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幻影 2001.9.29

疲れ果てれば眠れるだろう
目を閉じれば暗黒
あの人の影さえも飲み込まれて
あの日の歌さえも掻き消されて

傷が乾けば泣けるだろう
唇に触れれば愛撫
あの人の幻さえも柔らかに
あの日の歌さえも緩やかに

死に行くものを覆う
生まれ行くものに寄り添う
哀れみに似た愛
溢れてはさすらう涙



風 2001.9.29

風が見える?
悲しみをさらって
光をつれて
今 生まれようとしているわ

風が聞こえる?
思い出を吹き消して
炎を熾して
今 始ろうとしているわ

風が欲しい?
痛みを抱いて
夢を膨らませて
今 耳元で歌っているわ

遠くの空が揺らめく
銀色のビアスが揺れる



獣道 2001.9.29

右往左往しながら意気消沈しながら
長々と続く己の道
まだか まだか とため息を吐き
まだだ まだだ と威勢を張り
正直なところ
既に 疲れ果てている

冷たく舗装されたレール
水も光も跳ね返すアスファルト
後 何マイル 走ればいいのか・・
爪は黒く死に 親指の感覚はとうにない

獣道で倒れた獣が
土に帰ることはないだろう



私 2001.9.29

友達も恋人も選べる
仕事も将来も選べる
けれど
私が私を選んだことなど
一度だってないのに
気付けば私だった

生まれてから 死ぬまで
いや 死んだ後でさえ
私は私
私でしかないない私



囚われの身 2001.9.29

自分に生まれてきたということに
誰もが疑問を抱き
呪縛に苛まれている
逃げようと足掻いては捕まり
終わろうともがいては始まり

自分に生まれてきたということで
既に誰もが幽閉された
塔の上のお姫様
仮面を付けた王子様



敵味方 2001.9.28

敵の敵は味方
なんて安直な考えだろう
幼稚園で習ったオハジキの方が
余程難解だ



精神病 2001.9.28

平和のためという大義より
戦うこと自体が目的になってしまう
痩せるためという志より
食べないこと自体が重要になってしまう
拒食症患者のように



利己主義 2001.9.28

なんのために働いているんだろう?
と、疑問に思った時
お金のためだと思えば頷ける
自分のためなら
何だって我慢出来る
本当に自分のためなら・・



余裕綽々 2001.9.28

不愉快な時こそ
無理をして
周りに優しくしてみよう

不満がある時こそ
我慢をして
にこやかに接してみよう

切羽詰まった時こそ
意地をはって
余裕綽々な振りを通そう



ウェディング 2001.9.26

青空の下
誓いの言葉を詠いましょう
誓いのキスを交しましょう

果てしない二人の愛は
雲ひとつない今日の空のよう

永遠の隣で
未来への夢を語りましょう
未来へと手を繋ぎ歩きましょう

満ち溢れた二人の心は
柔らかな秋の木漏れ日のよう

青空の下
そよ風に抱かれ
足並みを揃えて歩き出しましょう



ふたり 2001.9.26

寝ぼけていたの
でも ちゃんと聞いていたわ
辛かったらいつでも飛んで行くよ
そう 言ってくれたのでしょう

夢を見ていたの
でも ちゃんと感じていたわ
いつまでも抱きしめているよ
そう 祈ってくれたのでしょう

あなたが一人の時
私も一人だから
きっと それは・・
永遠に ふたり一緒だということね



運命の人 2001.9.26

あなたを忘れることも
あなたを裏切ることも
出来そうにありません

傷つけたくないと思うのは
大切な人だから
幸せになって欲しいと願うのは
愛する人だから
いつも一緒にいたいと求めるのは
運命の人だから



恋愛 2001.9.26

独り占めしたいと思うのは
恋だけれど
愛からは遠い

何処で何をしていても信じるのは
愛だけれど
恋からは遠い

自分の力だけでは
どうにもならないのが
恋愛



愛欲 2001.9.26

その体が その声が
その全てが
たまらなく 欲しかった
手に入らないからそう思っただけ

その心が その夢が
その全てが
どうしても 欲しかった
手に入らないから止められないだけ

溢れて流れ出した 情熱
辿り着く場所は 涙



