10th 全日本トップリーグ 広島ファイナルラウンド 観戦記
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12月13日

前日の移動で広島空港から広島市内へは時間を要しましたが、今年はもっと時間がかかる遠征がありましたので、あまり苦にはならないです(帰りの方が市内渋滞していて時間かかりました)。さて、いよいよトップリーグも最終ラウンドを迎えます。RI東北はここまで2勝3敗と負け越していますが、現在最下位のパナソニック津にはフルセットながら確実に勝利し、上位格の中部徳洲会病院にストレート勝ちを収めているので、善戦と言えるでしょう。
入替戦回避の6位以上となると非常に混戦。富士通はまだ1勝ですが上り調子ですし、3勝と2勝に中部徳洲会、日本無線、横河電機、RI東北がいるので、勝敗ではなくセット率あるいは得点率で決まりそうな感じです。
全7試合しかないので、1試合の重みが大きいですけど…無駄な点を与えがちなRI東北にとっては少し…いや、かなり不利な状況かもしれません。

会場は猫田記念体育館。外からだとあまり大きく見えませんがサブコートもしっかりあり、翌日は3試合目のためアップ用として使用しました。なおこちらは6人制用のポールのみとなっています。
バレーボール選手の名前を冠したバレーボール専用体育館って、ここしかないんじゃないですかね。館内には数々の功績が展示されています。バレーはアタッカーが派手なので、なかなかセッターはクローズアップされませんけど、何と言ってもオリンピックで3つのメダルを獲得する原動力となっており、セッターの重要性を改めて感じさせられます。
コンビ攻撃を生み出したのも猫田氏がいたからこそと言われてますし、“天井サーブ” はあまりにも有名。ただ高く上げるだけじゃなく、逆回転をかけてネット際に落とすという、工夫と技術も凄かったと記憶しています。

そんな聖地とも言える体育館で試合ができることは名誉なことです。しかも相手は地元広島のJFE西日本。残り2試合を連勝すれば上位に食い込むチャンスがありますので、全勝をひた走る相手に対して怯むことなく立ち向かうことが重要となります。


リーグ第6戦 vs JFE西日本(広島)

<第1セット>
スタメン:FL高橋(怜) FC晴山 FR鎌田 HL高城 HC佐藤(孔) HR佐々木(章) BL石川 BC清藤 BR熊谷
リザーブ:長田 佐々木(翔) 鈴木(勇) 谷口 本田

JFEはAとライトのフェイント、鎌田のパス大きく晴山トスがオーバーネット判定で0−3、早くも東北がタイムアウト。清藤の2段トスから高城強打、JFE中央からプッシュ、高城強打でシーソーになりかけたが、高橋ダブり、佐々木リバウンドがアンテナ、鎌田ストレート強打がアウトで2−7とされてしまう。
ようやくここから互角の展開に持ち込み、佐藤時間差、高城強打をJFEブロック、高城強打、JFEライトフェイント、JFEライト強打アウト、JFEのFR強打、高城強打6−10、JFEライト強打、JFEフォローミス、鎌田に替えてピンサ佐々木はJFEライトフェイント。
佐々木強打、JFEレフト強打、佐々木強打、JFEレフトリバウンドを東北オーバーネット9−14、高城強打、JFEレフト強打、JFEレフト強打をブロック、高橋強打をJFEブロック11−16、タイムアウト東北。
佐々木タッチネット、高城強打、JFEレフト強打アウト13−17、JFE中央から強打、鎌田軽打、佐々木返球アウト、JFEのFR強打、佐藤強打をJFEブロック14−21。

