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![]() 永遠に考え中・・ 2000.12.30 出会えたことの奇跡を認めてしまうと なんだか 恐いんだ 終わってしまうみたいで 生まれてきたことの偶然を感じてしまうと なんだか 寒いんだ えたいが知れなくて 不思議だな そう 呟いて そのままにしておきたい 答えを求めているんじゃないんだ 考えるのが好きなだけ わかんない そう 呟いて そのままにしておきたい 笑顔 2000.12.30 優しい気持ちが浮かんできたら そっと すくって 光るグラスに流し込もう 悲しい気持ちが浮かんできたら 全部 すくって トイレの便器に流しちゃおう 大好きな自分が顔を出したら とっておきの笑顔で むかえてあげよう 笑うとね 心が元気になるんだよ お花が咲くみたいに パーっと明るくなるんだ ありがとう! 2000.12.30 ありがとうを言い忘れたたくさんの人がいる 20世紀が終わるとなって 急に 思い出される 今はもう上手になったけれど 子供の頃はダメだった 挨拶の出来ない拗ねてる子だった はじめましても さよならも ちゃんと言えなくて いつも 目をそらしていたっけ 20世紀が終わるとなって 思い出される全部の人に 心から思ってる こんな私と出会ってくれて ありがとう! 赤い金魚 2000.12.30 伝えたいことがたくさんあると 赤い金魚が泳ぎまわるの しておきたいことがあると 焦り気味で暴れまわるの あなたは何処に行きたいの? ブルーの空を泳ぎたいの? 血管の中を行き来する 赤い金魚が今日もうるさい 体の中で飼っている 赤い金魚が成長してる 運命 2000.12.30 全てを清算して 生まれ変わることなんて 本当は出来ないはずだけど もし したいならしていいよ 過去を変えて 髪型を変えて 名前を変えて 生き直してみてもいいよ そして もし同じ道草をすることがあったら 君は間違ってなかったんだね そして もし同じ人を好きになったら 君はやっぱり君だったんだね 宇宙船地球号 2000.12.30 宇宙船地球号に乗った 君と僕 何をする? 宇宙食も食べ飽きて 無重力にも遊びつかれて さあ!何をする? 世界は21世紀 何もかわらない船の中 新しいことを思いついたら すぐに教えて! さあ!みんなで考えよう 冷たい空気 2000.12.28 濡れた髪を乾かさないでいると 風邪をひくのに いつも そのままで眠ってしまう 叱ってくれる人なんて もう いないのに・・ 早く起きなさい ご飯を食べなさい 勉強しなさい パジャマを着なさい そう言われていた時代は なんて 暖かだったんだろう 裸のまま シーツに包まる 濡れた髪が跳ねて ほっぺたが冷たい 叱ってくれる人がいない分 何処までも自由だから 空気がね 少しだけ 冷たいみたい・・ ノイローゼーになった猫 2000.12.28 いつも愚痴ばっかり言っている女の子に 不幸にも愛された一匹の子猫 仕方がないのでペロペロしながら 毎夜 慰めてあげます 女の子の涙を 女の子の嫉妬を 女の子のプライドを 優しく舐めてあげるのです でも 子猫は知っていました 女の子が自分の涙を 舐めてくれることはないと・・ ある日 子猫は家出しました 愚痴を聞くのにも 慰めるのにも 疲れ果ててしまったのです 子猫のストレスを癒してくれる 誰かと出会えるといいですね! 残酷な仮面 2000.12.28 少し苦手な人に優しくする それは新種の防御 でも その優しさには棘があって いつも ばれてしまう すぐ 顔に出る人は 正直なのではなく 余裕と甘えがあるからでしょう 優しい振りは 大人なのではなくて 時に とても残酷です 雨 2000.12.28 カサカサと音のする町に シトシトと雨が降り カラカラと笑う子が ポトポトと涙を流す 悲しみを忘れていたのに 思い出したの 潤いをなくしていた大地は 思い出したの 水が落ち 奥へ染み込めば 乾きは果てしなく恋しがる カサカサと音のする町に シトシトと雨が降り ポトポトとこぼれる涙が サラサラと流れ始める ただ 愛 2000.12.28 私が蟻んこじゃないように あなたは団子虫じゃない 私が妖精じゃないように あなたはデビルじゃない 私は ただ 私 あなたは ただ あなた 悲しいくらいに それだけのこと ただの私は ただのあなたに キスをした 囁いた 恋をした 恋は ただ 恋 愛は ただ 愛 狂おしいくらいに それだけのこと 21世紀 2000.12.27 新しい時代に 何か一つ連れて行けるとしたら 何を選びますか? 