丸いお菓子
丸いお菓子

 バイエルン州近辺で、ローテクな自動販売機、SELECTALLに必ず存在するこのお菓子は、20世紀までは包装も手包みっぽかったのに、21世紀に入ってからは機械包装になり、湿気が入りにくくなりました。

  限りなく私好みなこのお菓子、まとめ買いして日本でも食べたいと思うのだが、なぜかSELECTALL以外で売っているのを見たことがない。

  仕方ないので、日本ではゴーフルを3枚重ねて食べて雰囲気を出してみるか。
SELECTALLって...
巨大な自販機(SELECTALLではない)
  SELECTALLに納品するために、現地の菓子製造業者は猛烈な営業をかけ、「営業100日」とかいって仕入れ担当に会うまでに、まず3か月かかり、その後も、もちろん100円の商品を20円位に買い叩かれ、「これじゃ原価割れだけど、でもSELECTALLさんの巨大な販路は捨てがたい。利益が減少しても、売り上げがあがれば、何とかこの夏はしのげるぞ、みんな!」とか朝礼で言っているのかな。

  昔、「び○う」という、駅の大手旅行会社にパンフレットを置いてもらうために、通常は10%と決められている手数料を、「12%差し上げますから!!」と、清水の舞台から飛び降りてみたはいいが、年間の集客が4組しかいなかった事を思い出してしまう切ない機械だ。
 緑色のお菓子
半分食べた緑のタルト
  変な色や、変な名前のお菓子を旅先で見ると、食べずにはいられない。買う前から、『これはどうも失敗だな・・・』とうっすら予感できるものもあるが、思わぬ成功を収める物もある。

  この時、私を捉えたのは、COOPのカフェテリアに並んでいた緑のお菓子だった。まわりには、メレンゲがかかったレモンパイや、ワイルドベリーのタルトなど、おいしく華やかなケーキが並び、『よりによって、あの緑のお菓子に手を出しちゃだめだぞ、自分』と戒めていたはずなのだが。

  同行者Sは、はやばやと絶対に食べない宣言をしていた。去年、シケたUFO型ウエハースの中に顆粒状のラムネが入っている、というお菓子を食べさせて以来、ハズレはないはずなのだが。

  一口目、私の想像ではメロン味だったはずが、シトロン系。二口目でわかったが、中はライム味のカスタードクリームだった。こう書くと、全然おいしい雰囲気が出せていないが、『しろたえ』がライム味のシュークリームを出したら、こんな上品な甘さになるだろうという、意外なほどのヒット作だった。もう一度食べてみたい。
 スイスのチョコレート
レーゲンスブルクの携帯電話型チョコ
  スイスのチョコはだいたい当たりが多いが、その中でもトイスチャー(Teuscher)の、特にシャンパントリュフには、いまだかつて文句が出たことがない。リンツもおいしいが、希少価値では劣る。トイスチャーなど、チューリヒの店に行くと週末にはすごい人でごったがえしている。チョコのお店が混雑しているなんて、ちょっと日本ではバレンタイン以外考えられない。

  他に、地方のお菓子屋さんが作っているヘンテコな、生活用品や名物をかたどったチョコもおもしろい。さらにマジパンはもっと面白い。ただマジパンはどんなにおいしそうに見えても、味はユルい黄粉飴でしかないのが痛い。
 焼き栗食べ終わる寸前で写真に撮った焼き栗栗の殻(いががないよ!)と栗

  焼き栗は秋から冬にかけて路上で良く見かける。5センチくらいのまるまる太った栗から、小粒の栗まで店によってまちまちだが、だいたいグラム売りで、味も大小変らずほくほくでおいしい。最近、日本のデパートでも良くみかける。べらぼうに高いけど。

  以前、ウィーンのヌスドルフで、地名通りに、まるまる太った栗がごろごろ落ちていて、車も迷惑そうに栗を踏みしだいて進んでいる、という贅沢な光景に出会ったことがある。東京の銀杏が、拾い尽くされているのとは対照的だ。

*左側の写真のものは栗ではなく、食べられない「マロニエの実」だそうです。(2005.03.20訂正)
 いきなりな包装

  湿気が少ないせいもあるだろうが、お菓子やパスタの箱を開けると、いきなり中身がむき出しであるのはいかがなものか、と毎回考えてしまう。グリコ・森永事件のトラウマがないとはいえ、ここまで無防備でよいものか。最近ではクスクスを開けた時、まさか中袋が無いとは思わなかったため、思いっきり箱をこじ開けた挙句、床中クスクスだらけにした失敗がある。

  また、メレンゲを戸棚に置いていたらサンマの煙を吸い、サンマ風味のメレンゲになり猫が喜んだ。良く駅で買うミニサイズのポテトチップスなどは、アルミ包装してあるのに、心なしかシケている。毎回毎回、「こうなる事は予測できたのに・・・」と、開けてから舌打ちするのだが、最近では高級バージョンなら、3本ずつの個包装になっている日本のポッキーを、ぜひ見習って欲しい。
 
 消息不明なウエハース(NEUE-JAHRE MARKT)
ウエハースのお菓子
  色つきのウエハースにクリームが挟んである、限りなく安っぽいお菓子。似たタイプに、銀座の夜、屋台の駄菓子屋さんで売っている、「歯ブラシ型ウエハース菓子」があげられるが、そんなマニアックな例えで、誰がわかると言うのだろう。

