'66 MUSTANG FASTBACK


2003年 物語の始まり



2003年夏

それは作業場の確保から始まった。
狭いがシャッター付きなので場所としては
恵まれてる方だと思う。
ガレージ・ライフなる本も数冊買っていたが
出るのはため息のみ、あまり参考にはならない。


9月21日(日)

やっとガレージに収まった。
しかし前後にはほとんど余裕がない。
通れるには通れるが・・・
顔面をばらせばもう少し楽に通れるだろう。

10月5日(日)    

いよいよ作業開始。

あさをさんがやってきた。
そしていよいよ新しく買ったウマに上げ
内張り、カーペット、モールを取った。
フェンダーまでも 。
でも走りに関係のないものは再び取り付けることはないだろう。
軽量化の始まりだ。
外観の綺麗さからは想像出来ないほど
よく腐ってる。
いよいよ「さびとり職人」の仲間入り。
なぜかうれしい。
もはや常人でない証だろうか。始まったばかりだというのに 。


フロアからウマが見える。

10月10日(金)

今日のメールにマスタングの部品を発送しましたというのがあった。
フロアパン、グロメット、エンジンのガスケット、オイルフィルターなど。
来週には届くだろう。
最近は円高だからうれしい。
今のうちに色々買っておいた方がいいかも。
エンジン関係、ミッション、足回りかぁ・・
何を買っていいのかがわからん。
先月はガソリンタンク、センサー、入れる口(?)のパイプやゴム、ラジエターホース、サーモ等など・・・
最初の予定では最小の出費でそこそこ仕上げるつもりだったのに・・・
軌道修正しないと・・・
昨日塗料屋さんでエスコを注文した。
白色にしたけどグレーの方が良かったかな・・
シンナーも専用。

CARIFONIA MUSTANGより購入


10月12日(日)

今日はTとMustangの間にホコリ除けを作った。
Mustangの作業をしてるとどうしてもほこりが飛んでしまいTが汚れる。
ビニール製のカーテンとカーテンレールでかっこよくなった。
邪魔になれば開閉自在。全て廃物利用。
ドア内張り外しと変な接着剤(?)を大まかに取った。
サイドのルーバー部分が重いので軽量化の為外す。
外した後はアクリルで窓にする予定。
ていうかフロントガラス以外は樹脂化。(あくまでも予定)
水抜き部分やその他のステーを切り取るとちょっと軽量化。
今後の予定を考えるためドア内部のさび具合の点検。
とりあえずの修理にするかそれとも・・・。外装パーツのFRP化も視野に入れよう。
フロント周りのばらしおよび今後のデザインをマジックでボディにデザイン。
その他ボディ強度に関係の無いところを除去するためのチェック。
あとで補強をして重量増になるのをなるべく押さえたい。
代表はロールバーか。
ヒーターも要らないか。


10月13日(体育の日)

今日も早くからあさをさんに手伝ってもらってアンダーコートはがし。
右フェンダーも取った。
定番でよく腐ってるといわれてるところをシールを剥がしてチェック。
以前にも板金修理してあるので定番の場所は直してあった。
しかしそれ以外のところはかなりきてる。
小さなさび穴を数カ所発見。
実際にはもっと被害は及んでると思われる。
ちょっと楽しみ。もはや病気か。
お約束の天井もめくった。
内側はきれいだったのでホッとした。
上を向いての作業はしたくなかったし。
傷をつけないようにボンドを取らないと。
天井の内張りは付けないので下地のつもりでしないと作業が増える。
分厚く塗ってある部分のアンダーコートは半分くらい取れたが細かいところにもっと時間が掛かるだろう。
ぞっとする。
サイドステップのモールの取り付け金具のリベットもドリルでもんだ。
あくまでも軽量化が目的。
ヒーターも取った。これも軽量化が目的。
寒かったら考えよう。
とにかく走る事に関係の無いものは「取る」。
不器用な貧乏人のチューンナップはひたすら軽量化しかない。
真理である。
腕も腰も足も痛い。眼の焦点も合いにくい。歳のせいか・・。
音楽を聴きながら何も考えずに無心でやるしかない。
もっと良い方法はないかと考えるが、手を動かすしかない。
問題は山積みだが少しは目処がついたような気がして少し楽になった。

10月16日(木)

