くちびる 2008.9.30

あなたのくちびる
私のくちびるみたい

だからこのまま眠ろうか

くちづけで朝をむかえられるように



音 2008.9.30

あなたに強く抱かれて
泣きたくなった

胸の音を聞いていたら
少し落ち着いた

私が生きてる

あなたの中で

そんな気がして

微笑んだ



欲求 2008.9.30

それは幸せじゃなくて
欲求

欲求が叶うと幸せなんて
傲慢ね



雨 2008.9.30

コンクリートが
雨をはじく

靴がグショグショになったとしても

吸い込む雨を
見てみたかった



習性 2008.9.30

男って
女が喋り続けると
うるさがるのに
黙っていると
不安になるのね



おかえりなさい 2008.9.20

風に流された
こころ
波にさらわれた
こころ

ぽつん
しずくが落ちて
ひかる

きらり
夕日をあびて
なびく

てのひらにのせて
じっとみつめて
息をひそめ抱いた
愛しくて

こころ
おかえりなさい



ガタンゴトン 2008.9.20

久しぶりに電車に乗ると
たくさんメールをしてしまう

暇つぶしにメールして
暇つぶしに恋をしているようで

軽い罪悪感・・



道化師 2008.9.20

道化師みたいね
あなた

笑いながら歌うの
抱きながら泣くの

かわいい

風船みたいに私を膨らませて
破裂させちゃっていいよ



雨 2008.9.20

傘をなくしたくないなら
傘を使わなければいい

でも、突然の雨降り
傘を広げ
雨上がり
傘を忘れる



うぶ 2008.9.20

あなたに会ってから
楽しい

こんなに楽しくて
ごめんなさい
っていうくらいに



わたし 2008.9.10

私はいったいなにしてるんだろう・・
なにしたいんだろ・・

10歳も20歳も30歳も
思って生きています

40歳も50歳も60歳も
そうかもしれない

でも、
前より少し
自分は自分に
近づいている気がするから

いつかひとつになれるだろうと
希望を捨てずに年をとります

皺の数だけ素敵に笑ったと言えるように



ふらんふらん 2008.9.10

なんてふらふらした人だろうと
父親を見て思っていたけれど
私も負けず劣らず
ふらんふらんしている

散歩が好きなんだ
よく父親と歩いた

どこへ?
と聞くと、べつに・・
と返ってきて
まあ、それもいいか
と思った

どこかわからないどこかへ
行きたくて仕方がない

右手に父親がいない
いま、
いないけれど
何かが私を地上に手繰り寄せる

中途半端に浮いた足がおぼつかなくて
ふらんふらん
してしまう



吸引力 2008.9.10

引力の問題
あなたが私を引き寄せる
私があなたを引き寄せる
もう逃れられない
ここは、魔の領域

この世界が終わるまで
吸い続けるしかない



煮え切らない 2008.9.10

どこまでもいい加減に
どこまでもダメに
なってしまいたくて
仕方のないときがある

けど、それも高が知れてる
ドラックで死ぬのは無理
根性なしだから

だったら
まともに生きればいいのに
それも出来ない

犬小屋はもうないし
野良犬にもなれない



切なさ 2008.9.10

好きなことだけやればいいんだけど
好きなようにすればいいんだけど
それじゃちょっと日常に
切なさが足りないんじゃない?

切なさのない人生なんて
醤油のない刺身よね



ひと 2008.9.10

もっともっと深く
もっともっと底へ
行ってみたら
何が見えますか?

暗いですか
それとも
一筋の明かりが見えますか

嬉しいですか
それとも
最早なにも感じませんか

もっともっと抉るようにすべてを見たら
もっともっと掻き毟るようになにかを得たら

悲しいですか
それとも
無ですか



選択 2008.9.10

ちょっと違くなってきた
私が求めている私と

なので迷わず軌道修正
好きな道を行くなら
全部、自分のせい



美 2008.9.10

いい女になりたかった
けれど
そんなことどうでもいいとさえ
今は思う

美しさなんて
ただの慰めだ

愛とは遠い場所にある

ないよりはましというだけ



はじめなきゃ 2008.9.10

愛されることを恐がっちゃいけない
なんてね、

まずは愛すことから
はじめなきゃいけない

わかってる



崩壊 2008.9.10

きちんとしてるものを
ぐちゃぐちゃに壊したい

ときどきじぶんのことを
そう思う

めちゃくちゃにしてしまいたくなる



弱虫 2008.9.10

築き上げたものなんて
壊しちゃえばいいじゃん

それで消えるくらいなら
箒で掃いちゃえばいいじゃん

できなくて
もじもじする

結局弱いんだ

弱い自分に優しいんだ

情けなくて、笑える



我流 2008.9.10

自分の生き方に自信を持たないと

それがこの世で一番大事なことだから



バカ 2008.9.10

しなくてもいいことをして
時間をつぶす

バカじゃない・・
でも、バカでいたいみたい



愛したい 2008.9.9

いのち今あるなら
せめて愛したい

愛したから
いいやと
あなたが死んだあと
思えるように

愛されたから
いいやと
あなたが死ぬとき
思えるように

最後の祈りみたいに
ただ、愛したい



秋 2008.9.9

空が遠くすんで
秋が近づく

もう、忘れていいんだ
うざいこと、いろいろ

そのうち
葉っぱが赤く染まって
ひらり、風に落ちるから

空を見上げて
新しいマフラーの肌触りに
気持ちよくなりながら
もう、行こうか



困る 2008.9.9

愛されたくて
愛されたくなくて

追いかけたくて
追いかけたくなくて

あなた、困っちゃうね
私も



ホウレンソウ 2008.9.9

相談しなくてごめん
勝手に好きに
なった

連絡しなくてごめん
好きになったこと

報告しなくてごめん
好きになりそうって
わかってたのに



旅 2008.9.9

はじまりと
終わりがあって
絶頂と倦怠があって
セックスは
短い恋みたいだな
ベッドの中で終結する
旅みたい

あなたが待ち遠しくて
待ちきれなくて



快楽 2008.9.9

体の隅々まで気持ちが良くて
心まで繋がった気がした

錯覚でも日常に連れてきて
試してみたくなった

性欲と愛情のひずみに
花壇でも作って水をやろうか



悪者 2008.9.9

いつだって
ずるいのは自分だと気づいてた

だけど、
あなたのせいにしたのは
あなたがその方が楽だから
そうしてあげただけ

悪者は
悪者呼ばわりされたほうが
気が楽




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