日韓戦後処理─日韓基本条約・請求権協定

旧植民地出身の日本軍人・軍属の動員と死亡者 *「大東亜戦争」(アジア太平洋戦争) 
 
 
             復員       戦没      合計(動員)

 朝鮮    22万0159人    2万2182人    24万2341人  (1990年厚生省)
 台湾    17万6877人    3万0306人    20万7183人   

                 死亡・不明者    動員 
    
 朝鮮              2万2182人    24万3992人  (1993年返還名簿)

 *1971年韓国へ返還した名簿では朝鮮半島出身戦死者 2万1919人
 *「大東亜戦争」戦死者  軍人・軍属約210万人 準軍属約20万人、
  一般日本人80万人(戦災50、外地30)= 計約310万人
  (外地死者約240万人)
 *連合国側によるBC級戦犯裁判  台湾出身 有罪173人─死刑26人、朝鮮出身 有罪148人─死刑23人
  連合国側各国の個別裁判。日本のBC級戦犯約900人以上が処刑されたといわれる。
 
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韓国関係戦後処理

1951-1965  第一次〜第七次会談(断続)
 '61「8項目請求権」をめぐって、韓国は補償を要求。日本は被害者についても可能なかぎり措置しようと思う、個人ベースで支払うほうがよいと述べた。韓国は「国が代わって解決したい、補償は韓国内で措置する、支払いは韓国政府の手で行う」と主張。日本は人数、金額、被害程度の調査を韓国に求めた。

1965 日韓基本条約、請求権及び経済協力協定(略称)
 有償 2億ドル(720億円)
 無償 3億ドル  (1080億円)=生産物および日本人の役務(10年)
 *別に民間3億ドル

 協定第二条1「完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」
 合意議事録2(g)8項目「対日請求要綱の範囲に属するすべての請求」について「いかなる主張もしえないこととなることが確認された」

 財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定第二条の実施に伴う大韓民国等の財産に対する措置に関する法律 昭和40-法律第144号「65.6.22をもって消滅したものとする。…以後その権利に基づく主張をすることができなくなったものとする。」
 *日本の国会で条約などの批准と同時に成立

1966 韓国で 
 請求権資金の運用および管理に関する法律
1971-72    
 対日民間請求権申告に関する法律
 *10か月の申告期限、1945年8月15日以前に日本の郵便貯金、国債、簡易生命保険などの債権を有していたもの、死亡した元日本軍人・軍属の遺族
 同法施行令
1971 
 日本政府、元日本軍人・軍属の名簿を韓国政府に複写返還
1974      
 対日民間請求権補償に関する法律
 *死亡者に1人30万ウォン(約19万円)等支払いを決める
1975
 韓国政府、申告によって認定した8万3519件(財産7万4967件、遺族8552人)について合計91億8800万ウォン(約58億円=「無償」の約5.4%)支払う。
 *遺族には各30万ウォン(約19万円)支払い。総額約26億ウォン(約16億円)
1977.6.
 韓国政府、補償支払い打ち切り
1982.12.31
 対日民間請求権補償に関する法律廃止法律施行

1993.6 韓国で
 日帝下日軍慰安婦に対する生活安定支援法
 7. 同法施行令
 9. 支援開始(一時金支給500万ウォン、毎月の支援金等)
1998.5 韓国政府、予備費から元「慰安婦」に生活支援金3150万ウォン
 

【参考・台湾関係戦後処理】

1987.9. (特別立法)
 台湾住民である戦没者の遺族等に対する弔慰金等に関する法律
 '88. 特定弔慰金等の支給の実施に関する法律、施行令
 *日本赤十字社──台湾紅十字会
 *旧日本軍人・軍属の戦没者に弔慰金、重度戦傷者・遺族に見舞金
 *29,913件受付、29,645件給与、268件却下 日本赤十字社が審査・裁定(総理大臣裁定権限委任)
  国債償還金額 529億9,000万円
 *ほかに「確定債務」支払実施
 
 



補償とは措置法