  リューベックの市場のお菓子屋さんで、1マルク(60円位)で初体験。その後、同じ町のウールワースで、NEUE JAHRE MARKTの名で、タッパー入りの10本入りが売られているのを見かけたため、「これは日本のポン菓子なみにポピュラーだぞ!」と思い込んだが、その後の人生で未だ出会わない消息不明なお菓子だ。
 とうもろこし
とうもろこし売りのお姉さん
  プラハの屋台で買ったのは、とうもろこしを塩ゆでしただけのもので、20コルナ位。
このとうもろこしが、栗のようでとってもおいしかった。私の屋台とうもろこし体験の中では、台湾の士林市場のゆでとうもろこしが、最高ランクだったのだが、これは2番手につけていると思う。

  海外では極力「醤油があれば」とか「梅干食べたい」とか思わないようにしているが、そんな自分の潔いポリシーを封印したくなるほど、醤油が欲しかった。
 クネードリキ
  皿の右半分が噂のクネードリキだ
  旅行前に、チェコの名物「クネードリキ」というものがあるのを知り、小麦粉好きの私は色めきたった。写真を見てもいまひとつピンと来ないのだが、説明によると「小麦粉を練って、蒸すか茹でるかしてスライスしたもの」だという。付けあわせとして供されるのが普通で、単品で「クネードリキ下さい」とは言えないらしいので、ちゃんと出会えるかどうか不安である。ちなみに、良く付けあわせとして出される、「ポレンタ(とうもろこし粉)」や、「ニョッキ」も、単品で頼んでも構わない位好きだ。

  プラハ城近くのカフェで、ついに「ポークソテーとクネードリキ(焼いたピーチクリーム添え)」というメニューを見つけた。(焼いたピーチクリーム添え)がちょっと不安を掻き立てるが、臆せずオーダーした。ところが私の所に来た料理は、ただの「チキンソテー・野菜添え」である。おかしいと思って隣のテーブルの老夫婦を見ると、奥さんが気まずそうな顔をして私を見るではないか。

  はっっ、もしやアンタが食べているのは「ポークソテーとクネードリキ(焼いたピーチクリーム添え)」じゃないの?そのご夫婦は、スペイン語しか話せないようなのだが、どうやら「間違えてこっちにこれを持ってきたから、つい食べちゃったのよ。」という言い訳をしているらしい。同行者Sは素早い計算で、こちらの方が得だと思ったらしく、「いやかまわんですよ、わっはっは」とか勝手に請け合っているではないか。奥さんの手元の皿を見ると、もう半分以上食べられており、クネードリキ(焼いたピーチクリーム添え)の全貌はわからずじまいであった。

  その後、広場のカフェや、イタリアンレストランなどで食事をしたため、なかなかクネードリキとの遭遇を果たせず、最終日にようやくワインケラーで「グラルーシュのクネードリキ添え」を発見することができた。その頃には、もはや私の中では神格化された食べ物となっていたが、味は密度が高い肉まんの皮部分という感じで、想像より水分が少なかった。幾多の障害を越えて出会った割には、結果的には、まあ好物に加えてやっても良い、というような消極的存在だ。

 チーズワッフル

  まだベルギーワッフルが流行る前、ベルンの市場で2フラン(160円位)で売っていたワッフルは、近郊のグリュイエールから来たおじさんが、地元のチーズを使っていると自慢するだけあり、とても濃厚でおいしかった。

  その後何度かベルンの市場に寄っているが、その時を最後にワッフル屋のおじさんをみかけなくなってしまった。おじさんはチーズ作りだけで生活が潤っているのか、残念だ。
 ロゼッタパン

   イタリアをローマまで下ると出会える、中身が空洞のパン。ロゼッタとはバラの意味で、確かに表面がポコポコで、バラの花にも見えなくは・・・いや、見えない。

  最初、「おぅ、ロゼッタストーンと何か関係がありそうな、古代からあるパンだな、さすがローマ」と思ったが、全然関係ないらしい。皮の中身がふわふわで、外側はキツネ色のパリパリの生地で、もっと日本で普及していてもおかしくないと思う位おいしいし、作り方も簡単そうなのだが、まだ日本のイタリアンレストランでは出会った事がない。
 猫の味覚
RON RONて名前からして・・・
  猫を飼い始めてから、今まで行かなかった海外のスーパーのペットコーナーにも、立ち寄るようになった。日本で「カルカン」ブランドとして売られているものが、「WISKAS」という名前なので違和感がある。猫マークのロゴだけが同じだ。もちろん「しらすとかにかま」なんてメニューはなく、ビーフやチキンが中心である。

  スイスのMIGROSで、0.6フランの「MIGROS特製サーモンと野菜」というレトルトのキャットフードを見つけた。「日ごろ68円のレトルトを食べさせられているのに、お土産とはいえ、50円程度のご飯になるなんてかわいそう・・・」とは思ったが、写真に写っている猫がうちのとそっくりなので思わず購入した。それにうちの猫は何だかんだ言っても外人だし・・・。

  帰ってさっそくあげてみた。ものすごくがっつく猫なのに、匂いをかいだだけでUターンした。言葉で表すなら「いらにゃい」だ。試みに鰹節を振りかけてみると、鰹節だけ食べる有様。しつこく何時間も置いたままにして、部屋を閉め切ったりしてみたが、一口も減っていなかった。お口に合わないらしい・・・なんてグルメな猫なんだ。

  後日この猫は、同じくヨーロッパで買ったメレンゲはおいしそうに食べていた。何だそりゃ。こうなったら今度は、ヨーロッパで知り合った猫に、「だしで調味したあじとかつぶしメニュー」と「かつおジャーキー」が口に合うかどうか試してみたい。
 アプフェル・シュトゥルーデル

