第34回 「 熱発 」2001.09.27

 久々に高熱を出した。イタリアから帰国直後に発熱して以来だ。

 前の晩、フトンに入る直前に、なんとなく胃のあたりに痛みがあるなぁと思ってはいたものの、寝りゃぁ治るだろうとタカをくくっていたら、午前五時ごろになって、いきなり腹部の痛みで目が覚めた。仰向けになるとよけい痛いので、体を折り曲げ「くの字」になってうつらうつらしていたが、1時間ばかりたったら、さらに痛みが激しくなった。

 ゲリかと思ってトイレにも行ったが、どうやら違うらしい。内臓になにかをねじこまれるような痛みが、断続的に続く。ついでに嘔吐感まで始まった。だが、吐き戻しまでにはいたらない。どうにも気持ちが悪い。

 しかし、今日はどうしても外せない仕事がある。misty_rainのつくってくれたみそ汁を飲み、胃薬を飲み下して会社へ向かった。

 バスの振動に揺られて、さらに気分が悪くなりつつも、なんとか会社にたどりつき、打ち合わせを終えた。外部の人間が入ってこないのをいいことに、オフィスの床に転がって腹痛と嘔吐しそうな衝動に耐える。そうしているうちに、覚えのある感覚が皮膚に広がってきた。

 鳥肌のたった皮膚をこすられているような、皮膚の表面がぞわぞわする感覚と、筋肉と関節の痛み。頭を振ると痛い。どうやら発熱しているようだ。解熱剤を飲んではみるが、あまり効いたような気がしない。

 短時間ならば集中していられるが、ふと気を抜くと、いいようのない倦怠感が襲ってくる。ちょうど仕事のきりもついたので、今日は早退することにした。

 またもやバスに揺られて気持ちが悪くなり、途中下車。いつもなら15分くらいで歩ける区間を、30分くらいかけてフラフラ帰る。家までの道すがら、薬局へ寄って薬を買い、帰宅して米をといで、フトンを敷いて撃沈。近所のねこが喧嘩する声に、きち様がコーフンしてダッシュをくりかえしていた。

 mistyが帰ってきてからあらためて熱を計ったら、37度8分あった。こりゃーダメだと水枕をあてられ、わきの下にも凍らせたタオルをあてがわれる。しかし熱は下がるどころか、どんどん上がっていった。フトンの中は暑いのに、寒気がとまらない。

 だがしかし、明日もまた外せない仕事がある。最悪、午前中だけでも出社しないと、打ち合わせができない。熱よ下がれと思いつつ、むりやりお茶漬けをすすり、梨を食べ、薬を飲んだ。関節が、胃が痛い。

 そして朝が来た。熱は微熱レベルにまで下がっていた。ブラーヴォ。胃腸はまだやられているようだが、動けないわけではない。食事もなんとかとることができ、会社にも来られて、こうしてロバ耳を書いていられる。ブラーヴォ。

 しかし、熱が下がった代わりに、喉の痛みがやってきた。咳き込みはじめると止まらない。あと1週間くらいは、なんだかんだ関連の症状で悩まされるのかなぁ...?

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