'66 MUSTANG FASTBACK

2004年1月の物語


1月3,4日(土、日)

正月休みは作業がはかどるはずだったが、ダラダラとしてしまって思うようにはいかなかった。
ピラーのモールもネジをリューターで削り取ったのでようやく外れた。
写真でも分かるとおり穴の開いた雨どいをPORとファイバー(クロス)で修理。
下側は錆びた部分にたっぷりとPORを塗り適当な大きさに切ったベニヤ板にガムテープを貼った物で押さえつけた。
ガムテープにはPORはくっつかない。
上からの溝には寸法に切ったファイバーを2枚貼り付けた。
PORは粘度が低いので余剰分が流れてきて面倒だったが硬化後は完璧なものになった。
修理前は今にも千切れそうだったが修理後はびくともしない。


写真の説明

下の左側3枚がAピラーを下から見上げたところ。
右側が上から見たところ。

ついでにBピラーの付け根も。隙間からPORをたっぷりと。

そしてクロス1枚。ボディ強度には関係ない部分なので
水が入らなければ良しと。

大技の修理は気が重いのでまた小技に走ってしまった。
ドライバーが一番見えるところ。
ダッシュボードの穴と凸凹を。
穴埋めするところと飛び出たところをハンマーで少し凹まして、ベルトサンダーで塗装も剥がす。
パテを入れる前に穴の裏からエポキシでアルミ板の小片を接着。
硬化したらペーパーをちょこちょこっと当ててパテ入れ。
とりあえず大きな凹みにパテを入れて研いだ後、全体の歪みを取るために全体にパテ入れ。
これを何回か繰り返すと出来上がり。
といってもまだかなり歪みは残ってる。
でも元々がすごいからこれで充分かもしれない。
一度サフを入れてから気になればまた繰り返すということで本人は納得。








 

1月11日(日)

寒くて作業服に着替える気がしなくてテレビばかり見ていた。
夕方から昔なつかしいスーパーカーとクラシックカーのレースの番組があったのでおもわず見入ってしまった。
私も早くあそこに行きたい!
一緒に走りたい!
見終わった後ガレージに向かう足取りは軽かった。
夜遅くまで手作業でアンダーコートを取った。

作業とはあまり関係ないが右側上下の比較写真。
トランクのまわり部分。
古い車のボディによく見かける塗装のひび割れ。
突付いてみると中にはうっすらとサビがある。
こういうところが錆びてる車は見えにくいところにはもっと・・・。

1月12日(成人の日)

昨日のテレビの影響もあって今日はいつもより早いスタート。
今日はエアソー、ベビーサンダー、ベルトサンダー、エアハンマー攻撃の日にした。
気になってた室内の各ステー類を削り取った。
以前に大まかには切り取っていたのだが今日はスポット部分等ををきれいに削り取った。
2名乗車にする予定なので後部座席関係のステー類は必要なし。
ちょっと軽くなったかな。
まだ少し残ってるが飽きてきたのと鼻の穴が真っ黒になってきたので続きはまた後日。

写真が悪くて見にくいが、こんな感じ。
場所は右タイヤハウスの室内側。
右側写真の上が取る前、下が取った後。
上の写真の真ん中あたりのステーが見えるかな。
ここには2個あったのだが1個を取ってしまってから写真を撮ろうと思ったので1個しか見えない。
1個が1円玉5枚分くらいの大きさで鉄だから1個で10グラム以上は軽くなってると思う。

小さいことからコツコツと。
チリも積もれば山となる。


次は後部座席下あたりのクサリの修理。
小さな穴がポツポツと開いてるのでファイバーで修理しようと思ったのだが、強度的にも不安なのとせっかく買った溶接機が泣くので思い切って切り取った。
エアソーで切っていったのだが、切って正解だった。
腐食してる部分はのこぎりの刃が一気に進む。
それだけ強度も落ちてたということだ。

左下の写真(2枚)は左側のタイヤハウスの前あたり。
右側の写真(3枚)は右側のタイヤハウスの前あたり。
後ろ向きに撮ってるのでわかりづらいが。


切り始め。右側は左と違って鉄板がしっかりしてたので2箇所の穴に分けた。

写真の中央付近にある縦長の四角い穴(黒っぽい部分)はフレームの中を確認するために開けた。
例によってエアで掃除、錆びも無視できる程度。
この穴の下のフレームには穴が開いており、そこから換気できてるようだ。

が、三角形に切り取ってあるあたりはフレームに隙間があるのに底に穴がないので砂や土がいっぱい詰まってた。
余分な作業が増えるけど 中を確認しておいて良かった。
点検口でも開けておこうかな。

ここは四角く切り取った部分。
大きな部分も溶接したかったのだが鉄板が足りずに次回に。
仕上げのサンダーはまだ掛けてないので見栄えは悪い・・・

これは大きな穴の上(後ろと言うべきか)に開けた穴の部分。
ボディの裏から分厚い鉄板にナットが溶接されたようなものが溶接されてた。
シートを固定するものだったか・・・
必要ないので切り取って鉄板を溶接。軽量化。


1月17日(土)

元々バッテリーがトランクの右側に移設してあったのでその部分が腐っていた。
場所的に作業しにくい所なのと色々と入り組んでるので後回しになっていたが、あきらめて切開した。
ここもいい加減な板金がしてあって、旧鉄板(元々のボディ)の上に鉄板が貼り付けてあったり、継ぎ足してあったりした。
エアソー、切断カッター、サンダー、たがねを駆使して気になるところは全て除去。
幸いにしてトランクの床と兼用のガソリンタンクとトランクリッドを外してるのでトランクの中の部分に立つことが出来た。
しかし狭いところでの作業はやりにくい。
大きな道具をあっち向けたりこっち向けたり。


錆びた鉄板の上に錆びた鉄板の2重構造。(笑)

一応外したが面はまだガタガタ。

余分な溶接部をやや削った。軽量化。

気分転換のアンダーコート取りはいつものお約束作業。
作業はまだまだ残ってるのだが最近は車が小さく見えるというか全体が見えるようになってきた。

で、記念撮影。 特に意味はない。


1月18日(日)

今日は12日の続き。
まずは足りなかった鉄板の調達。
調達方法はマスタングのボンネットを・・・




採寸した鉄板を切り出すにはジグソーやエアソーを使ってるのだが、刃先の長さ以上の発泡スチロールの上でやると楽でいい。




紙で形を作って。

それを鉄板に写し取って切り取り。

切り取った鉄板の修正。下辺は90度に曲げて立ち上げてある。
万力、ハンマー、当て板を使用。

溶接してしまうと後で手の入らないところにはPORを塗っておいた。
溶接するときはその部分をサンダーでもう一度剥がす予定。
PORの硬化を待ってから溶接予定。

正月休みの間にPORとファイバーで塞いでおいた左後ろサイドシル部は完全に硬化してる。
クロス1枚とマット2枚を使ったので強度は充分だと思う。
レストアラー御用達の材料の実験場所にしてみた。
しかしこの辺りはパテが多いなあ。
多少の歪みは残ってもパテは取りたい。軽量化。


1月25日(日)

今日は18日の続き。
形に切り取っておいた鉄板の溶接する部分をサンダーで
きれいにした。
ボディ側も同じく塗装やサビをサンダーで削り取った。
サビやアンダーコートが少しでも残ってるとうまくくっつかない。
それでなくてもうまくくっつかないのに・・・


サンダーで溶接の凸凹を削って熱の加わったところにPORを塗っておいた。
最終的には全体にサビ止めを塗る予定なので今後の足付けのこととかを考えて今のところは部分的にしか塗らない。



2月の物語に続く

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