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VisualWorks を Macintosh にインストールする

  1. インストールの前に
  2. VisualWorks 2.5.2
  3. VisualWorks Non-Commercial 3.0a
  4. インストールの後で
  5. 参考文献

インストールの前に

3 ボタン・マウス使ってますか?
もちろん、1 ボタン・マウス、2 ボタン・マウスでも使いこなせます。 が、余分なストレスを背負わないためにも、Squeak と VisualWorks に関しては、 絶対に 3 ボタン・マウスの方が佳いです。Option+Click を黄ボタンに、Command+Click を青ボタンに割り当てれば完璧です。この方が絶対に楽だってば。
メモリ、ハードディスク容量は充分にありますか?
我が家の VisualWorks 2.5.2 は 36MB, VisualWorks 3.0 NC は 40MB ほど喰っています。 これ以外に、作業用の仮想イメージ (5MB 〜 12MB) が数個あります。 割りと頻繁にディスク・アクセスを行うので、速いドライヴの方が有利です。 メモリ割当はそれぞれデフォルトで 13MB 程度です。 VisualWorks 2.5.2 には倍以上与えています。
モニタの解像度 & サイズは充分ですか?
ブラウザやインスペクタ、デバッガをほいほい開いて快適な散歩を楽しむためにも、解像度 1024 * 768 以上あった方が佳いです。もちろん十分な視認性が必要です。 しかし、640 * 480 では全く使えないかというと、それなりに使えてしまうところが、「やりおるな」という感じです。
アプリケーション・メニュー・バーは見えていますか?
別に見えてなくても構いませんが、こと Smalltalk 関係の処理系は、キーボード・スクリプトを佳く見てます。あんまし見てて欲しくないんですが。 だもんで日本語モードのままで caps lock を掛けてたりすると、意図するポップアップ・メニューが出なかったり、ドラッグしてないのに選択されたりします。要は、その辺がちゃんと判れば佳いです。
日本語で書かれた参考書は持っていますか?
日本語の読み書きが出来なくても佳いですから、最低限、下記の書籍を入手しましょう。新しい順です。 2 冊以上購入するのも可。例えば、自宅に保存用と書き込み用 (勉強用)、勤務先に書き込み用と閲覧用と貸出用、さらに通勤途中で読むための携帯用など。これだけで、一人頭最低 6 冊捌けるわけで、もっともっと Smalltalk 本が出てくる……ことになるわきゃねぇだろうな。
  1. 今野睦, 中嶋睦月, 坂本憲広, 神崎善司, 池田昭規, "Smalltalk のススメ", アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパン, 星雲社, ISBN4-7952-9700-2 C3055 \2500E, 1997
  2. 青木淳, "Smalltalk イディオム", ソフト・リサーチ・センター, ISBN4-915778-81-9 C3055 P4500E, 1997
  3. サイモン・ルイス, "サクサク Smalltalk", 笠原宏 監訳, 水口朗, 増田英孝, 梅澤真史, 今野睦 訳, 東京電機大学出版局, ISBN4-501-52570-2 C3055 P2781E, 1996
VisualWorks 関連の洋書はけっこう数が出ています。 さらに web にまで手を拡げれば、金山 (Goldberg) が見つかるでしょう。キーワードは、 Smalltalk, VisualWorks 以外に などなど。ちょっと探せば、日本にどデカい鉱脈があるのが判るでしょう。

VisualWorks 2.5.2

  1. インストールとアップデート
  2. 作業用フォルダとファイルを用意する 心得の条
  3. NetManage WinSock Lib の置き場所
  4. Power Macintosh 版での時間帯 (time zone) 設定
  5. オンライン・マニュアルを参照する

インストールとアップデート

VisualWorks 2.5 は、ドラッグ・インストールまたはインストール・アプリケーションによってインストールされます。付属するドキュメントに沿って、2.5.1 を経由して 2.5.2 にアップデートします。ただし、 2.5.2 に上げると、以前のイメージとの互換性は失われます。

