第35回 「 花、降る降る 」2001.09.29

 昨日の朝、misty_rainがオークションでりぼるばぁを落札した。わあ。17インチだが、身長158cm弱の私が今乗っている15インチのルイガノよりも、トップチューブは10mm短いので、大丈夫なようだ。シートチューブからシートポストがあんまり出なくなるから、メーカーロゴが半分以上隠れちゃう事態も十分考えられるけど(苦笑)

 そんなわけで、今あるルイガノのヘッドパーツが、どこ製だかわからんナゾパーツなのと、Fサスがあんまり軽くない(らしい。よく知らない)ので、とりあえずそのへんのパーツをmistyが物色しています。

 でも待てよ、ステムだけ長いのに取り替えれば、オレも乗れるぞワーイって喜んでるけど、ハンドル幅が全然ちがうんですけど。(最低でも50mmは違うと思われる)こないだ、mistyのロッキー号に乗ったけど、ハンドル幅があんまり広いんで、5分も乗ってたら肩つりそうになったんですけど。

 さてこの問題、どうやって解決するのやら。ハンドルバーまで取り替えると、大仕事になるんじゃないの?


 さて今回のお題は金木犀。すっかり空気が秋めいて、夜空の透明度が増してきたなぁと思っていたら、どこの家からか、ふうわりと金木犀の香りがただよって参りました。

 茶色に熟れた栗の実やら、いつのまにか花を落とし、すっかり色褪せた百日紅やらを目の当たりにはしていましたが、やはり嗅覚情報というのはすごいですね。以前もすこし触れましたが、脳の古い領域に直接はたらきかけるだけに、いままで積み重ねてきた秋の風景が、幼い頃の思い出などと共に、一気によみがえってきました。

 私にとって一番印象深い金木犀の思い出は、実家の近所の家の庭先にあった木にまつわるものです。小学生の頃は、木の下一面に落ちた、山吹色をした小さな花をビニール袋に集め、家に帰って小瓶に移して楽しんだものです。

 部屋の窓を開けた時に、かすかに香る特徴的な香り。びっしりと咲いた小花が、いつもは地味な木をあっというまに黄金色に染め、吹く風にさえその色が移っているようで、しばし胸いっぱいに香りを吸い込み、陶酔感を味わったものです。

 中学に進み、高校に入ってからも、金木犀の香りにはやはり特別な感情を呼び起こされました。そして今も。

 かつて読んだマンガの中に、「桃の薄皮のポプリは、秋に金木犀とブレンドするととてもよい芳香がする」といった台詞がありました。秋になるたび、それを思い出しては、「しまった、また今年も桃の皮を乾かしておくの忘れてた」と思うのです。

 静岡の三嶋大社には、樹齢1200年といわれる金木犀の古木があるそうです。樹高は15メートル、その幹の根周りは、3メートルにも及び、天然記念物指定もうけています。おそらく今頃は花の盛りを迎え、あたり一面に馥郁たる芳香を漂わせていることでしょう。

 この芳香は、お隣中国のほうでは、烏龍茶や緑茶にこの香りをつけたりと、食品方面にも利用されています。日本では、もっぱらトイレの芳香剤扱いですが...。

 金色の花降る今宵は、金木犀のつぼみを白ワインに漬け込み、3年の時を経てつくられるという「桂花陳酒」でも飲みながら、月夜の夢にひたりましょうか。いややっぱり、酔っぱらって化けると怖いから、桂花烏龍茶くらいにしておこうかな。

今回の参考リンク

三嶋大社
静岡県三島市にある、二千年の長きに渡る古い歴史のあるお社です。

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