<第2セット>
スタメン:変更なし
出だしのシーソーからJFE時間差、熊谷フォローミスで3−5、高橋B、佐々木ダブり、高城強打、JFEレフト強打、佐々木軽打、JFEライト強打、清藤弾くJFEサービスエース6−9、タイムアウト東北。
高城強打、JFE時間差プッシュ、佐々木強打、晴山サービスエース、高橋A、高城強打11−10、タイムアウトJFE。JFE2段トスミスでアウト、JFEレフト強打、高橋タテA、石川に替えてピンサ谷口はJFEライト強打13−12。
高橋AリバウンドをJFEオーバーネット、JFEライト強打連続、JFEのAで14−15と逆転されるが、佐々木強打、JFEライト強打をブロック、JFEレフト強打もブロック17−15と再逆転、タイムアウトJFE。
JFE時間差、JFEレフト強打アウト、JFE中央から強打、高橋Aアウト、佐々木リバウンドミスでオーバータイムス18−19、タイムアウト東北。佐々木弾くJFEサービスエース、鎌田の2段トス大きくJFEレフト強打もブロックフォローしきれず18−21。

対JFE西日本戦 動画配信
鎌田選手の軽打。
晴山選手のトスアップ。
石川選手の2段トス。
佐藤(孔)選手の強打。

JFE西日本は先の全日本総合初優勝だったので、少しでも浮ついていてくれればなぁと思っていました。恐らく相手スタッフも危惧していたでしょうが、実際そんなスキは見せてくれず、またウチの試合運びが悪くて、そこを突くような勢いもなかったです。
1セット目…なんでこうなるかなっていう出だし2−7で勝負はほぼ決まり。ただいつもと違うのは、このままズルズル行かずに11−15までずっとサイドアウトを繰り返して持ちこたえたこと。連続得点は12、13点の一度きりだし、最後3失点してしまいましたが、どこかでブレイクがあったり、もう少し噛み合わされば何とかなるんじゃないかという感じでした。

第2セットは少しずつ離されていく中、晴山選手のサーブを起点に5得点で逆転。一度はひっくり返されましたが、連続ブロックで引き離すなど、流れはRI東北でした。それまでJFEのライトにはクロスにズバズバ抜かれていたので、そろそろストレートに打ってくるだろうとの高城選手の読みがズバリ的中しましたね。
そこまでは良かったのですが…18−16からは全てウチのミスで失点してしまいました。高橋選手の速攻も佐々木選手のリバウンドもできたはずだし、それが祟って相手ピンサのファーストが3本目で入ってサービスエースを取られるという、お約束の流れにハマってしまいました。
鎌田選手の2段トスも相手コートに返してはいけないし、最後もブロックワンタッチフォローのポジショニングが悪くて拾えませんでした。このセットは奪えたはずなので、かなり悔しい負け方ですね。
ここはウチの弱点でもあるので強化していくとして、結果はしっかり受け止め、切り替えて明日に臨むしかありません。

ピンサで出場した谷口選手は八戸工業大学の現役学生。今回内定選手としてエントリーできました。6人制9人制両方登録しても大丈夫ということですかね。事務局に確認したでしょうから問題ないのでしょう。ジャンプ力があって高打点からキレのあるスパイクも打ち込めます。
それに何と言っても元気がある。わずか数回の練習では遠慮するものですけど、馴染みすぎた?くらい大声を出してくれます。これはウチに今までいなかったタイプ、盛り上げ役がいないと嘆いていたチームに必要な人材になってくれそうです。

◇        ◇        ◇

本日終了時点で住友電工が中部徳洲会に敗れ2敗となったことで、JFE西日本の1位が確定しました。パナソニック津は6敗で8位確定。富士通が日本無線に接戦ながらストレート勝ち、これで横河電機と日本無線が3勝、富士通とRI東北が2勝となりました。
ただしRI東北が明日日本無線にストレート勝ちしても横河電機と日本無線にはセット率で上回れませんので、入替戦回避の対象は富士通のみとなります。とは言っても富士通が対戦相手のパナソニック津にフルセット勝ち、RI東北がストレート勝ちでセット率が並ぶので、得点率では分が悪い…パナソニック津が富士通以上の絶好調にならない限り、上回るのは難しいと考えるのが妥当。勝負事なのでどうなるかは分かりませんけど…
最終戦前に優勝が決まってしまうのはリーグ戦の弱点でもありますが、こういう勝敗以外で争うという面白みもあります。で、最早他力本願ですので、もう明日はしっかり勝ちきって雰囲気良く入替戦へという感覚でいいでしょう。

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