ボーダーライン 2001.9.26

誰のことでも好きというのは
誰のことも好きじゃないから
何をしていても楽しいというのは
何をしても楽しくないから

人が好きと微笑むのは
人が嫌いで泣きたいから



指きり 2001.9.21

指きりをしたね
世界の終りには二人一緒に
永遠の眠りをむかえようと
口付けをしたね
命が潰える日には二人一緒に
最後の晩餐を楽しもうと

約束は涙だね
誓いは笑顔でね
指きりをしよう
世界の絶壁で二人一緒に
大地の残り火を拾い集めて
空が煌き出すように・・



お守り 2001.9.21

何があっても私を守ると
あなたは言ってくれました
ありがとう
その瞬間の真実を胸に抱いて
あなたを守り続けましょう

あなたは私のお守り



生命体 2001.9.21

あなたは私を支えにして生きているのですね
私はあなたに守られることで生きて行けるのですね

愛とは・・
必要だということに
限りなく近いのかもしれません
水や空気のように
無意識に欲しては 忘れてしまう
掛け替えがなく 実感もない
未知なる 永久(とわ)なる
生命体です



面影 2001.9.21

流れて行く雲のように
軽やかでいたいのか
大地に根をはる大木のように
逞しくなりたいのか

羽を休める花のように
麗しくいたいのか
傷つけども立ち向かう戦士のように
武骨になりたいのか

さざなみに揺れる月光のように
揺らいでいたいのか
痛いほどに突き抜ける太陽のように
強靭になりたいのか

朝と夜の狭間で
光と闇の隙間で
佇んでは もう一つの
面影を探して
足音に耳を澄ませて



せめて・・ 2001.9.21

側にいることが出来ないのなら
せめて 祈りましょうか
あなたが風邪を引かないように
大きなベッドを暖めて
あなたがお腹を空かせないように
美味しいスープをコトコト煮て

手を繋ぐことが出来ないのなら
せめて 祈りましょうか
あなたが寂しくて泣かないように
優しい歌を部屋に飾って
あなたが挫けてしまわないように
元気の出る笑顔で話し掛けて

あなたと一緒にいられないのなら
せめて 祈りましょうか
眠る前にあなたの幸せを
目が覚めてあなたの勇気を
おやすみを星に捧げて
おはようを風に託して



支え 2001.9.21

頼られることが重荷ではなくて
強さになる
世話がやけることが面倒ではなくて
愛しさになる
守られることは 守ることで
甘えられることは 甘えること

私を支えにして生きるなら
あなたは私の支え



痛み 2001.9.19

焦燥感が込み上げる
後ろを振り返る
誰もいない

恐い・・

飢餓感に苛まれる
手繰り寄せる
何もない

寒い・・

ここは暗闇
それともあの世?
わらべ歌が聴こえる
やまびこが振るえる

届かない
抱けない
痛み



プライド 2001.9.19

忙しさに追われて
余裕をなくすなんて軟弱
優雅にたなびく風のように
しなやかに歩きたい

混沌に巻き込まれて
踊らされるなんて下等
凛々しく佇む狼のように
自立自尊を目指したい

孤独に苛まれて
憎しみを吐露するなんて醜悪
静かに微笑む菩薩のように
両手を合わせて祈りたい

美しくなるために
生きているから



眠り 2001.9.19

まだ 眠いの
しばらく 起こさないで
あなたの中で眠っているの
それとも
夢の中?

まだ 眠いの
しばらく そっとしておいて
風の揺りかごで眠っているの
それとも
あなたの吐息?

もし 側にいるのなら
瞼に口付けて 睫毛を濡らして
おはようとおやすみを
繰り返し聞かせて



赤い靴 2001.9.19

窮屈な赤い靴
脱ぎ捨てて
裸足で駆け出せば
瓦礫の破片が突き刺さり
白い足が血の色に染まって行く

窮屈な赤い足
切り捨てて
体ごと転がり出せば
傷口から魂が流れ出し
白い闇が零れる血を吸って行く

私の赤い靴は何処?



選択肢 2001.9.19

人は国を選べない
人は環境を選べない
人は命を選べない
人は宗教を選べない

人は自分を選べない



心 2001.9.15

コロコロと心が転がって
あなたの穴に落ちた
コロンコロン音をたてて
あなたを待ってる

あと何回転すれば
ひとつになれるの?