人ですか 動物ですか 花ですか 食べ物ですか 歌ですか 絵ですか 本ですか 愛ですか 恋ですか 結婚ですか 新しい時代に 何か一つ捨ててしまえるとしたら 何を選びますか? 人ですか 動物ですか 花ですか 食べ物ですか 歌ですか 絵ですか 本ですか 愛ですか 恋ですか 結婚ですか 科学ですか 医学ですか 銃ですか 警察ですか 政治ですか 経済ですか 平和になりたい ただ そう願うとして 何を連れて行きますか? 何を捨てて行きますか? 砂の城 2000.12.27 砂の城を作ったの すぐ 海に流されたれど テーブルに花を飾ったの すぐ 枯れたけれど 新しい部屋を借りたの 君は すぐ 出て行ったけれど 残ったものはあったよ この部屋と部屋の借金 2000年 2000.12.27 色んなことがありました 後悔はしましたか? いえ、後悔はしてません 満足はしましたか? う〜ん、満足はしてません まだまだ これからですね? そうです、これからです まだ はじまったばかりですから 100人のキス 2000.12.27 冷たくて柔らかい あなたの唇 好きな香水の香りより お気に入りのワインより すぐに 見分けられるわ 100人のキスから あなたの唇を すぐに 見つけ出せるわ 私のこと見つけられる? 私の感触を覚えてる? あなたの唇に ぴったりだった 私の耳 100人の中から 見つけ出してよ 微妙な二人 2000.12.27 微妙なのよ 不味くはないのだけど 最高でもなくて 泣くほどではないのだけれど 笑えないの 微妙なのよ 今日って日も この店も この料理も あなたと私も スロースタート もう 終わっちゃうの? 早いね〜 これからだと思ってたのに もっと 求めていたことに 終わりくらいに いつも気付くよ ねえ もう少しいい? 少しだけ そう 言えたらいいのにね 冬眠 2000.12.21 眠らせてくれませんか もう 寒くなってきましたから 冬眠の季節です 少しの木も実と 湧き水をいただいて お腹もいっぱいになりました 少しの太陽と 若菜が顔を出した頃に 声をかけてくださいませ 春眠の季節にもう一度 お会いしたいと思います 悲しい夢 2000.12.21 悲しい夢をみました 夢の中だけでは泣きたらず 目覚めてからも少し涙がでました すっきりしたような もやもやしたような 朝でした 悲しい夢だったということしか 覚えていませんでした あんなに泣いたのに・・ あれから いったい どんな夢だったのかを 一日中考えています いったい 何が悲しかったのかを 一日中考えています 女の中で・・ 2000.12.21 この体をおもちゃにして 遊ぶのが好きなの? いつまでたっても 男は子供ね 胸に頬をあて 眠るのはなぜなの? いつまでたっても 生まれたまんまね 後退してるのね 女の中で・・ 銀杏並木 2000.12.21 水色の冷たい空と イチョウの葉の黄色は 美味しそうなお菓子みたいに 見ているだけで幸せになった 気まぐれな風と ひらひら舞う落ち葉は 女の子のレースのスカートみたいで 触れてみたくなった 天国の下を歩いてる そんな気がした 肩に落ちる このひとひらを お気に入りの本に そっと はさんだ 好きの初期症状 あの人は私とあなたが似てると言った 悲しいとこが似てると言った そう思うのは似てるからじゃなく 私のことが好きだからでしょう? リラックス 2000.12.19 ローズマリーティー 一緒に飲みましょう 元気が出るように摘んできたのよ 安眠枕で 一緒に眠りましょう 羊を数えていい夢みましょう 体温 2000.12.19 気温の変化に弱い人間は 心の温度にも敏感です あの人の