78th 全日本実業団観戦記
Page1 [Page2]

7月26日

外気温37℃! いや、暑すぎるでしょ。夏は暑いんですけど、レベルが違います。尋常じゃない暑さって群馬とか北陸のような特定の地域で、しかも数年に一度だったよね…って思い出を江口総監督と話しました。冷房なしの体育館で脱水症状を起こした選手もいました。
冷房がある体育館と無い体育館があって揉めたこともありましたし…今は冷房なしの体育館はありえません。
ほとんど梅雨らしい天候もなく、関東とか40℃超えよりはマシなのかもしれませんが、東北だからって涼しいなんてことは幻想になりつつあります…昔は“やませ(山背)”という冷風が吹く現象で、8月でも20℃ちょいしか上がらず、農作物に冷害をもたらしたこともありますが、最近は聞かないです。

一昨日は審判講習会が行われ、Nittoと共にモデルチームとして参加しました。今大会第7シードで予選グループ戦が免除されているRI東北にとっては非常にありがたいこと。本番に近いイメージでプレーできますからね。
連続失点している場面もありましたので、そこはしっかり引き締めていければ。

ただちょっとしたアクシデントがあり、佐々木選手がバレーシューズを持ってこなかったそうです。「ホテルから?」「いえ、自宅からです…」ということで、吉田マネのシューズを借りてこの場をしのぎました。
吉田マネも「もう壊れかけなので、この機会に新しいのにしようかな」と言っていたので、「もう翔太郎にあげて、ここで買っちゃったら?」とからかわれていましたけどね。
でもここが福島でよかった。応援に来る予定だったご両親に頼んで持ってきてもらうことになり一件落着。

それにしても…相変わらず東北ブロックから出場したのはこの2チームのみ。福島は県予選優勝と開催地の2チームが出られるはずなのに、1チームも出場しないとは…
女子の実業団は参加チーム数が少なく中止になりました。そのお陰と言っては何ですけど、昨日は確保していた女子会場で練習できたのですが…いずれ男子もその道を辿ってしまうのかと心配になります。

◇        ◇        ◇

本日の試合会場は福島トヨタクラウンアリーナ。正式名称は国体記念体育館です。現在は国民スポーツ大会(国スポ)と呼ばれていますが、前身の国民体育大会(国体)で1995年に開催された福島国体の開催を記念して1994年に竣工しました。
で、RI東北が東北リコー時代に初めて国体に出場したのが、この福島国体なのです。このクラウンアリーナは少年女子で、9人制は喜多方市の押切川公園体育館での開催でしたけどね。あれからちょうど30年ってわけです。

クラウンアリーナには福島国体メモリアルコーナーがありましたけど、押切川公園体育館にも福島国体に参加した全チーム名が記載された記念碑があるんですよ。かなりボロボロになってますが…
地元宮城国体での全国大会初制覇は6年後。ここまで全国ベスト8が1回という、まだまだ発展途上の段階でしたが、この国体出場をきっかけに翌年から20年間ベスト8以上、特に1999年〜2012年までベスト4以上を保つまでになります。
まあその後なかなか這い上がれない時期が続いていますが、トップリーグへの昇格をきっかけとして、大きく羽ばたいてほしいところです。そう、こういうきっかけって意外と大事かも。

◇        ◇        ◇

では試合にいきましょう。決勝トーナメント初戦(2回戦)はNO NAMEにフルセット勝ちした四国電力が相手。四国電力とは何故か対戦確率が高いですね。過去全勝とはいえ、相手は既に1試合こなしていますし、セット奪われたこともあるので油断大敵です。
今大会は福島ということもあり、多くの応援をいただきました。マイカーに加え、観戦者を募ってバスもチャーターし、総勢60名くらいですかね?これは心強い!
応援リーダーの渡辺稔さんを筆頭に息のあった声援をいただきました。選手名入り応援ボードまで作成して気合入ってます。佐々木選手の番号が間違っていたのは御愛嬌。


決勝トーナメント
2回戦 vs 四国電力(香川)

<第1セット>
スタメン:FL高橋(怜) FC晴山 FR三浦 HL高城 HC谷口 HR佐々木(章) BL清藤 BC熊谷 BR石川
リザーブ:長田 佐藤(孔) 鎌田 佐々木(翔) 本田

谷口時間差、佐々木強打で、東北が最初にブレイク4−3、谷口時間差、ラリーから三浦Bで7−5と一歩リード。
高城強打、三浦B、四国Aを高橋ブロック、四国レフト強打をブロック、高橋A、四国レフト強打アウト13−6、タイムアウト四国。
14−7で石川に替えてピンサ佐々木は四国A、佐々木強打、熊谷に替えてピンサ長田は谷口強打、佐々木フェイント17−8、タイムアウト四国。
長田サービスエース、長田セカンドでもサービスエース、四国セッターオーバーネット、四国レフト強打をブロック21−8、最後は7点連取。

