MCA ビクター MVCD30, 1995.11.22.
- Warning 吉田美奈子 (0'36")
- Gazer 吉田美奈子 (6'55")
- 友達 吉田美奈子 (4'49")
- Starlet 吉田美奈子 (5'46")
- 愛してる? 吉田美奈子 (6'21")
- Silencer 吉田美奈子 (5'00")
- 時間をみつめて 吉田美奈子 (7'13")
- 午後の恋人 吉田美奈子 (6'44")
- Corona 吉田美奈子 (6'35")
- 椎名和夫 : Programming
- Peter Hunstein : Programming
- 清水靖晃
- Bernie Worrell
- Bill Laswell
Oct, 25th. 1990, リリース。
吉田美奈子プロデュース作。ニューヨーク録音 & ミックス。やはり打ち込み主体である。相変わらず歌詞カードが豪華 (おそらく、これがいちばん凝っている。前作までは歌詞の語彙が凝っていたが、本作は造りまでが凝りに凝っている) 。 Faust の拳骨を思い出す。そう、透明のプラスティック・シートに歌詞が刻たれているのだ。愛猫 Mag への献辞あり。タイトル曲 " Gazer " , " Silencer " , ラスト曲 " Corona " のグルーヴ感にこてんぱんに打ちのめされる。いたるところ、巨大な音塊がごろんごろんしている。ベースとドラムスの音圧は前作以上ではないか。ふと気付いてみると清水靖晃が狂乱のテナーを吹いている。それにしても、 " Gazer " めちゃくちゃカッコイイ! このバスドラの威圧感はどうだ!
Monochrome, 1980, の方向性に、 Dark Crystal, 1989, の推進力を加えて加速した印象。裏では、やりたい放題だが、表がいささか地味なので、前作よりは裏好みのサウンド。実は、裏ベスト 1 である。 " 時間をみつめて " , " 午後の恋人 " は、割りとトンガッテない音作り。それでも heavy だが。
裏ジャケに以下の記載がある ( MCA ビクター盤では表 2 。ただし改行位置は異なる) 。
Noisy? Yes. This CD was originally recorded on Analog Equipment.
Warm? Yes and No.
Emulator III was exclusively used for tracking.
1995 年 11 月 22 日再発された MCA ビクター盤はジャケが違う。ちなみに、 8 円安くなった。遠くから見る限りでは、なんの変哲もない、赤地に黒文字のブックレットのようだが、実際に手にとって見ると、けっこう凝っているのが判る。プラスティック・シートではないが、表紙は「しぼり」っぽい紙質の用紙を使用し、 1 ページごとにフォント、背景色、前景色を変えている。ブックレットのカット・ホールは裏ジャケまで貫通し、 CD の表面が見えるという凝り様。だが、残念なことに、見当がずれて、色ズレを起こしているページがある。
リリース直後だと思うが、1990 年 12 月, 21 日から 25 日まで、 パナソニック・グローブ座でライヴ を行っているもようである。ぜひ聴いてみたいものだ。
アート・ディレクション & デザインは (MCA ビクター盤も) HAMADA Yohko.