その人の ちょっとした 湿度や渇きを 知らず知らず感じ取ってしまいます 突然の微熱や 毎度の冷え性に これからも悩まされて行くのでしょう 約束 2000.12.19 一度気持ちが離れた人を 繋ぎとめるのは難しい 一度信頼した人を疑うのが難しいように・・ アナログ 2000.12.19 虫を恐がって 鳥を嫌がって 犬を見て泣く 軟弱な子供はパソコンの中で 大量虐殺を繰返す 声を聞かないで 肌に触れないで 愛を見て泣く 貧相な心はデジタルの中で アナログの夢を繰返す 人 2000.12.19 子供って嫌い 大人を舐めてるから 大人って嫌い 斜に構えているから 世間って嫌い 人を振り回すから でも 人は好きよ だって 私は人だから 大人でも子供でもないけれど クルクル 2000.12.19 グラスからはみ出た氷を クルクル回したら 少しずつ入っていった 地球からはみでた山を クルクル回したら 海の中に沈んでいった 私もクルクル回ってみるわ 何処に入っていくかしら? 何処に沈んでいくかしら? 偽善 2000.12.15 全てを壊したい欲求にかられながら いつも 守ろうと努力してきた それが 私の強さ 全てをドブに捨てたいと思いながら いつも おもちゃを拾い集めた それが 私の優しさ 全てに矛盾を感じながら いつも 笑顔でいようとする それが 私の偽善 スイッチ 2000.12.15 歩いている人を突然刺したら 爽快かしら? ビルの上から飛び降りる瞬間 爽快かしら? 時限爆弾のスイッチは すぐ目の前 さあ 君ならどうする? 卵 2000.12.15 お姫様になろうかしら? 乞食になろうかしら? デブになろうかしら? ヤセになろうかしら? 何だっていいのよ そんなこと 私は私なのだから 逆立ちしても 分裂しても 私のまんまなのだから ゆで卵にしても 目玉焼きにしても 卵は卵なのだから 人間洗濯機 2000.12.15 洗濯機で洗いたいわ この体と心 まるごと ジャブジャブ ゴシゴシ グルングルン 真っ白になるの 日なたに乾して いい匂いになるの 人間洗濯機に入りましょう そろそろ汚くて着てられない 鶴の機織り 2000.12.15 誰かに見られていると欲情するの? シラフで感じなくなったら 危ないね 私は誰にも見られたくないわ 襖の向こうで機織りしたいわ 覗いてはダメよ きっと 後悔するから 邪魔しちゃダメよ きっと 不幸になるから 今世紀最後 2000.12.15 今世紀最後の月を誰と見ますか? 今世紀最後のキスを誰としますか? 今世紀最後の・・ そう 最後の夜に 君にさよならを言いましょう 映画 2000.12.15 つまらない映画を見た 世間では感動作と言われているのに 私にはちっともグットこない 笑わそうとしている映画で泣いてしまう 私はそんな子でしょうか・・ 潔い話 2000.12.15 長い話を書いていると 飽きてしまうので 短い話にします 物足りない程度の短さで 終わりにします 恋も人生も夢も映画も あっという間でいいのです その方が潔いでしょう? 優しいね 2000.12.15 何でもないことを 深刻な振りして愚痴ってみた 優しく聞いて欲しくて 甘えてみたの 心配そうな目が色っぽくて 得した気分 ありがとうね やっぱり 君は優しいね 元気虫 2000.12.15 お天気の日には 元気虫が繁殖します 目が合えば 僕も君も笑顔です 太陽を浴びて 恋菌が繁殖します 手を繋いで 僕と君とで歌います 青空がさっきより 近くなった気がします 静寂の台詞 2000.12.12 ごめんねと言ったのは そばにいたいから 君が黙っていたのは 迷っていたから 言葉より巧みに 静寂が教えてくれる 恋の始まりを そして 終わりを 赤い風船 2000.12.12 本当に手放したくないなら きっと いつだって 手を繋いでいたでしょう 油断なんて出来るほど 硬い絆などないのだから・・ もし 手を離していたなら 流れ着く海が遠いのは当たり前 私たちは重さのない 風船なのだから 青い海に浮かぶ 赤い風船 白い波に揺れる 青い風船 かぐや姫 2000.12.12 月に帰りたいわ 面倒なんですもの この世の中の排気ガスも そろそろ 吸い飽きてしまったし クラクラして気持ちがいいのも 常用すれば 当たり前になる この世の中の酸いも甘いも さわりだけで充分よ あの人は笑っていたけれど 本当に 楽しかったのかしら? あの人は怒っていたけれど 本当に 憤っていたのかしら? 