12月15日
入替戦は場所を広島グリーンアリーナに移して行われます。原爆ドームとは目と鼻の先にあり、会場から見ることもできます。また向かいにはサッカーJリーグのサンフレッチェ広島の本拠地、今年開業した広島サッカースタジアム(エディオンピースウイング広島)があります。施設は凄く大きく見えますね…さすが平均観客動員数5位だけのことはあります。
広島市と仙台市は人口も近いので、都会度とかよく比較されますが、プロスポーツだと広島の方が規模も実績も上位で、応援の熱量もあるなあと感じます。実績だと野球の広島カープはここ10年でリーグ3連覇しましたし(楽天イーグルスは2013年の日本一以降、ぱっとしない)、サッカーのサンフレッチェ広島はJ1優勝3回(ベガルタ仙台は最高2位で現在J2)、バスケットボールの広島ドラゴンフライズは前回B1リーグの年間チャンピオン(仙台89ERSはB1東地区最高6位)。もちろんバレーボールは現在プロリーグ化を目指しているSVリーグ男子に広島サンダーズが所属しており、リーグ優勝経験もあります(リガーレ仙台は女子で下部のVリーグ所属)……とね。
広島サンダーズはリーグ再編に伴い企業名を外したわけですが、前名称がJTサンダーズ、そして今日対戦するのがJT東京……中には広島と関係のあるメンバーがいるかと思いますし、JT東京にとって地元と言ってもいいくらいのアドバンテージ。JTの応援として多数観戦に来られてます。
昨年の入替戦で日本無線との死闘を目にしており、そこから選手の入れ替えは多少あったにせよ、あの気迫で来られるとやり難いかな。どのチームと対戦しても、入替戦はやり難いでしょうけど…まあ一発勝負なので、何が起こるか分からない。だから皆が必死に回避しようとするわけです。
向こうも1年での返り咲きを狙ってるでしょうし、負けられない思いは同じ。絶対に負けられない戦いを制するのはどちらか。
トップリーグ入替戦 vs JT東京(東京)
<第1セット>
スタメン:FL高橋(怜) FC晴山 FR佐々木(章) HL高城 HC本田 HR佐々木(翔) BL石川 BC清藤 BR熊谷
リザーブ:長田 佐藤(孔) 鎌田 鈴木(勇) 谷口
佐々木章フェイント、JT時間差、JT返球アウト、高城のサーブで崩しJTオーバータイムス、JTライト強打アウト4−1。JTレフトフェイント、高城リバウンドをJTオーバーネット、JTレフト強打、晴山ダイレクト、JTダイレクト、本田フェイントがタッチネット6−5、タイムアウト東北。
JTレフト強打で同点、本田時間差、JT中央から強打、佐々木章軽打をJTブロックオーバーネット、高橋怜Aで9−7、タイムアウトJT。JTライト強打、高城強打、佐々木章強打、晴山サービスエース12−8、タイムアウトJT。
JTのCはネット、JTレフト強打をブロック、高城強打で6連続得点15−8。JTはレフト強打と中央からフェイント、高城強打で切るが熊谷に替えてピンサ長田ダブり、高城強打をJTブロックして16−12、高城強打で切るが本田に替えてピンサ谷口もJTレフトフェイント、谷口レフトで残り高城ハーフセンへ。JTのFRプッシュで17−14、タイムアウト東北。
JTレフト強打、谷口強打、JTライト強打をブロックタッチネット、高城強打、JT中央から強打19−17、谷口強打、高橋怜ダブり、谷口強打がブロックされ1点差まで迫られるが、再度谷口強打決めきって21−19。
<第2セット>
スタメン:本田→佐藤(孔)
JTのA、熊谷2段トスドリブル、佐々木章リバウンドをJTオーバーネット、佐々木翔レシーブミス、高橋怜Aフェイント、JTライト強打、東北フォローミス2−5。高城強打、晴山のサーブで崩し高橋怜A、佐藤孔時間差5タイ、両者Aの応酬、熊谷に替えてピンサ長田はJTのFR強打、JTライト強打はネット、JTライト強打をブロック8−7。
佐藤孔ダブり、高橋怜B、JT時間差、佐々木章強打、JTはA連続、佐藤孔プッシュ、高橋怜サービスエース12−11、タイムアウトJT。
JT時間差、高城強打、JTレフト強打、高橋怜Aフェイント、高城強打15−13、タイムアウトJT。JTのA連続で15タイ、タイムアウト東北。
佐藤孔時間差、JTのA、佐藤孔プッシュ、高城強打をJTブロックタッチネット、晴山のサーブで崩し高橋怜Aで19−16。
JTのAアウト、最後は狙い澄ました晴山のサービスエースで21−16。
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流石にJTが万全の状態から攻撃されると防ぐことは難しいですが、そうさせない状況を多く作ることができました。守るべき時は耐え、攻めるべき時は一気に畳み掛けるという見極め・強者の戦いができましたね。
これはトップリーグをこなした成果が表れたと思います。昨年は実業団と総合、入替戦含めトップリーグ勢とは3回しか対戦機会がありませんでした。今年は9試合もの機会ですから、実力が付かないはずがない。「一番戦い難かったのは富士通かも…何か勝てるイメージが湧かなかった」と顧みる選手もいましたが、今年真剣勝負が2回できたので、来年は勝利あるのみですね。
などなど、それらの経験がこの入替戦で生きました。日本無線戦はほぼ順位が確定したあとだったので、若手を出したのかと思ってましたが、この試合もそのまま通しました(2セット目替えたけど…)。これは昨日からの流れとかプレーの繋がりなど、また来年も見据えてこっちの方がいいという判断かな。
ただ、佐々木翔選手、本田選手はプレーに納得してはいないでしょう。今後上位を倒すには重要な戦力だと自覚しているはずなので、しっかりレベルアップしてくれると思います。
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「7位でしたけど、当初の目標である3勝は達成したので…」と永井監督。そう、この目標もかなりハードルが高かったはずです。よって3勝したのに7位なら、まぁ今回はしょうがないと言えますか。まだ戦い方が荒いところから、今後より細かく強化していくことによって、勝利にも結びつくと思います。
さて、来年のトップリーグは宮城での開催が濃厚です。公募でウチが手を上げたので、よほどのことがない限り開催確実というわけです。入替戦前まで、他チームのスタッフに会う度、「来年は宮城で開催しましょう」と言われてきました。でもその条件はトップリーグ残留を果たすこと。なので、ここも含めて負けられない戦いでしたが、残留できてよかった。
来年は昇格した住電伊丹を含めてまた熾烈な戦いが予想されますが、地元開催では負けられないですよね…ましてや降格など絶対許されません。メジャーリーガー・大谷翔平選手が発言した「ヒリヒリする」戦いはチーム、選手にとって望むところ。もっともっと逞しくなってその時を迎えましょう。
「またこれで来シーズントップリーグで戦えることになりましたので、一つでも二つでもレベルを上げて、今度は上位に入るよう頑張っていきましょう」と永井監督。
かなり身体がガタガタな選手や無理してきた選手もいるようですので、しっかり調整してまた全員一丸で勝利を目指しましょう。今年より大きな旋風を巻き起こせ!