作業用フォルダとファイルを用意する 心得の条

インストール & アップデート後は、オリジナルの仮想イメージ & チェンジファイルを直接使用するのではなく、作業用の仮想イメージ & チェンジファイルを使用することが強く推奨されます。詳細は、青木淳さんの名著 Smalltalk Idioms を参照してください。

アップデートをかけることでチェンジファイルが生成されます。コピーするときは忘れないようにしませう。

NetManage WinSock Lib の置き場所

機能拡張フォルダに、共有ライブラリ NetManage WinSock Lib がインストールされます。 これは仮想マシンと同じフォルダに移動してもだいじょうぶです。

Power Macintosh 版での時間帯 (time zone) 設定

Power Macintosh 版での時間帯 (time zone) 設定は、2.5.2 では、以下のとおりです。

    TimeZone setDefaultTimeZone:
        (TimeZone null).

オンライン・マニュアルを参照する

オンライン・マニュアルを参照するためには、

こうするとよいです。

    work.im
    work.cha
    online/
        cookbook.hlp (alias)
        db_qs.hlp (alias)
        dbcookbk.hlp (alias)
        dllcc.hlp (alias)
        examples/ (alias)
        iug.hlp (alias)

VisualWorks Non-Commercial 3.0a

  1. VWNC for PowerMac ページを読む
  2. 必要ファイルを獲得する
  3. 圧縮ファイルを伸張し、移動する
  4. 立ち上げ方
  5. 作業用フォルダとファイルを用意する 心得の条
  6. Power Mac 用サポート・ファイルをインストールする
  7. ストランドを踊ろう!

VWNC for PowerMac ページを読む

必要ファイルを獲得する

なにはともあれ、最低、仮想マシン、仮想イメージ、ソースが必要です。ObjectShare, Inc., の VisualWorks NonCommercial Home Page から、最低限以下の2つのアーカイヴを取得します。

残りも暇をみてダウンロードします。 (VWNC30-e.ZIP は要るんかどうか判りません) 以下はプラットフォーム依存ですので、 MacOS では不要です。 VisualWave は MacOS でちゃんと動くんでしょうか。

圧縮ファイルを伸張し、移動する

注意:

*.ZIP ファイルを伸張する際には、改行コードの変換機能に注意が必要です。

StuffIt Expander™ 5.1.2 (freeware)
File -> Preferences... -> Cross Platform -> Convert file to Macintosh format: Never を選択。
ZipIt 1.3.8 ($15 shareware)
File -> Preferences にて By default, smart-strip linefeeds from text files をチェック。
MacZip 1.0.3 (freeware)
デフォルトでは変換しませんので、なにも設定しなくてかまいません。 逆に変換して欲しいときは、 maczip.env ファイルで UNZIP= -a を指定します。

VisualWorks は Windows のソース (改行コード: CR+LF) や UNIX ファイル (改行コード: LF) を読み込んでも、チェンジ・ファイルにそれらのコードが混ざり合う心配はありません。が、気になる人は、伸張したテキスト・ファイルの改行コードを Mac 用に変換した方が安心できるかも知れません。

  1. 変換可能なファイルは *.pst, *.st, *.rm の各ファイルです。
  2. *.hlp, *.pcl, *.pdf ファイルは変換してはいけません。

dllcc ディレクトリでは、 src/ の中身が c のソースとヘッダなので変換可能です。それ以外のサブ・ディレクトリは、自爆型ファイルから移動してきたもの、または、不要なものなので変換の必要はありません。

数が多いのでツールを用いた方が楽です。 わたしは、広島大の隅谷孝洋 さんのページ Takahiro Sumiya, Hiroshima Univ. にある TextToMac 1.32 (PPC) を用いました。 もしくは、全部変換した後、必要なものだけ入れ換えます。