嘘つき 2001.9.15

自分が嘘つきだと
人まで嘘つきに見えるものです



ダイヤル 2001.9.15

電波の悪い二人は
ブチブチとよく切れて喧嘩する
リダイヤルせずにはいられない

圏外になる前に
繋がってよ
角度を変えて
試すから



コール 2001.9.15

最後にあなたに愛してるって伝えたかった
空の上から電話をかける
最後に私を愛してるって聞きたかった
煙の中で耳を澄ます
きっと もう 会うことはないから
一瞬で 命は 消えてしまうから



自滅 2001.9.14

誰もが自分達を善と思い込み
不利益なものは敵と見なす
とても強引に とても傲慢に
悪を排除しようと 正義の斧を振り回す

同じじゃないか
やられて やり返すなら
同じじゃないか

加害者は被害者の振りをして
暴力を正当化する

最後の砦は崩壊した
我々は自滅する



歴史 2001.9.14

恐怖が狂気を呼ぶ
憎しみが追い風となる
連帯感は脳を麻痺させ
人々の自我は崩壊する

先導者は笑う
先導者は勢い付く
民衆は立ち上がる
操り人形のように
反逆者は殺される
疑念を抱いた瞬間に

何度も繰り返された歴史
学ぶことをしない人類



動物 2001.9.14

生まれたときは
猿も 猫も 鳥も 亀も
みんな みんな 同じなのに
どうして 人間だけ 可笑しくなってしまうの?

死ぬときは
象も 蟻も 虎も 魚も
みんな みんな 同じなのに
どうして 人間だけ 殺し合いをはじめるの?

逆境の中でさえ
自分の利益を考える
動物なんて吐き気がする



戦争 2001.9.14

反逆者は勝てば英雄で
負ければ ただの反逆者
正義は勝てば正義で
負ければ ただの大義名分

誰かの私利私欲のために
民衆が死んで行く
信念を貫いて
若者が自ら死を選ぶ



意志 2001.9.14

自らの命を捧げ
人を殺す人
自らの命を落とし
人を救おうとした人

手を汚さず
絵を描く首謀者
手を泥だらけにして
地獄を見る自衛隊

この命 この手
何に使うかは自分の意志



声 2001.9.13

私の体が無理なら
せめて この声が
あなたに届くように・・
ざわめきに消されないように
両手で包み込んで歌うから
耳を済ませて
聴いて・・



同じくらい 2001.9.13

疑う方も疑われる方も
同じくらい疲れる
信じる方も信じられる方も
同じくらい強い

愛す方も愛される方も
同じくらい不自由で
同じくらい重荷で
そして
やっぱり 同じくらい
幸せなのだと思う



言って 2001.9.13

近くにいる時はわからない
どんなに掛け替えのないものか
目に見えるうちはわからない
どんなに大切な人なのか

喪失した後に気付く
やるせなさ
もう 繰り返したくない
だから
この手を離さなくてもいいと
言って



ふりこ 2001.9.13

知らず知らず期待してる
あの人が私以上に
私のこと想ってるって・・

様子窺いながら
好きの調整してた
バカらしくて
でも 恐かったから

もう 止める
どちらに傾いても
心はひとつ
いくら揺れても
ふりこはひとつ



欲張り 2001.9.13

一緒が楽しくて
一緒が辛くて
一瞬が大事で
一瞬じゃ足りなくて

未来を夢見たら
未来が遠のいて行った



運命 2001.9.13

上手く行かないのは運命だと思うより
上手く行かせるのが運命だと思いたい



愛グラム 2001.9.13

愛を計るより
愛を捧げることが出来ていたら
今頃・・
私は幸福になっていたのでしょうか?

目に見えないものを
必死に測定しようとしていた
姿は何だか愚かで滑稽



泣き虫 2001.9.10

泣き喚いたのに
皆に無視された
しらけた
もう 泣かない



中途半端な迷子 2001.9.10

迷子になりたいけど
なれないよ
字は読めるし 足もあるし

迷わず進みたいけど
無理だよ
頭は悪いし 自信もないし

中途半端な迷子の子猫
私のお家は何処ですか?