<第2セット>
スタメン:変更なし
四国ダブり、谷口3連続サービスエース4−0、谷口強打、佐々木連続サービスエース7−2。
四国ダブりと高橋Aで11−5、ここで三浦に替えて佐々木がHR、佐々木がFRに回る。
四国A、四国オーバータイムス、四国レフト強打、佐々木強打、高城強打アウト、高橋Bを四国ブロック13−9。
15−10から熊谷に替えてピンサ長田は四国レフト強打、佐々木強打、谷口強打アウト、高橋B、四国オーバータイムス18−12、タイムアウト四国。
佐々木ダブり、谷口時間差19−13、タイムアウト四国。谷口強打、四国ライト強打、佐々木強打21−14。


高橋(怜)選手のAクイック。
石川選手の2段トス。

いつものような出足の悪さはなくストレート勝ち。サブコートでの試合でしたので固定席がなく、コート脇の特設エリアでの応援となりました。なので選手との距離がめっちゃ近い!
これは観る側も臨場感あったでしょうし、選手たちも声援がより聞こえたでしょうから、そのおかげもあって快勝することができました。ただ集団だと暑いようで、離れて応援する方もいました。
第1セットは6点連取と7点連取があって圧倒。7点連取の立役者がピンサで連続サービスエースを奪った長田選手。その前に佐々木選手もピンサで出たので、ダブルでプレッシャーかけられるようになったんだなぁと、改めて感じました。ナイスサーブです。

第2セットはサイドアウトが多かったですが、序盤で一気に7−2に持っていったのが勝因。今度は谷口選手と佐々木選手のサーブが唸りを上げました。
新人の谷口選手(と言っても昨年のトップリーグで内定選手として出場してますけど)、三浦選手は無難なスタート、いや期待以上に活躍してくれたと思います。
途中出場した佐々木選手も決めてくれましたし、1セット目をあっけなく取ると2セット目は苦戦することが多いのですが、ピンチらしいピンチもなく、いいスタートを切ったと言えるでしょう。

3回戦はメインコートへ移動して、住電横浜との対戦。応援団的にはいつものスタイルに戻ります、スティックバルーンと単純な掛け声とはいえ、やはり人数が揃うと迫力があり、相手へのプレッシャーになります。
住電横浜とは先のKANAGAWAカップでストレート勝ちしましたが、RI東北が昨年の実業団でフルセットの苦戦を強いられたメイラを2回戦で破った勢いがあります。
勝って兜の緒を締めよとは言いますが、好調な時こそ雑なプレーにならないよう気を付けなければ。


3回戦 vs 住友電工横浜(神奈川)

<第1セット>
スタメン:FL高橋(怜) FC晴山 FR三浦 HL高城 HC谷口 HR佐々木(章) BL清藤 BC熊谷 BR石川
リザーブ:長田 佐藤(孔) 鎌田 佐々木(翔) 本田

横浜中央から強打アウト、谷口サービスエース、横浜レフト強打、佐々木軽打、高橋A、横浜オーバータイムス5−1。
谷口強打、横浜FR強打、横浜Aを連続ブロック10−4、佐々木強打、谷口押し込み、高橋Aで14−6、タイムアウト横浜。
谷口時間差、石川に替えてピンサ佐々木から横浜FR強打をブロック、横浜ライト強打アウト17−7。
谷口軽打18−8、熊谷に替えてピンサ長田は高城強打、長田ダブり、佐々木フェイントがオーバーネット、横浜ダブり、谷口サービスエース21−10。

<第2セット>
スタメン:変更なし
横浜ライト強打を高城ブロック、三浦C、高橋Aアウト、長いラリーから谷口強打、晴山セカンドでサービスエース4−1。
シーソーから高城強打、高橋サービスエースで連取すれば、横浜も中央から強打と押し込みで連取、しかし高城の強打など再度連取で10−6と徐々に引き離しにかかる。
横浜ライト強打アウト、熊谷に替えてピンサ長田で崩し晴山ダイレクト13−8、タイムアウト横浜。三浦に替えてHRに佐々木、横浜中央からフェイント、谷口時間差、谷口サービスエース、谷口フェイント、横浜中央から強打アウト、高橋Aで5点連取18−9。
佐々木強打、佐々木強打、最後は佐々木強打21−10。


 ※第2セット住電横浜は11点だったと思うのですが、公式が10点なので公式に合わせます。
三浦選手のCクイック。
高城選手の強打。

この試合も攻守噛み合ってストレート勝ち、サーブとブロックが好調です。とは言っても1試合4本ダブってたのでちょっと多いか…攻めているのかもしれませんが、そのうち2本が晴山選手ということで、コンビも少しズレてるようで調子イマイチかなぁ。それでもこの点差で圧倒できるのは素晴らしい。
第1セットは連続得点が続く理想的な展開、第2セットも着実にリードしていき、後半一気に引き離しました。劣勢にならないので、ベテランは出る幕なかったです。

◇        ◇        ◇

これで2年連続ベスト8進出、ここから…ここからなんですよね、厚い壁は。2013年、東北リコーからRI東北になって以降、各全国大会でベスト4に進出したことがありません。あと少しってところは何回もありましたが、そこを越えられない。
トップリーグで激戦に揉まれ、上位との差が縮まってきたことは実感しているでしょうから、何とか打破してほしい。
まあ今日は大応援団に勝利をお届けできたことが何より。選手もいつもより躍動しているように見えたのも応援のおかげです。明日もこの勢いでいければ…

HOMEへ戻る 次ページへ進む