VWNC30-powerMac.hqx を伸張すると、下記のディレクトリ構造とファイル群が得られます。

    ReadMe.txt
    bin/vw30nc, *.lib
    dllcc/
        pmac/ (MPW 用のソースとオブジェクト)
        vector-pmac/ (MPW 用のソースとオブジェクト)
    fileIns&parcels/MacExtraGH.pcl, MacExtraGH.pst, VWNCPowerMacSupport.st

まずは ReadMe.txt を読みます。

VWNC30-a.ZIP を伸張します。下記のディレクトリ構造とファイル群が得られます。

    vwnc30/
        bin/
            win/visualnc.exe, *.dll, etc (このディレクトリは不要です)
        image/visualnc.im, visualnc.sou
        parcels/*.pcl, *.pst
            removals/*.rm, *.st

VWNC30-powerMac.hqx を伸張して得られた、 bin/, dllcc/, fileIns&parcels/ の 3 つのディレクトリを、 vwnc30/ に 上書き移動 します。下記のようになります。

    vwnc30/
        bin/vw30nc, *.lib
        dllcc/
            pmac/ (MPW 用のソースとオブジェクト)
            vector-pmac/ (MPW 用のソースとオブジェクト)
        fileIns&parcels/MacExtraGH.pcl, MacExtraGH.pst, VWNCPowerMacSupport.st
        image/visualnc.im, visualnc.sou
        parcels/*.pcl, *.pst
            removals/*.rm, *.st

すでに VWNC30-[bcd].ZIP を伸張している場合は、各ディレクトリの中身を 上書きせずに移動 します。以下のようなディレクトリ構造になるでしょう。

    vwnc30/
        bin/vw30nc, *.lib
        dllcc/
            pmac/ (MPW 用のソースとオブジェクト)
            vector-pmac/ (MPW 用のソースとオブジェクト)
            vector/ (このディレクトリは不要です)
            nt/ (このディレクトリは不要です)
            src/
        fileIns&parcels/MacExtraGH.pcl, MacExtraGH.pst, VWNCPowerMacSupport.st
        image/visualnc.im, visualnc.sou
        parcels/*.pcl, *.pst
            removals/*.rm, *.st
        doc/
        online/
        compat/
        goodies/
        course/
        advanced/
        database/
        ICC/

共有ライブラリ NetManage WinSock Lib は、 VisualWorks 2.5.2 に付属するものと同一です。

立ち上げ方

type or creator 情報も何もない Windows 用のアーカイヴを伸張してますから、 Finder はこの辺を何も知りません。たぶん白紙アイコンになっていると思われます。 とりあえず、 仮想イメージ (visualnc.im) を 仮想マシン (vw30nc) にドロップ・インする ことで起動することができます。

作業用フォルダとファイルを用意する 心得の条

インストール or アップデート後は、オリジナルの仮想イメージ & チェンジファイルを直接使用するのではなく、作業用の仮想イメージ & チェンジファイルを使用することが強く推奨されます。詳細は、青木淳さんの名著 Smalltalk Idioms for VisualWorks 3.0 を参照してください。

さらに、時間帯 (time zone) とホームディレクトリ (VisualWorks Home) の設定を行ないます。上記参照のこと。

Macintosh ではパス・デリミタは ':' になります。さらにヴォリューム名を含むパス名は、例えば

    Macintosh HD:vwnc30:bin:vw30nc (on Macintosh)
    C:\usr\lang\vwnc30\bin\win\visualnc.exe (on Windwos95)
    /usr/local/vwnc30/bin/linux86/visualnc (on Linux on Intel i386 box)

となり、先頭にはパス・デリミタが付きません。仮想イメージ等がプラットフォーム独立なのに、なんでここは依存するんや? とお怒りの貴方には、下記をどうぞ。

「Unixのファイル名を,Macintoshでも,PCでも,統一的に使用できるように」する魔法の呪文: Uni File とその マニュアル

Power Mac 用サポート・ファイルをインストールする

  1. fileIns&parcels/VWNCPowerMacSupport.st
  2. fileIns&parcels/MacExtraGH.pcl (MacExtraGH.pst)

以上をロードし、仮想イメージを保存します。 ReadMe.txt を参照してください。

ストランドを踊ろう!