猜疑心 2001.9.10

子供の頃は楽だった
手を離さずにいれば
目的地に辿り着いた
泣いて駄々をこねれば
誰かがアイスをくれた

今じゃ〜
他人の手など危険だし
アイスには毒が入っているかもしれない

毒入りアイスを食べて
死ぬのは猜疑心のない大人



SKIN 2001.9.10

不敵な笑みを浮かべて
あなたを指先で弄ぶ
なに? 聞こえないわ
なに? わからないわ

醜悪な瞳に光を宿して
あなたの唇を塞ぐ
どう? 楽しいでしょう
どう? 気持ちいでしょう

もう 手遅れよ
寡黙な体で饒舌に
愛を捧げて



レイブ 2001.9.10

光に絡みつく音
風に纏わりつく声
立ち昇る熱気 咽返る吐息
鳴り響く低音 走り出す鼓動

鬱積した憂鬱 混沌の絶頂
千切れた地球から楽園が覗く

瞬間・・

君と僕は一つ
大地と空は一つ
全能の神が僕らの手のひらで
踊リ出す



矛盾 2001.9.10

自由過ぎて不自由になりたくて
飛び過ぎて頭を休めたくて
可笑し過ぎて泣いてしまいたくて
疲れ過ぎて笑ってしまいたくて

目覚めながら夢を見ているから
これ以上は眠れそうもなくて
狂いそうで既に狂っているから
これ以上は狂えそうもなくて



自己犠牲 2001.9.10

一つのために全てを犠牲にすることも
全てのために一つを犠牲にすることも
出来ない
私のために何かを犠牲にすることも
何かのために私を犠牲にすることも
出来ない



ラッピング 2001.9.10

真っ直ぐで生々しい感情は苦手
潔くて痛々しい言葉は恐い

包装紙で可愛く包んでから
私にちょーだいな
リボンをほどく瞬間が楽しいの



一番のリアリティー 2001.9.10

私はあなたの話をハリウッド映画の見過ぎだと思い
あなたは私の話を出来もしないおとぎ話だと言う

でも 空想は現実から生まれるの
夢が本当になるかもしれないわ

ファンタジーこそ 一番のリアリティー



虹色の鱗 2001.9.10

空を飛んでいたら人魚に出会いました
私は訊ねます
「あなたは人魚、どうしてこんな所にいるのですか?」
人魚は答えます
「私は人魚、どうしてこんな所にいるのでしょう?」
質問に質問で答え返すとは・・
いい女の常套手段です
仕方なく私は言います
「あなたは世界初の空を泳ぐ人魚なのでしょう!」
人魚は不敵な微笑みを浮かべて私に近付きます
そして、キラキラと輝く虹色の鱗をそよそよと揺らし
私に掴まれと言うのです
逆らえるはずもありません
彼女は世界初の空を泳ぐ人魚なのですから・・

私は神でさえ予測不可能な領域に
足を踏み入れてしまいました

その足がもうすぐ虹色の鱗になるとは露知らず。



赤信号の日 2001.9.5

行く先々で赤信号にぶつかるような
気分の悪い日もあるね
足がだるくって 頭が重くって
俯いてしまう日もあるね

でも 大丈夫
道端には花が咲いてるし
立ち止まれば空の青さに気付くよ

全てがね
君の笑顔に繋がっているから
優しくね
のんびりね
信号が青に変わるのを待とう



いいよ 2001.9.5

甘ったれでも怒らないよ
世間の風は冷たいもの
ベッドに入れてあげる
眠るまで髪を撫でていてあげる

明日 目が覚めたら
カーテンを一緒に開けよう
そして深呼吸しよう
空に微笑んで 強く踏み出そう

でも 今は
無理をしないでいいよ
もう少し
胸の中で甘えていていいよ



スマイル 2001.9.5

眉間に皺をよせて
歩いていたら
君に優しくしたくたって出来ないよ

微笑まれれば 誰だって
微笑み返したくなるものだよ
睨まれれば 誰だって
睨み返したくなるものだよ

人から貰うより先に
自分からプレゼントしよう
君の笑顔を待っている人がいる!