  りんごをシナモンで甘く煮たものを、クレープに似たバターの少ない生地で巻いて、オーブンで焼いたもの。
  ある大手旅行会社のパンフレットに、「アプフェルシュトルーデルとは、オーストリア風アップルパイ」と書いてあったが、そりゃ違うだろう、形も違うし。何よりバターの量が全然違う。

  お店で頼むと生地をパリパリに焼いてくれて、とてもおいしい。日本では、フルーツの高野のパン屋さんで、アップルシュトルーデルを売っているが、似て異なるながらも、それはそれでおいしい。
 プレッツェル

  アメリカのプレッツェルは柔らかくて、東京ディズニーランドで売っているプレッツェルに至っては、「拡大解釈とは何か」を考えさせられるが、ドイツのものは程よく固くて、ビールに良く合う。アメリカのアーティスト、スティーリー・ダンの名作に「プレッツェル・ロジック」というのがあるが、アメリカとドイツの論理は全く異なるものになるであろう。 ドイツでは「BREZEL」といかにも硬そうな名前で、頑固そうな岩塩が貼りついている。

  ホフブロイハウスでは、普通のメニューとは別に、民族衣装を着たおねえちゃんが一個3ユーロで巨大な、直径20センチくらいのプレッツェルを売りに来る。今、冷静に考えると高いのだが、バイエルン州旗のナフキンにくるまれたこれを見ると、激安だと思えるから不思議だ。
 キャロットケーキ

  CLERYSはオコンネル通りにある、ダブリン一の高級デパートなのに、最上階がセルフサービスのレストランだった。お客さんは地元のおばちゃんが8割。

  そんな中、きちんとした身なりの初老の紳士が、このキャロットケーキを選んでいた。この紳士は、食事中も何度かケーキに目をやり、食後に食べるのを楽しみにしているようであった。

  味は甘すぎず上品で、今まで食べた外国のケーキの中では一番美味だった。ちなみに2番はインターラーケンのCOOP内にある、セルフレストランの緑のケーキで、3位はハルシュタットのカフェのアプフェルシュトルーデルだ。

  最下位は、マウイ島のバイキングのチョコレートケーキを差し置いて、ウィンダミアの船着場のシフォンケーキだ。シフォンケーキにアイシングをかけてはいけない。
 アイスクリーム
ぐるぐるアイス
  ヨーロッパの人はとにかくアイスが大好きだ。レストランではメーベンピックなどが、アイスの写真付き別メニュー表を置き、またみんなそれを食い入るように見つめている。シュツットガルトの宮殿前では、平日の昼間だというのにジェラート屋さんに行列ができていた。小倉はなかった。

  特に目に付くのは、リゾート地の、おじさんの『歩きながらアイス』だ。ジェラートはもちろんだが、普通の『ジャイアントコーン』みたいな普及型のアイスでも楽しそうに食べている。

  アイスに季節は関係ないみたいだが、夏には半パン、冬は原色のウィンドブレーカーとアイスの組み合わせを良く見る。みんなとてもおいしそうに食べているので、いつも便乗して買ってしまうが、だいたい寒くなってしまう。
 スノーボール(Schneeball)

   十年以上前にミスタードーナツが出していた、「スノーボール」の原型と思われるお菓子。ローテンブルク名物だそうだ。細長く切ったパイ皮を、ボール状に丸めて揚げて、さらに粉砂糖をまぶしてある。それほど油っぽくはないが、飛び上がるほどおいしい!、というわけでもない、想像通りの味。

  ローテンブルクでは、店によってはチョコ味やシナモン味などのフレーバーが選べた。おみやげに持ち帰ろうとしても、お菓子と鞄の中身双方が壊滅状態になるので無理。
 オボマルティーン

スイスの朝食で誰もが見かけるであろう、OVOMALTINEという名のチョコレート飲料。スイスではだいたい朝食時、テーブルに着く前に飲み物を聞かれるのだが、そうではないホテルだと、隅にコーヒーメーカー、お湯、ティーバッグ数種類、そして、他の国ならココアがあるべきところにオレンジ色のOVOMALTINEが置いてある。オボマルティーンと読むようだが、発音されたところを聞いたことがないので、定かではない。スイスで一度、高級ホテルに泊まった時、日本語で書かれた朝食のルームサービス欄に、「お飲み物をお選び下さい。1.コーヒー 2.紅茶 3.オボマルチーン」と書いてあった。選択肢は三つだけかよ。しかし、このオボマルチーンという語感が、同行者Sの心の琴線に触れたようで、旅行中意味もなく何回も聞かされるはめに。

そんなことから考えると、OVOMALTINEはスイス人が結構ゴリ押しでお勧めの飲み物と考えられる。味はネスレのMILOに似て、総合栄養飲料のような扱いらしい。ちなみに、MILOは韓国では「ミロ」と言わずに「マイロ〜(アクセントはロにあり)」と言うそうです。

スイスでどこまでポピュラーなのかわからないが、何かの広告で「OVO」と短縮された愛称が存在するのを見てしまった。また、スーパーのチョコレート売り場に「OVO CHOCO」の名で板チョコが売られているのも発見。さらに「OVO MINI」「OVO SPORTS」など、幅広いアレンジ品も勢ぞろいしていた。スポーツ界にまでその人気は及んでいたか。

 ベルギーワッフル

ワッフルには主に2種類あり、日本のマネケンで売っているような、バターたっぷりで濃厚な丸型の物と、さっくり焼いた軽い食感の長方形のものがある。丸型のものはザラメがついていて、甘くておいしい。

長方形のものは、たぶん炭酸で生地を溶いているのだと思うが、さくさくしてこれもおいしい。長方形のものは日本でも食べたことがなく、かなり気に入った。今までこれに似たワッフルと言えば、幼い頃に食べたコロンバンのワッフルか、そのワッフルと同じ生地を使ったアメリカンワッフルしか知らなかった。

長方形のものは、リエージュ風らしい。泊まったホテルの前がこのリエージュ風ワッフルで有名なお店。泊まったホテルでは、思いっきり安いレートで泊まったため、朝食代が別。そして、その朝食代は・・・じゅ、16ユーロですってえ!2千円以上も・・・出せるか!

