観賞日記
告白
シナリオ | 展開 | キャラ表現 | 映像 | 満足度 | |
3 | 5 | 5 | 3 | 4 |
2011年の最初に観に行った映画は 「告白」 と言う事で2010年の映画です・・・。 今年になって観たい映画が無い事も有るが 休みはほぼ滑りに行っているので いつもの時間に映画を観にいけていない。 2011年の記念?すべき最初の映画は ナルニアにしようと思っていたのだが・・・ どういう訳か 麻雀開始が22時辺りからと言う事で 時間潰しに豊洲の映画館に向かう事に。 アカデミー賞で話題の ソーシャルネットワークかザ・タウンでも 観たかったのだが 仕事が終わって中途半端な19時半で観れる映画が アンコール上映されていた「告白」しか無くて・・・ 映画上映スケジュールは大概 18時半〜とか20時〜とかなので理想通りの時間が潰せません。 「告白」は去年話題にもなっていたので まぁいいやと軽い気持ちで観てみました。 ■映画内容 ●感想 去年6月の映画で原作も有り、1月末にはDVD化もされており 日本の賞レースにも色々挙がったタイトルでも有り 今さら内容やキャストを書くまでも有りませんが 主演の教師で殺される娘の母である森口悠子役を 「松たか子」 助演の犯人Bの母親役である 「木村佳乃」 の両女優が素晴らしい。 淡々と告白し復讐を遂行する松たか子も良かったのですが 犯人Bの親バカ母親で子供の変貌に振り回されながら 自身が壊れて行く様を演じた木村佳乃は相当良かった。 両女優の演技や個性を観に行くだけも価値はあるかと思いますが この映画を軽い気持ちで観ると ドッと疲労が溜まり重い気持ちを引きずる様な映画です・・・。 総合的に良かったので好評して良いのですが 決して 「面白い映画!」 「凄い映画!」 と諸手を挙げて安易に良かったとは勧められません。 とにかく映画の内容が 映画上では「命の尊さ」で語るのですが 簡単に言うと「復讐劇」 映画を評するなら 「物凄い復讐劇のサスペンス映画」 と言う事で勧める事が良いのかと・・・。 ●総評 全体を評すると 学園設定で教師と生徒の関連世界観なのですが 崩壊した学級 猟奇的な生徒 単純で短絡的なイジメに遭っている生徒 復讐の鬼と化した女教師 息子の豹変に心を崩される親バカ母親 と言った特異な人々を描いており そして 人が殺されていく映画です・・・。 まぁ気分の良いものでは有りません。 しかし、映画の魅力として 掴みは 崩壊した学級を静まり返らせる担任教師の「告白」で入り込ませ、 事実や嘘、理想をを少しずつ覆して描写していく様が 良く出来た脚本として魅入って楽しめる。 それぞれの特異な個性を表現している様や その個性に振り回されて変わりゆく人格表現も 良く出来たフローとして評価出来る。 ●キャスト 人の個性や思想を踏まえて人格崩壊を目論み 復讐トラップを仕掛ける教師の森口悠子。 バットマンのジョーカーが主演するなら こう言う映画に成り得るなぁと思ったり。 後半登場して美月に真相を告白する流れから 復讐の鬼の全容を冷徹に語った後、 降りしきる雨に打たれて泣き崩れるシーンに 人としての感情を表現しつつも その後立ちあがって突き進む。 この映画の色々な感情が含まれたピークのシーンに 観ている方も色々な感情を映像から感じてゾクゾクした。 泣き演技が微妙ですが・・・ 松たか子を評価するシーンかと思う。 木村佳乃は助演だが 親バカとして森口の告白でフラッシュバック紹介される所から 登場シーン全てにおいて良かった。 変貌する息子に振り回され、 森口の後任先生の訪問に振り回され、 最後の最後には愛する息子に手を掛ける事が愛情だと 息子が息子なら親も親だと感じられる 変貌と表現だった。 まぁ木村佳乃のイメージが 三井住友銀行のCMぐらいしか無かったことも有るのだが・・・。 この両女優を引き立たせる内容も良かったのだが 猟奇的な犯人Aの渡辺修哉(西井幸人)、 バカ息子の犯人Bの下村直樹(藤原薫)、 各人との関連進行役の北原美月(橋本愛)、 この学生役の3人の個性と出来の良さが有っての事でもある。 おまけは 殺される娘役に今をトキメクスーパー子役の 芦田愛菜ちゃんでした。 ●まとめ 最後に再び同じ事を言いますが 決して気持ちの良い、楽しめる映画と言うものでは有りません。 良く出来た映画ですが サスペンス物ですと踏まえたうえで 後味の悪さや気持ちの重さを引きづっても良い心構えで観れば 5点満点の出来と言って良いかと思います。 多くの人が楽しめるコンテンツを基準としているつもりなので そういう意味で満点にはしませんでした。 観終わった後はドッと疲れました・・・。 まぁ一言言うなら 「特異な状況と個人ばかりですが、 展開と開示の上手さと両女優を観る価値は有ります・・・。」 |