女神の復讐 2001.9.3

誰もが思いを伝えたくて
少し無理をしてる
それでも 笑顔が嬉しくて
はしゃいだ声が愛しくて

誰もが恋を上手く行かせたくて
少し疲れてる
それでも キスをすれば夢のようで
抱き合えば気持がよくて

誰もが傷付くのが恐くて
少し遠慮してる
それでも 走り出せば止まらなくて
逃げるものは追いかけて

弄ばれている
悪戯好きの恋の女神に・・
あなたも恋で苦労をしたの?
私に復讐はしないで



夢 2001.9.3

あなたとの恋は夢のようだった
いや・・
本当に夢だった



ハート 2001.9.3

恋人たちに必要なのは
一緒にいる時間
寄り添って眠る夜
微笑みで目覚める朝

恋人たちに必要なのは
一緒に過す空間
手を繋ぎ歩く並木道
時の流れが止まる部屋

胸の痛みをとかして
ハートに虹をかけて
小さなぬくもりを集めて
未来にハシゴをかけて



美酒 2001.9.3

優しさをワインにとかして
乾杯しましょう
情熱をワインにとかして
飲み干しましょう

一口飲んで
柔らかな接吻を
二口飲んで
切ない抱擁を
一本空けた頃に
押し倒して契りを!



疲労気味 2001.9.3

思い出すと泣けるな
結局 あれこれ言っても
なんだかんだやっても
好きだった

ただ 少し疲れた
嫉妬するのは苦手
不安なのは無理
恋をして消耗したよ
心身ともに疲労気味



愛の鞭 2001.9.3

全身全霊で男を愛し
潔く捨てよう
情熱的に見限って
傷つけながら 少し微笑みたい

甘えん坊のあなたに 愛の鞭を!



古風 2001.9.3

あなたのことを全部わかっているのは私
なんて・・
古臭い思い込み
わかるわけないじゃない
あなたは自分で自分のことさえ
わかってないのだから



タコ 2001.9.3

姿を変える軟体動物
固い骨はないの
シンプルな単細胞動物
複雑な脳はないの

どんな形にだってなれるけど
どんな嘘だって付けるけど
心は一つ
頭を鷲掴みにして捕まえて



高飛び 2001.9.3

思い通りにならないことを
思い通りにしたいけれど
私は・・
神様じゃないから無理ね

誰かの邪魔をするほど意地悪でもないし
誰かを守り通せるほど立派でもないし

スタスタ歩くしかない
テケテケ進むしかない
立止まるにはもう少し重量が必要
後ろは振り返らない
上と前を見て高飛びしよう



蟻んこの恋 2001.9.3

後ろを向けば
蟻んこが私の後を追いかけてくる
なぜ?
甘い匂いがするのかしら
あなた 私のことが好きなの?



ウィルス 2001.9.3

切ないから 止めたくて
止められないから 苦しくて
いったい どうすればいいのさ?
恋なんて たちの悪い伝染病
何で対抗しようかな
この体で この心で
何が出来たっけ?



出会い 2001.9.3

出会えたことに意味があるのではなくて
出会えてどうするするかに意味がある
偶然を必然に変えるのは自分



言い訳 2001.9.3

年齢も性別も環境も
何かを諦める理由にはならない
言い訳をするな
人のせいにするな

気力がないことを 勇気がないことを
外のせいにするなんて最低
自分の中をまず見つめなよ



電車 2001.9.3

ゴールがない ゴールがないと
わめいているけれど
出発もしてないのに終点があるわけないじゃん

無人駅で何を待ってるの?
誰も乗ってこないよ



秋の空 2001.9.1

透き通る高い空
のんびりと流れる雲
柔らかな光
目を閉じて揺れる花びら

もう 大丈夫よ
この場所で 手を伸ばせば
そう あなたに届く



ひだまりの午後 2001.9.1

ひだまりで眠る子猫は
美味しいお魚の夢をみる
木陰で歌う小鳥は
青い空を旅してる

公園を散歩する犬は
草原で転げまわる夢をみる
水槽のネオンテトラは
大海原で恋をする

庭を舞う蝶々は
お花畑で遊ぶ夢をみる
ベンチで憩い合う老人は
子供の頃の顔になる

ベッドで丸くなる私は
地球のお腹の中で寝息をたてる



旅しよう 2001.9.1

星が光るよ
月が赤いよ
君に教えてあげる
この世界に溢れてる
美しいものを
分け合って 感じ合って
二人で旅しよう

海が煌くよ
風が青いよ
私に教えてくれる?
この世界に溢れてる
素晴らしいものを
寄り添って 抱きしめ合って
二人で旅しよう

眠っては目覚めて
目覚めては夢見よう

手を繋ごう 見つめ合おう
二人で旅に出よう




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