そんなわけで、そのワッフルのお店に行き、朝食として頼んだのはなせかシュガー・パンケーキ。といってもアメリカ風なホットケーキ型ではなく、どちらかといえばクレープ風。結構これも、小麦粉好きの琴線に触れるもの。トッピングにバナナを頼んでも、飲み物とあわせて5ユーロくらいでおなかいっぱいに。勝った!ホテルの朝食に勝ったわ!

そういえばその店ではテイクアウトもやっているが、「バナナだけ下さい」という旅行者が来た。ここはワッフルで有名なお店よ、せめてワッフルも買ってあげなさい。

店内には他に常連らしい人がちらほらいるが、一組だけいた日本人のカップルは、朝からワッフルに生クリーム・いちご・バナナ・チョコを載せたものを食べていた。よほど滞在時間が短くて、朝しか食べる機会がなかったと見える。
 ムール貝

ベルギーといえばムール貝。なぜか、それだけは昔から知っていた。「屋台でカップに入れてもらったあつあつのムール貝を食べるのがベルギー冬の風物詩」と、勝手に思い浮かべていた。今年初めて知ったが、ムール貝は牡蠣と同じく9月から12月位が一番の旬だが、養殖が盛んなので一年中食べられるそうだ。

というわけで、考えてみればムール貝なんて、自分の好きな食べ物のリストでも、ベスト100にも入らないのに食べてみた。子供の頃、お吸物のハマグリのお腹から、緑の物体が出ているのを見て、さらに授業であさりの解剖をしたのが決定打となって以来、貝は嫌い。未だに牡蠣は食べられない。

しかし、ムール貝は、中学生のころ生まれて初めて、「これは何とか食べられる貝かも」と思った、記念すべき貝だしな。なんか大好物のような気がしてきた。

ブリュッセルは内陸だからか、あまりムール貝に積極的ではないが、ブルージュでは、ほぼ全てのレストランで「ムール貝のワイン蒸し」を出している。それがまた、たっ、高い・・・。平均的な値段は、22ユーロといったところ。3000円も出して、貝だけかよ・・・。心そそられない。


昼に入ったレストランでは、私達以外の全員がムール貝を頼んでいた。ムール貝は、濃紺の、直径20センチ・高さ20センチくらいのお鍋に入って出てくる。鍋には蓋がしてあって、その蓋を取ると、湯気とともにムール貝登場。蓋はそのまま殻入れに。この鍋の形、どこの店でも同じものを採用しているようで、ブルージュの鍋シェアを寡占状態。

頼んでいるのはみなもちろん観光客。みんなお金持ちねえ・・・さらにフレンチフライまで頼んでるもんな。私達なんて、料理の内容より先に、値段から見てたっていうのに。「これなら頼めそう」というのは、全部スープだったわ。


夜ご飯は、どうしてもこのムール貝を食べることにして、値段調査開始。一軒、静かな広場そばのビストロで、「本日のお勧め」に15ユーロという破格値のものを発見。これはこの街のミニマムプライスであろう。なんせフレンチフライまで付いてくるし。

鍋が来た。おお、いくら安いといえども、あの鍋を使っているのだな。蓋を開けると、もわっという湯気。そうそう、貝はともかく、この「もわっ」をやってみたかったのよ。香りは、香草とワインとほのかに海。

もちろん、ムール貝がそう好きではない私が、この街一番の安い店で、旬ではない時期に食べるムール貝が最高だったとは言えない。しかし、量はすごい。たぶんあの鍋の中に、軽く50個は入っているのではないだろうか。もう私、この先一生ムール貝を食べられなくても結構です。

食べても食べても鍋の底が見えない。だんだん、ムール貝の内部構造が気になってきて、「内臓が見えるよ」と、同行者Sに訴えると、「行儀が悪い!」と諭される。なんでも同行者Sは、幼い頃牡蠣フライをかじって中を見たら、両親から「見るもんじゃありません!」とこっぴどく叱られたそう。貝を食べる人には、いろいろな苦労があるんだな。

もちろん、途中でギブアップしたのだが、周りの人たちも良く見たらみんな食べ切れていなかった。それどころか、ウェイターさんは、まだムール貝が残っているのに、じゃんじゃん鍋を片付けてゆく。わかっているなら、半分の量にして、もっと安く提供してもらえないでしょうか。

 UFO型お菓子

このシケたUFO型ウエハースの中には、クエン酸をそのまま入れたんじゃないかと思うような、すっぱい顆粒状のラムネ入り。一袋、約30個入りで1ユーロ前後。同行者Sに何気なく勧めてみたら、一個も食べませんでした。どうやら去年、無理やり食べさせられて、マズかったことを覚えていたみたい。


この並び、芸術的だわ。
 香港のポコポコお菓子

高級なお店のエリアでは全く見かけず、庶民的エリアの食料品店の一角などで売られていたお菓子。大きさは、縦25センチ、横15センチくらいの板状で、炭酸せんべいをもう少し甘くした感じの味。ベビーカステラがくっついたような形だが、実際はパリパリに乾燥している。