これで準備は終わりました。あとはやりたい放題です。

以上でビシバシ行きましょう。 (それはエエが、なんでここで Roxy Music のタイトル思い出したんだろ。謎...)


インストールの後で

白紙アイコンは見た目が悪いね
さいでございます。 ワタクシは ResEdit で type と creator を各々設定しています。面倒と言えば面倒ですけど。 あ、うっかりしてましたが、仮想イメージは、時間帯設定やサポート・ファイルの読み込み等を済ませて保存すると、正規の type と creator を付加した状態で生成されます。チェンジファイルは、なければ正規の type と creator を付加した状態で生成されますが、すでに存在していれば、type と creator は変更されません。問題はそれ以外のファイル群ですね〜 (thanx to 濱崎さん)。
さらに駄 (堕) 法螺をコくならばですね、仮想イメージのアイコンは 2.5.2 の方がそれらしいと思いますね。3.0a のアイコンは通常の書類アイコンっぽくて、イマイチ有難みがないです。有難みって、あなた、そういうお話なのですか。
立ち上げが面堂終太郎
思想とストーリーはセカンドが最高、音楽は 4 作目が最高、切なさではサード、そつのないところでファーストという感じですか。あなた、それ何のお話ですか。
持っている仮想マシンが一種類だけ (VisualWorks Non-Commercial 3.0a だけを使っている) ならば、 最低一度保存 した仮想イメージをダブル・クリックすれば起動することができます。複数の版の仮想マシンが同居していると問題が起きます。Finder は、仮想イメージと仮想マシンの正しい組み合わせを知りません (thanx to 濱崎さん)。
ということで、まぁ、エイリアスを使う: 仮想マシンのエイリアスをアクセスしやすい位置に配置して、仮想イメージをドロップ・インして立ち上げるという使い方が一般的ではないでしょうか。ワタクシの場合は、コンテクスト・メニュー・ユーティリティを使っています。 起動したい image を選択して黄ボタン・メニューぢゃなかった、コンテクスト・メニューで仮想マシンを一発起動してます。 まったく不満ありません。
フォントが見辛いんですけど
どうもデフォルト・フォントは Helvetica になってるみたいです。 メニューからフォントとサイズを変更する、ってなことはできませんが (もちろん自作すれば可能です)。 settings から small を選んでも気に入りませんか? ダメなら、 青木さんの魔法の呪文 を参考にしてください。
Macintosh 用の仮想イメージ、ソースはないの?
いや、実際のところ、あなたのマシンにインストールされた visualnc.im, visualnc.sou は、Windows 用のアーカイヴから取り出しました。 RedHat Linux や Macintosh 用は「ない」のではなくて、「同じものを使う」んです。 仮想マシンがある環境ならば、どこへ持っていいても、その仮想イメージは動きます。 Windows95 だろうが、486 マシンに入れた Linux だろうが問いません。
モノクロのスクロール・バーはかっちょ悪い〜
御意。見た目を他の環境に変えても機嫌佳くなりませんか? それでもダメなら、魔導陰陽師 阿倍さんの魔法の呪文 をどうぞ。
んじゃ、 Let's do it Happy Smalltalking!
そゆことで。

参考文献

  1. 青木淳, "Smalltalk イディオム", ソフト・リサーチ・センター, ISBN4-915778-81-9 C3055 P4500E, 1997
  2. Power Macintosh http://wiki.isdn.uiuc.edu:8080/VisualWorks/Power+Macintosh from "VisualWorks : Front Page"

Created: Apr, 1999,
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