第40回 「 鉄ごこち 」2001.12.03

 やっとヒロヒコの新車ができましたよ。高校生のとき、婦人タウンサイクルをギシギシいわせていた時以来の「鉄」フレームです。(いっしょにすんなー! と怒られそう。)

 フレームメーカーは、なかなかにマイナーな「DE KERF」の「GENERATION」というモデル。何年くらい前のモデルなのかなぁ。素材はいわゆる「クロモリ」です。タンゲの「プレステージ」という、かつて自転車界の軽量スチールチューブとして一世を風靡したパイプを使っていて、「当時のクロモリにしては軽い」ようです。軽量アルミに慣れた自分にゃ重いけど。(misty_rainのリボルバー@ロッキーと比べてはイケナイ)

 ここんちのフレームはシートステイ部分が特徴的で、まるでパズルのように複数のパイプを組み合わせた構造をしています。ウィッシュボーン構造なんて紹介している冊子もありましたっけ。

 ちなみにウィッシュボーンとは、鳥類の胸骨を支える、左右の鎖骨が融合してV字形をかたちづくっている骨(叉骨)のこと。(七面鳥の丸焼きとか、韓国料理の参鶏湯(サムゲタン:詰め物をした鶏の丸煮込み薬膳スープ)とかを食べると見られると思われる)英国で、二人で願いをかけながら互いの親指を合わせてウィッシュボーンの両端を握り、引き上げるようにして折ったとき、大きく残ったほうの願いがかなう、という遊びから「願い(Wish)」の「骨(bone)」と呼ばれるようになったそうです。あらロマンチック(?)。

 しかしこの用語、検索をかけたら、自動車のサスペンション用語解説と走り屋さんと改造マニヤさんのページがバシバシひっかかりました。あー未知の世界。

 カラーリングは、角度によってイエローが強いチタングレー、ニュートラルグレー、そして屋外の晴天のもとでは、蒼穹の色を映したブルーグレーにと微妙に色を変える、なかなかに凝った色調。サスペンションを除くパーツのほとんどが、期せずして灰色だったので、なんだかシブシブの(一説にはオヤジくさい)自転車になってしまいました(笑)。ロードでもチタン×カーボンブラックというシブシブヴィジュアルを愛用している私としては、なんともお気に入りです。なによりやっぱり、この微妙な色出しがたまりません。ラヴ。

 ところで、初代のMTBからずっと、「鉄」に乗ったことがなかった私には、その乗り味というものが想像できませんでした。雑誌などでは「ねばる」「マイルド」と書かれてはいますが、それを体感したことがないのです。ともだちにちょっと借りて乗ったくらいでは、段差のときのショック吸収ぐあいの違いとかまではわかりませんからね。

 未知なるものへのアコガレを抱きつつ、組み上げられた愛車を眺めては、にんまりとする私でした。

 そして昨日、慣らし(マシンも、私も)をかねて、某所にあるトレイルへと行ってまいりました。

 ここは地元のMTB愛好家がトレーニングによく来るという、変化に富んだ面白いコースで、私たちはインプレもかねて、MTB初心者もまじえてゆっくりと走ることにしました。

 先代の愛車からサスペンションがグレードアップしたせいか、段差はとてもなめらかに、安定感をもってクリアしていけます。先代のアルミフレームは、振動がダイレクトに体へ伝わる感じがしていたのが、今度はワンクッションおいたように感じるのは、サスだけのせいではなさそうです。なんといっても、脚からくる衝撃が全然違います。膝サスにも優しそう。腰にもね。

 いちばんそれを感じたのが、トレイル終点あたりの、ちょっとしたドロップオフがある、木の根っこと石とでゴツゴツになっている区間でした。後輪がはねあげられて浮いてしまったのを押さえ付けたとき、脚にはねかえってくる「硬さ」が違った気がしました。

 また、踏みこみをかけたとき、先代は「がつっ」とクランクに反応が返ってきたのですが、こちらはじんわりとパワーが伝わる感じ。あくまでへっぽこオーナーの主観による「感じ」なので、アテにはなりませんが。

 ともあれ、新車初乗車は、楽しいトレイルを存分に堪能できて、自分なりに先代のアルミフレームと今のクロモリフレームとを比べることもできて、充実したものになりました。シートピラーにグリスをつけすぎたせいでか、走っているうちにサドルがどんどん下がってきて、しまいにはスラバイのようになってしまったのはまぁご愛嬌ということで。

 本当は午後にもう1本トレイルランがあったんですが、私は午前中に練習コースを堪能しまくったため、オトコ連中だけ送りだして、同行したオンナノコと一緒におしゃべり&昼寝してました(笑)

 さあ再来週は、今年最後の耐久レースです。なじみのコースなので、今回以上にフレームの差を感じることが...できるかな?

 それにしても、mistyのリボルバーに乗って感じたこと。ホイール軽いな、脚まわり軽いな。いいなぁぁぁぁぁぁぁ。

今回のリンク

DEKERF.COM 
というわけでデカーフ社のサイト。購入者がインプレしたページがリンクで紹介されているのがなかなか、なんというか。ていうか現行モデルって1つしかないのかね。←コレ勘違い。すくなくとも8つ作ってます。でもロゴ変わっちゃってるのね。

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