どんな器具で作るのかわからないが、このポコポコの中は空洞です。買ったお店では、おばちゃんが接客中で、手伝いにでてきたおじさんが袋に入れてくれようとしたが、力を入れすぎて破損。おばちゃんに睨まれていた。

おじさんは、しぶしぶ破損していないものを袋に入れて渡してくれたが、もしおばちゃんがいなければ、壊れた奴をそのまま渡すつもりだったに違いない。


 食べられる紙

むかーし、私が幼少の頃、普通の紙に塗り絵みたいな女の子の絵が描いてあり、その絵はニッキで書かれていて食べられる、という駄菓子があった。食べられるのは、絵の描いてあるインキの部分だけ。紙は食べられないので、あとから吐き出すか、最初から絵をなめるだけにしなければならない。今考えると、何が楽しくてあんなもの買ってたのだろう。せめて紙を食べられる仕組みにはできなかったのか。

と思っていたら、こんなものをブルージュ駅構内の売店で発見。何ヶ国語かで説明書きがあるなか、「EATING PAPER」の文字が。もう食感は想像つく気がするが、なんて画期的な。使い道は限られているが。今のところ私が考えているのは、



1. これを細長く切って、輪飾りを作って誕生日に飾ってみる。そしておもむろにちぎって食べて、遊びに来た子供を驚かせる。


2. これで折り紙の鶴を作って、おもむろに食べて遊びに来た子供を驚かせる。

3.1センチ四方の紙吹雪を作ってばらまき、おもむろに食べて遊びに来た子供を驚かせる。

などです。

こんな使い道もあるな。

左は怪しむ猫。

 猫の味覚・リベンジ

グルメの国、美食の国ベルギー。そんな国で売られている猫おやつ。以前ミグロのサーモン入りレトルトを買って帰ったら、匂いを嗅いだだけで「いらないよー!」と言われたので、完全に飼い主は腰がひけている。冒険心のない猫だな。無難なもので間に合わせるか。

猫界のマクドナルド、WHISKAS、日本名カルカンなら文句はあるまい。それでもいろいろ選び抜いて、チーズとお肉入りのスナックを買った。

帰って、何気なくあげてみたら・・・プイッ。な、なに〜!

ピギーバッグの中で、邪魔で邪魔で何度も捨てようと思ったが、我慢して持って帰ったのに、その態度はなんですか!こらっ!と、スナックの前に無理やり頭を固定してみたが、口をあける気配なし。「世の中には、今日のご飯にも困る猫たちがいるんだからね。みかんなんて、すっごい幸せな猫なんだから!!」と説得してみたりして。

説得が功を奏したか、ちょっと目を離した隙にがつがつ食べていた。それどころか、チャックがついているので安心して部屋に放置しておいたら、袋の表面を噛んで破ろうとして、ボロボロにしやがった。あのやろう。
 フリスクがブルー

フリスクはベルギーのお菓子なんですよ、知ってました?ジェームズ・ボンドがCMをしてたので、イギリスだと思ってました。これは同行者Sの好物。しかし、そのわりにはあまりSharpens Upされていないようですけど。

あとSさんの好物は、ハーブキャンディのリコラ。日本ではえらい強気な値段で売られているので、外国で購入することが多いのだが、香港で買ったリコラ(香港名:利口楽)のグミは、世界一マズいと言っていました。

今回、本場で買ったフリスク、日本では白なのに、薄いミントブルーで、きれい。
 LUXEMBURGERLI

アンリ・シャルパンティエ(芦屋)の「マカロン」は、好きなお菓子のひとつ。直径3センチくらいの、コロンと丸いメレンゲ生地にクリームがはさんである、小粋でフランス風のおしゃれなお菓子。他にもPAULや、池上のピエールでも同じものを出している。これと似たものを、チューリヒのシュプリングリで発見した。名前はLuxemburgerli。ルクセンブルク風?

空港の支店には、バニラ味とチョコ味しかなかったが、それぞれ2つずつテイクアウトすることに。飛行機が出るまでの間、つまんでみたらおいしかろう、と思って。そのお店でおみやげのチョコを買ったら、カウンターのお姉さんがトリュフを一個くれた。それがまたおいしかったのよー!

空港では残りのスイスフランを使って、生ビールやプレッツェルを買ってくつろいでいたら、お菓子の事を忘れてしまった。その後、飛行機を乗り継いで成田へ。東京は、その夏一番の暑さ。甲府で40度を記録したとか。

家に帰って、おみやげものの整理をしていたら、右の写真のようなものが出てきました。こ、これは・・・まさか・・・。

 クリスマス市のお菓子3種と食べ物


*アイスクリーム型
このコーン型お菓子を見たときは、
「これだ!」
と思って食いついたのだが、もうそりゃ甘くてクドくて一個は食べ切れないが、見ると思わずまた買いたくなってしまう。私がこれを食べながら歩いているのを見て、ガキんちょが少なくとも3人ほど、憧れの眼差しを向けてきたので、さもおいしいフリをして食べきったわ。入り口そばは1.5ユーロだけど、一番奥の屋台なら1.2ユーロよ。と、伝えてあげたいが、そんなお子様向けドイツ語すらも知らず。

いちごの串刺しチョコレートがけ


この「いちごの串刺しチョコがけ」を見たときは、
「これだ!」
と思ったのだが、よく見ると、バナナ、くるみ、あんず、りんごなどのバリエーションも豊富で悩む。日本の屋台では、こういう果物モノは飴でガチガチにされているが、チョコっていうのもいいな。さすがヨーロッパ。と、思ったものの、買ったいちごのチョコがけは、チョコの融点がやけに高くて、口の中の温度36度前後では溶ける様子がない。ヨーロッパ人のチョコに対する評価を、大幅に下げた日であった。



