9th トップリーグ入替戦観戦記
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12月10日

交流戦に回ったリコーが初戦フルセット敗退…RI東北との対戦以外、全部フルセット負けとは。近そうで遠いあと一歩の差っていうのはウチも上位との対戦で痛感してます。
さて、入替戦はリンレイサービスカップ・グランプリというトップリーグ上位6チームによるトーナメントの間に組み込まれています。一夜明け体調は問題なさそう。
昨年はコロナ禍による出場辞退…その鬱憤を晴らすべく、いざ対決!


トップリーグ入替戦 vs 住友電工伊丹(兵庫)

<第1セット>
スタメン:FL高橋(怜) FC晴山 FR佐藤(孔) HL高城 HC HR佐々木 BL熊谷 BC梅津 BR石川
リザーブ:吉田 中間 清藤 鈴木(勇) 酒井

高城サービスエース、伊丹中央から強打、伊丹サービスエース、伊丹ダブり2タイ。高橋ダブり、伊丹Aネット、石川ダブり、佐々木強打、佐々木ダブり、高城強打5タイ。
高城強打を伊丹ブロック、伊丹中央からプッシュ、佐々木強打アウトで3点リードされたが、高橋B、伊丹つなぎミス、高城強打、晴山サービスエース、伊丹タイムアウト明けから晴山サービスエース、本田強打、伊丹ライト強打をブロックの7点連取で12−8。
伊丹A、高橋B、伊丹中央から強打、佐藤C、高城強打、伊丹FR強打をブロック16−10、タイムアウト伊丹。
本田時間差、伊丹レフト強打をブロックオーバーネット、伊丹ダブり18−11、伊丹両サイドから決められ18−13、高橋B、熊谷2段トスドリブル、佐々木軽打、伊丹レフト強打、高城強打21−15。

<第2セット>
スタメン:熊谷→BC清藤 BC→梅津BL
高橋A、伊丹ライト強打、伊丹ダブり、佐々木サービスエース、伊丹レフト強打、梅津カットミスからつなぎきれず3タイ、更に佐々木弾く伊丹サービスエース3−4、タイムアウト東北。
伊丹中央から強打、佐々木リバウンドを伊丹オーバーネット、伊丹FR強打、本田時間差5−6、伊丹ライト強打、佐々木リバウンドを伊丹オーバーネット、高城強打、高城強打アウト、高城強打8タイ。
高城強打を伊丹ブロック、高城カットミスも伊丹コートにそのまま落ちるレシーブエース、本田のサーブで崩し高城の時間差10−9、タイムアウト伊丹。
ここから息詰まるシーソーの攻防、本田ダブり、伊丹2段トスミスでコート越えアウト、伊丹時間差、高橋B、伊丹レフト強打、高橋ダイレクト、伊丹A、伊丹時間差アウト、東北つなぎミス14タイ。
高城強打、伊丹レフト強打アウトで一歩抜け16−14、タイムアウト伊丹。伊丹Aをブロック、伊丹レフト強打、高城強打、伊丹ライト強打18−16。カット乱れたが本田アンダーでの2段トスを佐々木強打決めて19点、伊丹ライト強打をブロック、最後は本田時間差21−16。


晴山選手のサーブ。
本田選手の強打。
梅津選手のオーバーパス。
高橋(怜)選手のBクイック。
4枚ブロック。
勝利の瞬間、監督が一番のガッツポーズ。

住電伊丹に勝利! そしてトップリーグ昇格決定! いやーようやく昇格を果たしました。2015年が第1回のトップリーグでしたから、それから8年ということになります。
いや、でもまさかこの点数、そしてストレート勝ちとは。うまく行き過ぎじゃない? と、決まった時はまだ何か信じられないような感覚。

第1セット、まさかの3連続ダブり。これって昨年の伊丹戦でもやらかしてます。その時は最終盤だったので立て直せなかったのですが、今回は序盤でシーソーに持ち込んだのでダメージは最小、チームの雰囲気は悪くありません。
そしてこれもまさかの7点連取。ここに絡んだのが晴山選手のサービスエース、いいところで決めてくれるねぇ。ブロックも効果的で理想的な展開に近く、逆に第2セットは一方的にやられるんじゃないかと心配になるくらい。

そして第2セットも堂々とした戦い。リードされても怯むことなく粘り、中盤以降のチャンスを確実にモノにし引き離す。ミスとしては若干少なくなったかな?程度。選手たちが口にするのが「雰囲気が違う」とのこと。
やっぱり今までは盛り上がらず、落ち込んだり引きずったりしてたんでしょうね。それが今回は切り替えができて最後まで雰囲気が良かったみたいです。これで多少なりとも自信が付いたんじゃないかな?

攻撃の要は高橋選手の速攻でしょうか。これがね、多少カットが乱れても晴山選手が使ってくるので、相手にとっては非常に厄介。
ノーマークにはできず、ブロックに付かせたところで待ってましたの本田選手の時間差ですから。それでも今まではなかなか決まらなかった時間差が決まるようになり、返球にバタバタする場面はあるものの、本田選手の成長が見られましたね。
高城選手も気合い入りまくりでブロックを撃ち抜いていました。昨年ほどではないにしても、マークされる中でこれくらい決めてくれると非常に展開が楽になります。軟打も身に付けつつあり、まだまだレベルアップしそうです。

佐々木選手は「1試合休ませてもらったので頑張らないと」と言っていましたが、リバウンドを駆使し流れを引き寄せました。これがチームとしてうまくできないところだったので、繋がりが非常にスムーズになりました。
佐藤選手、的確なブロックは特筆もの。以前よりサーブも決まるようになってません? 怪我から復帰後はほぼベンチを温めるコーチ要員かと本人も思ってたようですが、いえいえ、まだまだやってもらわないと困る存在です。

2セット目、熊谷選手から清藤選手に交替しました。「盛り上げようと走り回ったら足つっちゃって」と熊谷選手。昨日からの蓄積があったと思いますが、そのリズム作りがあったからこそ最後まで押し通せたんじゃないですかね。
「もう若手に譲ります(ニヤリ)」と言ってましたが、確かに一つの区切りにはなります。しかし栄光への未来を切り開くには必要不可欠でしょうから、辞められない、辞めさせてもらえない…かな?