月に帰りたいわ 面倒なんですもの この世の中のリトグラフも そろそろ 見飽きてしまったし キラキラして綺麗なのも 常時そうなら ただの窓 あの人は手を振っていたけれど 本当は 泣いていたのかしら? 私は手を振っていたけれど 本当は 抱きしめていたのかしら? 月を? いえ、あなたを 抱きしめていたのかも・・ 二人三脚 2000.12.12 心と体が一緒に行動している時には そんなに間違いは起こりません 心と体がアベコベで 走ってしまうと転びます ちょうど 右手と右足を 一緒に出してしまった時のように 二人三脚は失敗します 掛け声をかけましょう 一緒にスタートを切りましょう いち にの さん はい! 過ちの恩返し 2000.12.12 取り返しのつかない過ちを 犯したことに気付きながら 知らん振りを決め込んだ でも 無理ね 自分でしでかしたことのツケは 必ず自分に返ってくる 昨夜の夢の胸騒ぎは このことだったんだ 欲張りさん 2000.12.11 全てを手に入れようと 突っ走るのは 意外と 素敵なことだと思いません? お金も 恋も 仕事も 犬も 全部 魅力的だもの 欲しいものを追いかけている人は きっと 素敵 それが たとえ どんな事でも 欲しいものがわかっている人は きっと 素敵 それが たとえ 叶わなくとも クマのぬいぐるみ 2000.12.11 クマのぬいぐるみが好き クマが好きでも ぬいぐるみが好きでもないのに クマのぬいぐるみは好きなの あなたの描く絵が好き あなたが好きでも 絵が好きでもないのに あなたの描く絵は大好きなの クマのぬいぐるみと 同じくらいに・・ 天使 2000.12.11 天使が見えた? 君の隣りでアクビしてるよ 白い羽で 時々お尻をかいてるよ 天使が見えた? ビルの屋上で逆立ちしてるよ 潤んだ目で 次の悪戯を考え中・・ 前しか見ないとね 何にも見えないよ 上も下も右も左も 奇跡は何処にだって咲いているもの 天使が見えた? ほら 天井の隅で 君にウインクしてる 一杯のウォッカを盗み飲みして グラスを空に傾けてるよ 時間旅行 2000.12.11 20年前 母の胸で眠ってる 10年前 道草して猫と遊んでる そして 今 一人 私 微笑する 過去に目を細め 未来に目を凝らし 小型飛行機に乗って 旅してる ここから先は霧 体勢を立て直す そして 今 一人 私 雲の中 遠く 今 一つ 光る 時の中 時間をとめて 2000.12.11 時間を止めて あなたの顔を スケッチブックに 書き留めるから 心模様をパステル色で 抽象画を描くから その手を 触れた胸を 彫刻するから 時間を止めて この部屋の この瞬間の 空気をビニールに詰め込んで 忘れた頃に 吸い込んで 好きな気持ちを・・ね 覚えていたいの 忘れ物 2000.12.11 あなたの部屋に忘れた 私 今 どうしてる? あなたが胸に刻んだ 傷跡 まだ 少し痛むよ 雨の日や 突き抜けた青空の日なんかに ヒリヒリと 痛むよ 私の部屋に忘れた あなた 次のごみの日に捨てていい? お金 2000.12.11 お金で手に入る全てのもので 人生を謳歌して お金で手に入らない一つのもので 悲しみを知るのかしら? 幸せを知るのかしら? 最後に 何を知るのかしら? アダムの子 2000.12.7 見るなというから 見たくなってしまったの 押すなというから 押してしまったの 扉の向こうの未知な世界へ 踏み込んでみたかったのよ 後悔すると知っていてもね 傷つけると知っていてもね 目の前にぶらさがった 美味しそうなリンゴ 無視することなんて出来ないわ だって 私は アダムとイブの子 そして あなたは 私の子 雪女 2000.12.7 自分の冷たさに驚いて 背筋が凍りついた 氷の炎が 体を縛り付け 切り裂かれた肌からは 氷の薔薇が咲く 私は一人 もう 誰にも会うまい ここで 待とう この体が結晶となり散っていくのを・・ 氷の炎が 心までも焼き尽くし 天にかえる煙から また雪が降るだろう マニキュア 2000.12.7 今日のマニキュアに似合う サンダルはどれかしら? キャミソールはどれかしら? ルージュはどれかしら? 