*焼きいも焼き栗


焼き栗の存在は前から気づいていたが、じゃがいもの焼き芋は初めて知った。一センチくらいにスライスしたじゃがいもを、鉄板の上で油を使わず焼いたもので、焼きたてならおいしいはず。ものすごくうまいわけでもないが、これを持って市電に乗って食べていると、マックのフライドポテトのように、匂いが充満しているわけでもないのに、周りから、特に子供から羨望の眼差しが。そういえば、以前大阪で電車に乗っていると、どこからともなく肉まんの匂いが。降りる時、曇った電車の窓に
「にくまんたべたい」
と、誰かが落書きで、車内のみんなの気持ちを代弁しているのを見ました。

*かぼちゃとジャガイモの炒め物 

ウィーンのフライユンクで、軽く何か食べたいと思って、屋台の下見に出たSさんがなかなか戻ってこない。と思ったら、
「理想の食べ物が!」
と興奮した面持ちで戻ってきました。なんでも、ジャガイモと南瓜と玉ねぎとひき肉を炒めた料理が売られており、
「今作り始めたから、10分経ったら来て」
といわれたそうです。そして、そわそわしながら10分待ってゲットしたのに、写真すら撮っていない。幻の理想の食べ物です。
 ザッハートルテ

ウィーンには何度か来ているのに、まだザッハーに入ったことがない。入ったことがある人には、さんざん悪口を聞かされましたが。もう一件、チョコレートトルテで有名なデメルは、原宿にもカフェがあり、ここではトルテが500円と、まあまあ良心的なお値段・・・と思ったら、コ、コーヒーが千円ですって!かと言って、コーヒーなしでトルテを食べるのは辛すぎる。

ザッハーの悪口でよく聞くのは、
「接客が最悪でトルテが甘すぎなのに、入るのに並ぶ」
ということでした。今回入ってみたら、並ぶことはなかったのですが、コートをクロークに預けるのにお金がかかったのが納得いかん。また、常連さんらしき、とても厚化粧をした年配のマダムが長居をしていて、その人に対するへりくだりと、私達旅行者に対するぞんざいな態度が、わかりやす過ぎ。常連にもぞんざいな態度を取るんだったら、まだポリシーがハッキリしてていいんですけど。周りに東洋人はいませんでしたが、注文の時に英語が聞こえてくるので、みなさん観光客に間違いありません。
トルテは確かに甘いが、こんなもの。まだデメルのようにジャムが主張してないだけ食べやすいかもしれません。

 右の写真は、クローク代が悔しかったので、トイレに入ってみたときのもの。個室の全てにクリムトの複製画がかけられている、ユーゲントシュティールなトイレでした。
 チーズ・フォンデュ


チーズフォンデュは好きなのですが、あまり旅行中食べたことがありません。だって高いし。今回、両親のリクエストにより、ベルンの広場で頼みました。そのお店は、フォンデュのバリエーションが豊富で、トマト味、ほうれん草味、カレー味などが揃っていておいしいそう。他にはレシュティのバリエーションも豊富でした。

両親は「カレー味フォンデュ」に魅せられたようなのですが、スイスのカレー味にはイマイチ信用がおけません。数日前に、カレー味チャーハンをテイクアウトして食べた時、全員無言になっていたしな。冒険はやめて、プレーン味とマッシュルーム入りを頼みました。

ところで、この店のオープンテラスは隣の店と接しているのですが、隣のテラスに座った人達が、
「あっ、フォンデュ!」
と、こちらを指差すのが不可解。中には、その隣の店では、フォンデュをやっていないと聞いてがっかりする人もいました。これは観光客がフォンデュを試してみたいと思ったのか、それともスイス人が本当にフォンデュ好きなのか、ハッキリわかりません。

隣に座ったファミリーは、フォンデュのチーズがもうあらかた無くなっているのに、お父さんがフォンデュ鍋からこそぎ落とし、子供達にチーズのおこげを分配。もう洗う必要がないほど、鍋はピカピカでした。うーむ、あれが正しいフォンデュの食べ方なのだろうな。お父さんは、日本で言えば「鍋奉行」にあたる地位と見ました。
 テイクアウトする


旅行中一度は、夜食欲がない、と感じる時があります。強いて食べられるとしたら、冷やしきつねうどんか。たいてい、昼にソーセージなどを焼いている屋台に出くわしてしまったり、ジェラートの列に並んでしまったりした時なのですが。そんな買い食いをしないまでも、ランチにレシュティにチーズを大量にかけて、さらに目玉焼きが乗ったものを食べた時など、一日の何かの許容量を越えてしまったらしく、全然お腹がすきません。

そんな時は、コンビニに相当するものが欲しいのですが、海外一般でテイクアウトできるものといえば、ファストフードかチャイニーズかピザと決まっています。どれもヘビーだな。都会では、ケバブ屋さんがあったり、NORDSEEのテイクアウトがあったりして、まだバリエーションは豊富なのですが。

ウェンゲンでは、テラスが広くて絶景だったので、テイクアウトしてベランダで食べようということになりました。と言っても、ウェンゲンではルームサービスもなく、テイクアウトできるものといえば、スイスではMIGROSやCOOPで売っている、サラダかサンドウィッチだけ。冷凍食品のTVディナーも売っているのですが、日本のようにレジ外にレンジを用意してくれてるわけではないし。そこで見つけたのが、テイクアウト専門の店。メニューを見ると、チキンナゲットやフィレンチフライの他に、「FRIED RICE」が何種類も。チャーハンでしょ。

