マヒストラル
ダイナミックグローブ
観戦記
東洋太平洋チャンピオン戦
S・ライト級
佐竹政一vs坂本博之
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今日は日本のハードパンチャーことあの坂本博之が東洋太平洋のベルトに挑戦する試合が 聖地後楽園ホールで行われた。ボクシングマニア@ボブサップ伊澤がかなり前にチケットを 購入するも立ち見しか残っていない坂本人気を象徴する興行。 坂本に興味は無いが、畑山戦を見に行った事もあり栄光から挫折した姿を看取ろうかと言いながら チケットの人気が気になったので見に行く事に。 前座から見たかったが急遽仕事に出なければならなくなり、7時前に到着。 前座から見ていた伊澤に聞くとどれもKO決着で面白かったそうな。非常に残念。 しかし、セミの前の試合から見る事が出来た。 聖地後楽園ホールにはパンクラスや新日、ゼロワン等で見に行った事があるがボクシングは初めて。 立ち見でも結構近くでパンチや選手の動きが見れたので非常に面白い。 リングサイドで見たら凄い迫力だろうと思いながらも、坂本が出てくるであろう青コーナーである 西口で立ち見して待機する。 メイン興行が始まるやどうやら様子がおかしい。 対面に見える赤コーナー側に坂本の応援団が多数居る。なんで???と思いながらも 青コーナー側の出入り口から東洋太平洋チャンピオンである佐竹が出て来た。 もう間近にチャンピオンが通る事もドキドキたが、その前に通ったチャンピオンベルトにメロメロ。 後楽園ホールの良い所はこの近さにある。あぁ俺もベルトが欲しいw 日テレで放送されるダイナミックグローブに佐竹の入場時、俺や伊澤が貧相に映っていたw 佐竹が青コーナーから出てくる理由には、大きな角海老ジム所属でハードパンチャーとして坂本に スポットライトを浴びせ続ける日テレTVの思惑があり、弱小ジムの佐竹サイドはネームバリューが ある坂本を気持ち良く倒して箔を付けて世界に出る為に相手の要求を泣く泣く?飲んだのだろうと ネットで飛び交っていた。 対する坂本は赤コーナーから登場するや凄い声援が会場中からこだまする。 畑山戦でも声援が多かったが、ハードパンチャーや孤児院出身、世界戦に3度の挑戦負けなどの バックボーンが応援したくなる要因でもあるのか?とにかく凄い人気だ。 チャンピオン佐竹は伊澤解説では、この坂本戦をステップに世界に出て行く素材。 ハードパンチャーの坂本とは対照的にステップワークが売りのサウスポーアウトボクシング。 坂本のパンチは全く当たらないだろうとのこと。 アウトボクシングが勝つか?ハードパンチャーが捕らえるか?いざ試合が始まる。 両者様子を伺いながら、佐竹がステップワークで回り、坂本がプレッシャーを掛ける。 坂本のスイングフックを軽くいなしながら間合いを測る佐竹。 アウトボクサーだからかどうも佐竹のガードがやや低く緩い点がかなり気になる。 見切れる余裕があるからか、とにかく坂本が両フックをブンブン振りまわすので怖くて仕方が無い。 1Rを見る限りではいつかは坂本のフックが当たると感じた。 2Rからは佐竹が軽快にステップワークを使い始めた。 前後左右にステップを踏みながら細かいパンチを重ねる。細かいパンチが当たる度に、坂本の返しの 大きなフックが飛んでくる。しかし、さすがアウトボクサー、坂本の返しを軽快にかわす様は圧巻だ。 かわしては打ち、誘っては打ち、タイミングを外しては打ち、とバリエーション豊か。良い動きだ。 この動きを続けられると単発ファイター坂本はキツイ。かなりのタイミングで1発を当てないと。 しかし、1発屋は1発当たれば良いのである。良い動きだが、ガードが低い佐竹はまだ怖いと感じた。 それだけに試合は緊迫して面白い。 ラウンドが進むにつれて、如実に単発ファイターとアウトボクサーの試合になってきた。 マタドールが闘牛を捌くように華麗に舞い、細かいパンチを突き刺す。 はたして、坂本は捕らえることが出来るのか??? 中盤を越え、佐竹が少々強めの右フックと左の返しを使い始めた。倒す気で動いていると見た。 しかし、打ち込むというのは諸刃の剣。相手にもチャンスを与える事になる。 