今日のルージュに似合う 唇はどれかしら? 恋する女 2000.12.7 恋する女に 金を贈る男も 花を贈る男も 歌を贈る男も 心に偽りはないでしょう 恋が成就するかどうかは その女が 金が好きか 花が好きか 歌が好きかで 決まってしまうものです 枯葉 2000.12.7 風に震える枯葉が 泣きながら落ちる 人々は容赦なく 枯葉を踏みつぶす シャリと 声にならない歌を最後に 姿さえ粉になる ほら 聞いて御覧なさい 今朝 あなたが踏み潰した枯葉の歌を・・ 花の名前 2000.12.7 花の名前を奪って 唇と呼ぶわ 星の名前を奪って ダイヤと呼ぶわ 私から名を奪って 何が残るでしょう あなたは私のことを 何と呼ぶかしら? フィルター 2000.12.3 赤いフィルターごしに この世界を映すよ 薔薇色の世界になるように 青いフィルターごしに この世界を映すよ 海色の世界になるように 何色だって自由自在 僕の目は僕のものだから どんな風にだって なるんだ ウィンク 2000.12.3 知らない僕が こっちを向いて ウィンクするんだ 目の中の星を キラキラさせて ウィンクするんだ 仕方がなく僕は 苦手なウィンクをかえすよ うまく 片目をつぶれないけど 上手に出来るようになるまで 付き合ってくれる? 雪 2000.12.3 「この世へ何も持たずに生まれた僕は 誰にも愛される資格がない」 誰にも愛されない 才能もない 男の子が言いました でも その夜 男の子の上に 白い天使が舞い降りました 冷たくて優しい 雪の天使 男の子は言いました 「何も持たない僕に 雪をくれるのは だあれ?」 地球の子供達 2000.12.3 みんな心配して欲しいのね みんな誉めて欲しいのね 大人ぶったって みんな地球の子供達 いつまでたっても お母さんを探してる わがまま盛りの甘えん坊 隣りの誰かが寂しそうだったら 優しく誉めてあげましょう 和やかに心配してあげましょう 君は誰かのお母さんで 誰かは君のお母さんだからね よかった あなたがいて・・ 2000.12.3 足を踏み外して 宇宙へ落っこちた フワリフワリ漂い もよりの星を探す 見た顔があったので 小さな星に不時着した 足を踏み外す前に手を繋いでた あの人だった よかった この星にも あなたがいて・・ 生きてる? 2000.12.3 車が飛び込んできて 私は跳ね飛ばされた 地球の裏側へ そこで見た景色は この世より美しく おぞましいものだった 地面に叩きつけられた私は 道端のアリに話し掛ける 「こんにちは」 「ごきげんよう」 まだ 生きていたのか! 一秒のズレ 2000.12.3 ほんの数秒のズレで 人生は左右する あの時 あの場所で あの人と どれほどのズレが生じただろう もし その全てのズレを 必然と呼ぶなら 運命と呼ぶなら 人とはなんて無力で 人生とはなんて暴力的だろう 水たまりに映るもの 2000.12.3 存在の実体が何処かにあると 探し続けている 道端を 空の中を 人ごみの中を 探し続けている 水たまりに落ちた そこに 映る姿に 実体を見たような気がした 奥深く 2000.12.3 内臓が蝕まれていても 元気そうだったり 心が病んでいても いつも通りに見えるもの その人の瞳をじっと覗き込んでも 奥深くに潜むものが何か はかり知ることはできない 現実逃避 2000.12.3 いくらだって逃げろ 狂う前に いくらだって隠れろ 淀む前に 逃げたっていいじゃない 逃げ場所があれば 隠れたっていいじゃない 避難場所があれば 行き場もなく 声もなく その場で死ぬよりも 寄り添い合い 傷を舐めあってでも 人は生きていたほうがいい Top of Page |
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