味は・・・これをチャーハンを思って食べるウェンゲンの村民は、海外で中華料理屋さんのチャーハンを頼んでも、
「俺が食いたかったのは、こんなもんじゃねえ!ちゃんとしたチャーハンを出せ!」
と息巻いてもおかしくないぐらい、違うものに仕上がっています。

 グラピヨン

スイスで飲み物を聞かれると、反射的に「ファンダン」と言っていたのですが、こんなにおいしいノンアルコール飲料があったとは。
微発泡のぶどうジュース、「GRAPILLON」というものです。

赤と白があり、注文すると瓶と一緒にワイングラスを持ってきます。色もキレイで、まるでワインを飲んでいるみたい。
いや、ワインより高いんですけど。

 フリスク・ニューウェーブ

ベルギーのフリスクは、アイスブルー色。しかし、ヨーロッパ域内とはいえども、他の国では白色です。


しかも、最近こんな形のケースになったようで、微妙にカッコ悪いうえ、おっそろしく取り出しにくい。
これが日本に普及しないことを祈る。


 建国記念日のケーキ


  
こういう発想って、日本にはないな。

買ってはいないので、あくまで想像ですけど、中味はスポンジオンリー、または、スポンジにいちごジャムかバタークリームが挟まったものだと思います。
 モーツァルト・クーゲルン

私は今の今まで、モーツァルト・クーゲルンの元祖はMIRABELL社のものだと思っていて、似たようなパッケージのREBER社ものは、バッタものだと決め付けていました。


 
 左がミラベル、右がレーバー。
 レーバー社のモーツァルトの方がほんのり
 頬を染めていて、なんとなくバッタくささを高める。


街行く観光客が、このREBER社の袋を持っていたりすると、
「あーあ、バッタモン買っちゃってるな。故郷で笑いものにならなきゃいいが」
と、心の中で同情したりしていました。
しかし、今回ザルツブルクで初めて知ったのですが、モーツァルト・クーゲルンの元祖はFURST社なのだそうです。がびーん。同情されていたのは自分か。

しかしサイトを見ると、ミラベル社にはEchte(本物の) Salzburger Mozartkugel、フュルスト社にはOriginal (オリジナルの)Salzburger Mozartkugelと書いてあります。本物とオリジナルの違いってなによ?
まあいいや、どちらにしてもとりあえずREBER社にだけは勝ってるしな。これからもどんどん同情してやろう。


これがFURST社のもの。一個から買えます。
 ニーダーエッガーのマルチパン

リューベックの町を歩いていると、観光客が必ず持っているのが「Niederegger」のビニール袋。ここで売っている「マルチパン」って、ドイツを代表するお菓子とされているらしく、ドイツ中のどのお土産物屋さんにも置いてあります。
ドイツに出張、または旅行で行った人のおみやげは、たいがいコレだしな。
そういえば空港免税店では、
「誰がこんなに食べるのかよっ。つーか持って帰れないしー!」
と思わず突っ込んでしまう、人生ゲームと同じくらいの大きな箱で売られていたりしますし。

しかし、前々からこのお菓子の最大にして致命的な欠点は、「特においしくないこと」だな、と思っていました。
日本食命の、保守的な味覚の人にはまったくアピールしないようで、一口食べただけでギブする人を見たこともあります。
洋酒がきいていて、甘すぎで、ダイナミックさがない平坦なお菓子。と、今まで思っていました。
リューベックのホテルでは、毎晩ベッドサイドスイーツに、このニーダーエッガーのマルチパンが置いてありましたが、マズイと思っているので、手もつけず、でももったいないので持ち帰りました。


その後、このお店に入って、
「形がかわいけりゃいいってもんじゃないんだよっ」
なんて冷やかしながら、お友達用に、一人一人にふさわしそうなマルチパンをばら買い。安い客です。ここにはカフェが併設されていて、道路に面していないけれど、いい雰囲気で、ケーキもおいしそうでした。
そして、帰りの空港で、なんでもいいから会社用にお菓子を買わなくてはいけなくなり、チョコは溶けるのでこのマルチパンを買いました。買った時点でもう、決してこれを食べそうにない人のリストが思い浮かんだりしましたけど。


そして帰国後、お土産を配る前に、一応味見しておこうと思って、ホテルでもらったニーダーエッガーのマルチパンを食べてみました。これがおいしくないんだよな〜・・・って、すっごくおいしいやんけ!なんて一人で乗り突っ込み。こんなおいしかったっけ?これ本当にマルチパン?なんて何度も包装を確かめてみましたが、やっぱりマルチパン。 

出社後、マルチパンを配る時には、気前良く配れませんでしたわ。一人2個計算だったけど、男子は1個に減らしたりして。今度ドイツに行く人がいたら、頼み込んで人生ゲーム大の箱を買ってきてもらうつもり。
そういえば、空港免税店には、ちょっと安めでREBER社のマルチパンが売られていました。出た。REBERめ。今まで食べてマズかったマルチパンは、ここのものだったに違いない。
 Chanterelle

ヨーロッパでメニューを見ていると、必ず出てくるのがChanterelle。シャンテリー・・・シャンテリー・・・シャンメリー・・・頭の中を、子供の頃のクリスマス会の、フライドチキンやグラタンの光景がよぎったりします。
これはヨーロッパでとても人気があるキノコなんだそうです。ドイツ語ではPfifferling、フランス語ではgirolleだそうです。覚えられるかな。