経験してる人には当たり前かもしれないが、初めてアクリル板の曲げに成功した。
マスタングのウインドウをアクリルにするのに、無理して曲げておかなくても何とか付きそうなのだが、やはりあとでビヨーンと外れたらいやなので実験した。
窓ガラスの湾曲についてはあさをさんも心配してた。
今日は2mm板だが本番は3mmか5mmでいこう。
ポリカーボネートも試したい。
PET樹脂は誰かが買い占めてるせいかなかなか手に入らん。
上手くいくかどうかはわからないが、また一つめどが付いた。
※本当の窓はこんなに曲げなくていい。(笑)

10月18日(土)

今日も アンダーコートとの戦い。
エアハンマーを買ったので使ってみると、分厚いところはかなり早く取れる。
文明の利器だ。
エアソーも試してみた。
サイドのリアウインドウの要らない枠を試し切り。
イイ感じ、イイ感じ。
しかしどうしようも無いくらい疲れた。
腰と背中が痛すぎる。
明日は明るい間に音の出る作業を済ませてしまおう。

10月19日(日)

今日 もアンダーコートとの戦いだった。
室内の余分なステーはなるべく除去。
窓枠も要らないところはカット。
痛かった腰と背中も作業をしてると和らいできた。
単なる筋肉痛だったようだ。
運動不足がたたってる。
削り取ったアンダーコートの量がすごい。
持ち上げてみたら思ったよりはるかに軽い。
ほんとに軽量化になってるのだろうか。
ボディの裏のアンダーコートもかなりあるので
全部取れば数Kgにはなるだろう。
労力が報われない作業のようだ。
切り取ったステーや鉄板部分はかなり重い。
でもまだ数Kgか。
腐り部分を直しながらボディの補強もしよう。
ロールバーが付くところが決まらなければ補強場所も
決まらない。
バーの段取りを先にしないとだめかもしれない。

              窓枠の比較(上の写真)

 

 

 

               NEWフロアパンをあてがってみた→


10月24日(金)

今日は仕事で作業が出来ないけれどミッションのパーツを売ってる
サイトを見つけた。
今までミッションの中はブラックボックスだったけど光が見えてうれしい。
板金塗装はいい加減でも走りには関係ないが、エンジン、ミッション、足回りは大切だ。
エンジンは壊れても止まるだけだが、足回りは命に関わる。
もっと勉強しないとまだまだ知識が足りない。
オタクにはなりたいと思わないが、必要な知識は十二分に理解しておきたい。

10月25日(土)

今日は知り合いのファイバー屋さんにクロスをもらいに行った。
小さな錆穴はPORとグラスパッチで埋める予定。
次に塗料屋へ行って3Mの防毒マスクと活性炭入りのマスクを買った。
次にドア下部の錆穴を直すための材料をこれまた知り合いの鉄工所へ。
自分で曲げる手間を省く為90度に曲げた薄板を探す。
ぴったりのものをゲット。
そこでドアの内張りに使うアルミの加工材料(超軽量!)の知識、見本を得た。
軽くて安くて丈夫。文句無し。ただし色は白色のみ。
内張りはだいぶ先のことだけど楽しみ。
次は窓に使う樹脂材料の段取り。色見本と物性特性の分厚い本をゲット。
次に修理屋さんへ。
ミッションOHお手伝いしてもらえるとの事。
彼が高校の自動車科に入学したのが66年。
mustangも66年。
学生時代のことを思い出してくれと伝えた。
エンジンOHはタコ棒を貸してあげると言われた。
おもわずタコ棒はいらんから腕を貸してくれと答えた。
New toolが色々届いた。楽しみ楽しみ。
 

10月26日(日)

今日もアンダーコートと格闘。
同じことばかりやってると飽きてくるのであちこちの錆穴つつき。
つついて塗装を剥ぐのは簡単だけど後が大変だろう。
ばらしたり、削ったり、切ったりの作業ばかり。
加工作業というものをまだ全くしてない。
いろんなアイデアが浮かぶが実現させるには大きな手間が掛かりそう。
あとで出来る事はあとにしよう。
幸いフレームには被害は無いが程度の悪いボディだ。
でも綺麗だと切り刻む気になれないからこれで良しと。
ノーマルストレートオルジナルボディ・・・
魅力はあるがもったいない。


11月の物語に続く

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