どんどん貧乏くじを引いていくキャラです。
主人公が女の子なら、男の子もいなきゃぁね…と生み出されたのが
サラちゃんです。安直だな(笑)でも、名前が女の子的になってしまって、
そこから「サラちゃん」の呼び名が決まった時点で彼の命運は決まったの
でしょう…。ともかく、苦労人。そしていつも貧乏くじの男です。
そして、言う台詞がいちいちクサイです。でも、基さんとかに指摘されるまで
私は気付いていませんでした。いや、クサイ台詞を書いてるのは私ですが。
私は魔法使いより戦士タイプの方が好きなのですが、鎧というのが
どうにも書けなくて。それで一番初期の設定で、ミレニアとアーヤンが、
金に困ってサラちゃんの鎧を売ってしまう、というものがあったんですよ。
もちろん、今ではありえない設定なんですけど(売るのも鎧なんて可愛い
レベルではないですし)、それでもサラちゃんが鎧系を一切身に纏わない
のはその名残だと思います。サラちゃんが「犯罪者」の看板を背負う羽目に
なったのは、その2つくらい後の設定からなんですが、今となってはそうではない
サラちゃんなんて考えられないくらいです。だって、それじゃ陰ないじゃん!
私の中で、サラちゃんは一番救いを求めているキャラです。表面的には
サーザンの方がその気は強いんですが、心底救われたがっているのは
間違いなくサラちゃんですね。彼は絶望の底に突き落とされたので。
サラちゃんが人に優しくするのは、誰よりも優しさを求めているからでしょう。
このSelfish!で、「せるふぃっしゅ道中記」を書くにあたり、誰か一人語りの
中心になる人物が必要でした。主人公はミレニアなんですが、私はミレニアの
語りは書けないな、と思ったので、一番楽そうなサラちゃんにしました。
結果、サラちゃんはますます影を帯びる哀愁男になったわけです。でも、
サラちゃんの語りが私には一番楽です。…楽って言っちゃいけないか。
サラちゃんは一番の常識人なので、そこら辺は救われますね。

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