このキノコ、色はボケてて決しておいしそうには見えないのですが、えりんぎとまいたけの間の食感で、濃厚な味のソースに大量投入されていたりすると、とてもおいしいです。本当に人気があるらしく、市場では、乾燥シャンテリーを買う人を多くみました。

 Grunersauce

ザクセンハウゼンのりんご酒のお店の黒板に、
「ローカル料理の緑のソースとじゃがいも、ソーセージもあるよ」
と推定されるようなことがドイツ語で書かれていました。メニューには載っていません。

で、その後レーマー広場のお店に行ったら、メニューの最後の方に同じものが載っていました。併記してある英語では
「フランクフルト名物 数種のハーブを混ぜた緑のソースに、ゆで卵が半分、ゆでたジャガイモ付」
と書いてありました。そんな名物があるとは知らなかったので、さっそく頼みました。ハズれだったとしても、最悪ジャガイモと卵だけは食べられるしな。

この緑のソースというのは、タルタルソースのように、ゆで卵のみじん切りにサワークリームなどマヨネーズ状のものを加えて、なおかつ7種類の濃い緑の野菜のみじん切りが混ぜてあるというもの。ソースだけで皿いっぱいに敷きつめてあり、その上に半分に切ったゆで卵と、大きなじゃがいもがごろんと三つ。これ、肉料理に疲れた胃には、ちょうどいいんじゃないでしょうか。ソースは青臭くなくさっぱりしていて、なかなかおいしかったです。結構気に入ったので、家でもたまに作ります。
 Lufthansaのおつまみ

ルフトハンザで一番いいなと思うのは、エコノミークラスでもスパークリングワイン(SEKT)があることでしょうか。旅の始まりに、飛行機が水平飛行になったときに飲むアルコールって、一番わくわくする瞬間です。スパークリングワインなんて、ワインより安いものもあるのに、積んでいる航空会社が少ないのが残念。あまり気分が良くないときは、ブラディマリーを頼みたいのですが、「ブラディマリー」で通じるときと、「ウォッカ アンド トマト(トメィトウじゃなく)ジュース」でしか通じないときがあって、しかも、氷は入れるか、レモンはいるか、タバスコはいるか、ペッパーはいるかと質問攻めに合うので、その面倒さを超えてまで飲みたいかというとそうでもないです。


ルフトハンザのエコノミークラスでは、このようなふざけた感じのスナックが出てきます。よく見るとオーストリア製なんだけど、で、ものすごくビーチバカンスモードの図柄のクラッカーなんだけど、こんなことして遊べるのが楽しいです。いや、ホントはそんなに楽しくない。たまに輸入食料品店で売っているので、ついうっかり買ってしまったりして、全部消費するのに三ヶ月くらいかかる、猫におけるドライフードのような、基本的にはそれほどおいしくないおつまみです。
 ポーランドのプレッツェル

町のいたるところで、プレッツェル売りのおばちゃんが立っています。どうやら値段は一個1.5ズロチと決められているみたい。駅ではみんな1.3ズロチでした。ドーナツ型の直径5センチのプレッツェルを20個くらい紐で通したものも売っていて、これは食べきれんとおもいつつ、買わなかったのをいまさら後悔。
あと、ザコパネの名物らしいスモークチーズも食べたかったけど、直径4センチ、長さ10センチくらいの俵型で、大き過ぎて買わなかったのをいまさら後悔。

そういえば、コシチュシコ山からバスで降りるとき、プレッツェル売りのおばあちゃんも屋台ごとバスに一緒に乗ったのですが、終点で屋台を降ろすのを同行者が手伝ったら、交差点で信号待ちをしている私達のところに来てプレッツェル2個とビスケットをくれました。本当にありがとう、おばあちゃん。翌日の朝食にありがたく頂きました。このプレッツェルの味って・・・ドイツのプレッツェルとニューヨークのプレッツェルの中間の固さで食べやすいです。

 お米のお菓子

昔からあるお菓子なのかどうか不明ですが、日本で言うポンせんが結構な人気。スーパーのお菓子の棚で幅をきかせています。

私が買ったのはそれにいちごチョコをコーティングしたやつ。このいちごチョコが、つぶつぶいちご使用で意外なおいしさ。確か値段は6枚で2ズロチ(約70円)という安さ。
もっと安かったのはお米をはぜさせたポン菓子で、長米種だから長いのが新鮮。それにひなあられみたいに色がついています。パッケージも少女漫画っぽくてステキ。確か1ズロチしなかったような。
 ピエロギ

ポーランド風餃子。今まで食べた東欧の名物と言われる食事は、そんなにおいしくなかった気がする。ピエロギは、具にも調理法にもいろいろあって、おいしいものもありました。

でも日本人にとって餃子って、かなり完成された食べ物だと思うので、それに対抗するにはちとつらい。
私としては、ポテトとカッテージチーズが具の茹で餃子が良かったな。あと、肉が入ってて、味噌みたいな味の伝統的なポーランドのソースがかかったものもおいしかった。
ポンチキ

名物だって言うから、どこでも売っているかと思えば、全然出会えず。最終日にようやくパン屋さんで出会えました。ヨーロッパのパン屋さんでは、店員さんに指差して買わなければならないから、ジロジロすかして見たりできないのがつらいわ。

ローズジャムが入ったあげドーナツなんですが、「ポンチキ」って名前がどうも何かのトラップのような気がして、発音して確認はできませんでした。同じパン屋さんに豪華なメレンゲがあったので、一緒に買いましたが、2つで100円くらい。
ポンチキは、まあ想像通りの味なんですが、ローズジャムってこんなにおいしいんだっけ?甘酸っぱいんだけど、ローズヒップより優しい味です。もうちょっと食べたかったー。
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