Sarpadian Empires Vol． I
Dominariaの Terisiare 大陸から数千キロ南に下った地点に Sarpadia 大陸がある。この大陸の南には永き歴史を誇る帝国が存在した。
Leitbur教団を擁する人間の帝国Icatia、海神 Svyelunite を奉る Merfork の Vodalia帝国、広大な Havenwoodの森に住むElfの帝国、山岳に住むDwarf達の名前の失われた帝国、沼沢に存在する宗教国家 Ebon Hand 教団の５つの帝国は温暖な環境の下、それぞれ独自の文化を築いていた。
Sarpadiaのうちで、ずば抜けて強力な帝国はIcatiaだった。Icatiaの社会は金融機構や効果的な薬学、功績を元にした昇進制度の常設軍などの優れた制度によって他より確実に進歩していた。
Terisiareの有名なアーティファクト工匠であるUrzaとMishraには及ぶべくもなかったが、IcatiaではArtifactも作られている。 医学の発達したIcatiaには優秀な従軍医師がいたとはいえ、全ての兵士がその恩恵に与れたわけはなく、例えば Balm of Restorationはそういった兵士達にとって非常に価値のあるものであった。薬学の発達したIcatiaらしいArtifactといえる。一方 Aeliopile はその扱いも難しいが、破壊的な Artifactである。
しかしこのころ Terisiare 大陸で UrzaとMishraによる兄弟戦争が勃発していた。この兄弟戦争で乱用された魔法の影響により Terisiare大陸は荒廃し、その影響は海を隔てた Sarpadia 大陸にも急激な気候の変化という形をとって帝国を襲いかかった。
Dwarfの領地は活発に活動を始めた Orc と Goblin に侵略を受けた。Dwarf達は侵略者から自分達の要塞都市を必死に守ったが、他の４つの帝国に先駆けて陥落してしまう。悲しい事に、Dwarf 達の帝国は文明だけでなく名前すらも失われてしまった。
Merforkの帝国Vodaliaでは、ロブスターのような種族 Homarid
が活発な活動を開始した。低温下で行動する Homaridは、冷たい深海から
Merfolkの帝国を脅かすに過ぎなかった。
しかし気候の変化に伴い水温が低下し、かつて Homaridにとっては暖かすぎたMerfolk達の領域は快適な環境となった。今まで狭く暗い深海に押し込められていたHomaridはあっという間に繁殖し、Merfork
達の帝国に怒涛の勢いで攻め込んだ。そしてついにはMerfolkを追い払い、変わりに彼らの帝国を築き上げた。
Havenwood の森では寒冷化により作物が不作となり深刻な食料不足に陥った。Elf達は新たな食料源の確保を余儀なくされ、キノコを改良した魔法植物Thallidを生み出す。しかしThallidはやがてElfの手を離れ独自に繁殖を始めてしまう。
Thallidはその本性が菌類であるため殺すことが不可能に近く、ElfはThallidの旺盛な繁殖力に成すすべなく滅ぼされてしまった。
Ebon Hand教団は、Thrullと呼ばれる人工生命体を作り出した。Thrullは闇の儀式で生け贄として捧げる事を目的に作られたが、やがて生体装甲や戦闘用など様々な用途で利用されていった。しかしThrullのさらなる養殖の補助を目的として、迂闊にも幾分知的なThrullを生み出してしまう。結果Thrullは反乱を起こし、ついにかつての主であった教団を滅ぼしてしまった。
Icatia では Farrel という僧侶とその信者がIcatiaに対し叛乱を起こし、更に Dwarfの帝国を滅ぼした GoblinとOrcによる混成軍団が目をつけた。
Ebon Hand教団を仮想敵として訓練していたIcatiaの Leitbur教騎士団 は Orc と Goblin を相手に戸惑い、うまく機能しなかった。それに対し略奪軍は Goblinの圧倒的な繁殖力を背景とした特攻戦術や Orcのゲリラ戦術に加え、小柄で素早く少々おつむの足りない Goblin をスパイとして使用するなど、Icatia軍を大いに苦しめた。
Icatiaの遊撃兵と従軍医師そして全ての兵士が絶望的な状況でIcatiaの為に最後まで懸命に戦ったが、ついにIcatiaは陥落した。
こうして Sarpadiaの諸帝国はその永き歴史に終止符を打った
たった４ヶ月で素晴らしい文明の全ては塵と消えた
文化は永遠に失われた
建造物は廃虚と化した
そして −
今やSapadiaは人外どもの王国と成り果てた
Sarpadiaの歴史が次に動き出すのはいつの日か−
Magic: the Gathering(TM)および
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by tindalos(tindalos@zephyr.dti.ne.jp)