何年経ってもライト・サイクル

観賞日記

トロン:レガシー

シナリオ展開キャラ表現映像満足度3D
3 2 2 4.5 2.5 1.5

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本日は懐かしのトロンのリメイク?続編?映画

「トロン:レガシー」

を観に行きました。


トロンと言えば子供の頃
寝屋川時代の幼馴染の家族と一緒に
京阪の森小路駅に有った
森小路ミリオンに観に行った記憶が有る。
その時の記憶が
いつもの様に定かではないのだが・・・

トロンの記憶は
ライト・サイクルの直角コーナーリングが
カッコイイ!

確か
幻魔大戦と2本立てだった様な・・・

幻魔大戦をメインで観に行ったのに
トロンの方が面白かった様な・・・。

ぐらいしか記憶に残っていない。
相変わらずの駄目メモリー・・・。

森小路ミリオンには何回か映画を観に行ったが
映画の記憶よりも
地下のゲーセンに有った
4人対戦のブロック崩しや
当時ツインスティックが衝撃だった
クレイジークライマーを初めて観たとか
やはりゲーム馬鹿の記憶には
ゲームの事しか記憶に残っていません・・・。


そんな微かな思い出を抱えて
トロン:レガシーを観に行きました。


■感想
リメイクと思っていたのだが
観終わってから調べると続編との事です。

まぁ何にも知らなくても分からなくは無い映画ですが、
続編なら前作を知っていた方が
世界観に入りやすく、関係性も理解しやすいと思われる。

正直困惑する所が何か所かあるので
前作をしっかり知っていれば不満が少なかったかも。


率直な感想は

「ただの映像映画」

と言う感想しかない。

世界観は超カッコイイし、
衣装のボディスーツも超カッコイイ。
ディスクバトルでのジャンプ投擲アクションも良く、
死亡表現も粉々に砕けるブロック小片も良い。
ライトサイクルの可変騎乗や
立体構造内でのバトル表現も魅力的。

世界観や映像に関しては非常に高評価なのだが
統一感を優先した為か
バトル時の各キャラクターが分かりにくい事。

全部が全部
同じ様なボディスーツを着ていて
違いは
レッドシグナルとホワイトシグナルで対比させているだけで
個々の違いが余りにも少な過ぎて識別し難く個性が無い。

ライト・サイクル戦が折角のチーム戦なのに
誰がどれやらさっぱり分からず
敵も味方も含めて唯のヤラレキャラです。

まぁ主要人物だけが分かってれば良いのだが
もう少し何とかならなかったのかと思う。


映像で気になる所は
ヒロイン役のクオラの髪型がショートな為だが
フィフス・エレメントのヒロイン役リールーや
ミラーズエッジの主人公フェイスに見えて仕方がない。

色々あって隠れ家に逃走するのだが
プログラムの世界の中でも
やっぱり逃走先って岩山の崖の間を抜けるんだぁw
って感想が漏れちゃった。

もっと特殊な表現で示して欲しかった・・・。

後半
列車移動シーン
パージシナリオを踏まえて
FF13を少々思い出せます。
列車のデザインはFFの方が遥かに良く出来ていたと感じる。

列車内シーン
この辺りから殆どスターウォーズになっていきますw
敵兵の隊列や
フード衣装のケヴィン・フリンがオビワンにしか見えない所。
脱出シーンの戦闘機がYウィングもどきで
Xウィングもどきの敵とのドッグファイト。

まぁ意図してやっていると思います。


■シナリオ
シナリオを簡略説明すると
現実世界からプログラムの世界に入り込み
現実世界に戻るお話。

困惑の要因を記述すると
プログラム世界の「トロン」を統治している悪玉クルー。
このクルーってのが若かりし父親のケヴィンのコピーの暴走。

本物は20年歳取った状態で
隠れ家で隠居している。

主人公のサムは2度父親と出会うフローを経るのだが
視聴者に全部語られるのは勿論本物のケヴィンに会ってから。

このケヴィンの説明が解り難い事この上なく
前作を知っていないと困惑します。

ケヴィン自身のコピーが「クルー」だと説明が入るのが
語りの後半だったか、別の機会だったか
とにかく、何の説明も無しに
プログラムの世界を「一緒」に作った話が始まる。

その一緒のメンバーが
自身ケヴィンとクルー、トロンと話を進められる。

この時点で視聴者は初めてクルーと言う人物名が出てきて
なおかつトロンってこの世界の名称やないの?
との理解から全く何を話しているのやら???

後にクルーって名前が自身のコピーとは説明があるが
クルーもトロンも前作関連と言う事で
前作を良く知っていれば問題無い???

まぁ前作の事など全く理解していない視聴者は
全くもって誰が何なのか?
・・・と置いてきぼりを喰らいます。

全容が語られるのだが
いかんせん理解しがたいので乗れません。



イベントフローや展開は知れています。
現実世界

プログラム内部

父親とバトル

突然のヒロイン登場救出

隠れ家

本物の父親と遭遇

脱出模索

脱出

現実世界

ヒロインの登場とかは漫画展開ですw
脱出模索も罠イベントと
偶然の列車搭乗だったので
結構無理くりフローに入っている感じがして
練られた脚本では無いと感じます。


■3D
ここもまた大きな問題でして・・・
これだけのCG映像映画なのだから
相当な3D演出に長けていると期待したのだが・・・

全く3Dを意識していませんでした・・・。

逆にここまで3D対応していないの?
って言うぐらい何にも無いです。

映画前の予告プロモで流れていた
「塔の上のラプンツェル」
の方がよっぽど立体を感じた程で・・・
もしくは
エンドロールの最後に出てくる
ディズニーのロゴとイラストが
よっぽど3Dしてた。

これはまさに3D詐欺ってやつだな。
3D上映で観る必要は全く有りません。


■おまけ
プログラムの世界への出入り出来る場所がゲームセンター。
当時のままのゲームセンター廃墟です。

主人公が入る時は電源起動するので
各ゲーム台の起動音が鳴り響きます。
何のゲームが有るのか音で聞き分けられれば
ゲーム通として楽しめます。

入る時は台の画面が見えなかった様な気がしますが
見えてる様なら何のゲームが置かれているか探しましょう。
アップライトの筐体は見えるのでタイトルが読み取れるかも。

出る時は僅かながら台が見えたので分かります。
誰でも分かるのですが
「ルート16」と
「エレベーターアクション」
が確認出来ただけで何か嬉しかったw

スタッフクレジットには
ギャラガやパックマンなどクレジットが有ったので
聞き分けられれば確認出来るでしょうか?

何故、最後はメジャータイトルの台を置かなかったのか?
ルート16は個人的に良かったが
エレベーターアクションや無く
パックマンで良いやないの???

そんなプチ楽しみ方が出来ます。


■全体的に
映像は統一されているが識別やメリハリに欠けており
シナリオの根本は
現実の世界からプログラムの世界への行き来と魅力が有るが
シナリオフローの単純さや前作ありきの外堀説明はいただけない。
作り手の作品主義と批判して然るべき内容で
視聴者の期待と配慮に欠けている作品でした。



まぁ一言言うなら
「前作と世界観に縛られた作品・・・弾けりゃよかったのに・・・」


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映像映画ですよ。