色が強いですが、古典演奏よりは聴きやすいので普通の人でも大丈夫かな?と思います、多分。でもバックでドローンが鳴ってたりとか、かなり本格的に作りこまれてますが。それとこのアルバムには、Six
Degrees繋がりのMIDival punditz、Karsh kaleの他、Bill
laswellなどその手の方達が演奏、エンジニアとして参加しております。 |