ここで細かく打たれながらもガンガン前に出て振りまわす坂本のパンチが当たり始めた。 坂本のパンチが当たると会場は大盛り上がり。 7R、8Rに佐竹が動いたが裏目で坂本がポイントを取ったと俺は採点。 俺の採点では1R・7R・8Rが坂本なので、9Rで坂本が取らないとかなり厳しくなる。 しかし、佐竹は賢い。 倒しに行こうと頑張って欲が出たのだが、冷静に再びステップワークで翻弄し始めた。 流石にアウトボクシングで長く東洋太平洋のチャンピオンを防衛しているのは伊達ではない。 取る所は取ると言う事が分かっている。アウトボクシングなので無理もしない。 この大事な9Rを元の動きに戻られたのは坂本にとっては痛かった。 こうなると、坂本側は是が非でも1発当ててぐらつかせないとチャンスは無い。 しかし、終盤での疲れもあり単発がよりよく見えすぎる。佐竹も疲れはしたが避ける動きは衰えない。 11Rで動きが悪くなったが前へ出るしかない切羽詰った坂本。それをカウンターで迎え撃つ佐竹。 もう勝負は見えた。 焦れた坂本側サポーターからは「佐竹打ち合え」と声が飛ぶが、残念ながらこれがボクシング。 いかに優勢に事を運ぶかで勝敗が決まる。 いかにもアウトボクサーがハードパンチャーを捌いて勝ちを得るかが綺麗に表現された試合内容。 最終ラウンドは勝敗が見え、相手は出るしかない状態なので 佐竹は逆手に取って倒しに行くのか?それとも無難にポイントボクシングを行うのか? どっちにしても勝利は見えた。 さぁラストラウンド。 衰えたとは言え前に前に出る坂本の精神力は強い。それを捌き細かくパンチを打ち続ける佐竹。 このまま終焉を迎えるかと思っていたら、残り30秒、坂本の大き過ぎる左スイングフックが 飛んでくると共に佐竹の下がりながらであるが的確な左ストレートがかすかに当たる。 明かにカウンターパンチでのダウンだが、勢い余っての倒れ方にも取れなくは無く スリップダウンとの宣告。 しかし、立ち上がった坂本は効いている状態での試合再開。 ここぞとばかりに佐竹が猛ラッシを掛けてレフリーストップのTKO勝利。 試合会場は歓声と坂本ファンからの溜め息が入り混じった微妙な興奮状態。 試合内容は面白かった。アウトボクシングの面白さとハードパンチャーの1発当たれば感は面白い。 勿論、後楽園ホールと言うリングに近い状態での観戦の面白さもある。 ただ、坂本は相変わらずのボクシングだったのが痛かった・・・。 もう少し、詰めと駆け引きのバリエーションがあればあの強いパンチが有効に働くのに・・・。 TVでのジャッジでは11Rまでは2−1で「坂本」だったそうな・・・。 どんなジャッジをしているやら。これぞTVや大きなジムの圧力が掛かった採点と言う奴か・・・。 ビックリした。 TVで試合後の坂本のインタビューが流れた。 インタビューも引退を誘発する質問であったが、「生きているのでボクシングを続けるでしょう」 「生きていると言う事はハートが死んでいないと。」「これではグローブは置けないと。」 ボクシングでしか生きる道が無い選手のコメントであった。 納得の負け方であったと思ったが、逆に気持ちの良い前向きなコメントであった。 強い精神力があるからこそのコメントでもあると思う。ビックリしたがカッコ良くも見えた。 打たれるスタイルからパンチドランカーが気になるが・・・。無理の無い程度に頑張って欲しい。 勝ったチャンピオンがリングから戻る時に再び俺達の前を通った。 なんちゃっての俺達は迷う事無くチャンピオンのテーピングの拳を握り 「頑張って下さい」「応援してます」と昔からのファン気取りw 伊澤曰く佐竹は今後世界へ向けて飛び立つ事になるだろう。そして、世界を取れるのではと言っている。 俺はどうかと思っているが、試合を見た選手が世界チャンピオンになれるならなって欲しい。 そうなると世界チャンピオンは俺達の握手から始まったと言う事にしようと 訳のわからない満足感を得て観戦終了。折角なので影ながら応援したいと思う。 そしてもう一人、徳山戦で試合を見た湯場にも世界のベルトを取ってもらい 俺達が見て育てた?2人が世界ベルトを統一するとなれば面白いかと。 聖地で見るボクシングは面白かった。そして、これからの選手を見る事も面白かった。 勝った佐竹も負けた坂本も頑張って欲しい。 |