清藤選手も気合入り過ぎたか、副審の頭に思いっきりファーストサーブをブチ当ててました。副審の方には申し訳ないですが、流れとしては悪くないです。相手の強打もガッチリ上げてくれましたし、役割を果たしてくれました。
梅津選手は全日本総合で復帰を果たしましたが、今回もポジションを変えながら守りを支えてくれてます。本人は練習不足で申し訳ない気持ちはあったでしょうが、いなかったら勝ち抜けなかったです。バック陣の活躍を見て、将来を担う中間選手も刺激を得たことでしょう。

そして応援団。ギャラリーの一番前で、しかも立ったままスティックバルーン+声援を送ってくれました。伊丹にも応援団はいましたが、ギャラリーの後方におり、スティックバルーンを普通に叩くという… この差は意外と大きかったと思いますよ。こんな感じ(左手前がRI東北、右上が住電伊丹)
これを意気に感じない選手はいないでしょう。改めて応援の大事さを知った次第… いつも応援ではウチが負けてましたからね。期待に応えられてよかったです。
試合後は「いやあ゛…」と言葉にならない声を発し、涙を流す方もおられました。ご声援、本当にありがとうございました。

◇        ◇        ◇

隣のコートでは日本無線vsJT東京がフルセット。先にRI東北が勝って、日本無線はそれを横目で見てたでしょうから、絶対負けられないという気持ちが更に強くなったでしょうね。「もし、今日JTとやっていたら負けたかも」と江口総監督、それくらいJT東京の気迫は凄まじく感じられました。それを跳ね返す日本無線も凄いですけど。
昨年の入替戦では富士通に2セットともデュースで惜敗し、今年こその思いはあったでしょう。東京勢として横河電機、JT東京の後塵を拝してきましたが、ついに突破しました。
試合後の胴上げがその激闘と喜びを物語っています。次はお互いトップリーグで頑張りましょう。また、RI東北が上がれたなら俺たちもできるんじゃね? って感じでセカンドリーグも活性化してほしいところです。

2015年の第1回トップリーグの入替戦出場チーム決定戦に参加したのは3チーム。パナソニックエコソリューションズ津(現・パナソニック津)、住友電工伊丹、そしてRI東北でした。
その後、パナソニック津と住電伊丹はトップリーグ入りを果たし、RI東北が取り残された形となっていました。これで初回から参加の全チームがトップリーグに行けたことになります。(コロナ禍の第7回は除く) いや〜お待たせしました。

この赤のユニフォーム、2015年に作りました。つまりトップリーグへのチャレンジと共に歩んできたというわけ。そのお披露目となったのが金沢での全国大会(実業団)っていうのも、不思議な巡り合わせを感じます。ちなみに北陸新幹線金沢延伸も2015年。
これでこのユニフォームもお役御免ってところでしょう。こちらもお疲れ様でした…でいいよね。トップリーグ昇格は悲願であり目標でしたので、色々ありましたけど終わりよければ全て良しかな、今は。先を見ると難問山積みですが、それは少しずつ解消していきましょう。

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トップリーグは昨日各3試合でしたが、元々は2試合の予定であり、オープニングラウンドの体育館が雨漏りで使えなくなったため、急遽ファイナルラウンドが3試合になったそうです。やっぱり昨日はトップリーグも入替戦決定シリーズも詰め込み感はありました。
で、トップリーグの2位から4位までが得点率で決まるという大接戦。リーグ戦はただ勝つだけじゃなく、その内容まで問われる場合があるので怖いね。
例えば若手に経験を積ませるために出したセットが接戦になって、最終的に得点率で負けるってこともあり得るので…まあそこまで気にはしていないかもしれませんが。
トップリーグ7位が2勝…昨年は最下位の富士通でさえ2勝なので、入替戦なしにトップリーグに残るってことは3勝くらいが必要になります…3勝かあ、厳しい! 間違いなく。でもそれ以上を成し遂げるポテンシャルを持っていると思いますし、やってくれるでしょう!

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それにしても今日は強かったね。RI東北(東北リコー)は全国優勝が7回ありますが、そのうち4回が来年度から国民スポーツ大会と呼ばれるようになる国民体育大会(国体)です。
で、何で国体だけよく勝つんだろう? という疑問を話し合ったことがありましたが、“1日1試合だから”という結論に至りました。国体は応援が凄いので、乗せられると実力以上を発揮するのかもしれませんが、ウチらあまり体力ないんでとか集中力続かないとか、確かにそれっぽい理由です。
つまり… 今回、伝統はしっかり継承されていた… ということになるのかな。

ちなみに来年のトップリーグは3回に分散開催され、その一つは沖縄らしいです。応援団も「沖縄? なら行ってみようかなぁ」と乗り気でした。
そして1日1試合みたいです。え… 1試合なら……… そう、一発勝負に強いRI東北の面目躍如なるか、乞うご期待!

大判フォト(対日本無線戦) (1350×900 GIF)

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