第14回 「ジャーナリズム」2001.03.26

注:今回は、結構吠えてます。

 世にスポーツ雑誌は多々ありまして、もちろん「自転車専門誌」というのもあります。レース志向が強いもの、ツーリング色が強いもの、(予算の関係上か?)スポンサーとタイアップしている気配が濃厚なもの等々、ジャンルを少しづつ変えた数誌が発売されていますが、申し合わせたようにほとんどの雑誌が20日発売になっています。

 そして今月発売された雑誌のひとつが、記事中にわが「へっぽこ」サイトを紹介してくださいました。それだけだったら、「ワーイ、ありがとう」と喜んでもいいかもしれません。たとえ事前に「掲載してもよいですか」という確認メールも、電話も文書もひとつも来なかったにしても。

だがしかし。

 よりにもよって、「自転車で世界一周をしている阪口エミコさんのサイトです」などという誤謬が紹介文にあったのです!

 もちろん、私のサイトのトップページに、エミコさんを支援するサイトへのリンクバナーは張り付けてあります。同じサイクリストとして、女性として、彼女を支援するのに少しでも役立てば、との思いであのレイアウトをしたのです。
 しかし、ご存じのとおりわたくしは「しまにゃひろひこ」or「へっぽこひろひこ」であり、阪口エミコさんではありませんし、エミコさん支援サイトのサイトマスターでもありません。

 この誤謬を知ったのは、掲示板に遊びにきてくださっているテツプリンス2さんの書き込みによってでした。もし、氏が書き込みをしてくださらなかったら、私は自分のサイトがとんでもない誤解をされていること、しかもそれが全国区へ配本される出版物上で記事になっていることを知ることはなかったでしょう。

 このささやかな「事件」によって、私はその雑誌の姿勢すら疑うようになりました。他の記事や特集に関しても、きっちりした裏づけ取材をすることなく、いわば「ガセネタ」を載せているのではないか、などと考え至ってしまうのです。

 私のサイトがエミコさんのサイトでないことは、いくつかのページを見てもらえればわかるようなもの。しかしあの記事を見たかぎり、とても内容を見て紹介文を書いたとは思えません。どこかのリンク集に入っていたので、何も考えずに載せてしまったのではないか? と疑われても仕方がないのではないでしょうか。

 自分のサイトへの大勘違いは、怒りを通り越して笑ってしまいましたが、もしかしたら他に紹介されていたサイトにも、同様の誤謬があったかもしれません。
 はたして、不特定多数の読者を対象にしている活字メディアが、こんなにも無責任でよいものかと、腹立たしく感じました。

 そして私は、その記事を読んで「へっぽこの殿堂」を「阪口エミコさんのサイト」と誤認してしまった人が訪れてきたときのために、トップページに断わりの一文を載せました。しかし、編集部の人はそれを読んではいないのでしょう。今になっても謝罪メールも何もありません。やっぱり、載せっ放しで、あとは知らないという事ですかね?

 まだ編集部に対して積極的な抗議のアクションを起こしてはいませんが、間違っても「たかだか個人のサイトを紹介するのだから、多少の間違いがあったところでどうってことはない」「紹介してやるんだから感謝されて当たり前」そんな認識で、あの記事が書かれたのではないことを祈ります。しかし、もし少しでもそんな驕りがあったのなら、それは小さいながらも微力をつくして構築した私のサイトに対しての、大きな侮辱として受け止めるでしょう。 

 表現の自由とは、事実ではないことをあたかも事実のように発表することとは明らかに違います。どんな媒体であれ、ジャーナリズムの基本を放棄した記事づくりを続けるならば、いずれ信用を失ってゆくでしょう。
 そして私自身も、インターネット上で情報を発信している者として、より一層の自戒をすべきでありましょう。

 今回の事は、流されている情報が全て正しいものとは限らないという良い教訓になったかもしれません。皆様も、お気をつけあれ。

今回の参考リンク

有限会社脇島広報事務所広報・PR用語辞典
その名の通り、企業広報に関してのサイトです。
ちょっと毛色は違うけどね。

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