In Dulci Jubilo


 日本では賛美歌第102番「もろびと声あげ」として知られているキャロル。このキャロルは,ヴィクトリア朝時代の偉大な賛美歌作詞者John Mason Neale(1818-1866)による英訳"Good Christian men, rejoice(1853年)"のタイトルでも知られるが,今日ではむしろラテン語の原歌詞のままで歌われることが多いようだ。この歌詞は天使が神秘家Henry Suso(?-1366)に歌ったものという伝承がある。一方曲の方は,14世紀の古いドイツのキャロルにもとづいており,それをR.L. Pearsallが編曲したものが今日歌われている。このメロディーは多くの作曲家によって編曲されており,大作曲家のJ.S.バッハも編曲を残している。ゆったりとしたメロディーが美しいジャーマン・キャロルの名作。